ジャンボの親友・松山千春が、祝辞を兼ねたミニライブで、列席者たちをサカナに言いたい放題。
「ジャンボ尾崎家と長嶋監督家の仲が良いのは当然。どっちもオヤジは偉いが、子供はダメだ」
「星野監督、リリーフ投手のせいで、白髪が増えましたねえ」
ジャンボ尾崎が50歳の誕生日に開いた、世界のゴルフ界でも史上3人目の100勝達成記念パーティーに招かれ、延々5時間近い1部始終を見聞きした。
各界著名人など1100人の着席形式。ジャンボ自身がサムライの扮装で松方弘樹らと立ち回り寸劇を演じるなど、派手好きなジャンボらしい趣向の豪華版ディナーショーで明るい笑いの連続だった。
が、この宴でジャンボが一貫してアピールしていたのは、プロ野球で挫折した男がゴルフでここまでになったんだぞ、だった。わが原点は甲子園優勝から西鉄入りした「野球にあり」との思い入れが、随所に強く感じられた。
プロゴルファーに転向したジャンボは「一度落ちてしまったスポーツ選手は二度と這い上がれないといわれる。でも、俺がそれを変えるんだ」と言い続けた。
だから、プロ野球同期生で「あの強さが、いまも俺のファイトの源泉」という池永正明氏を招き、そのプロ野球界追放からの解除を熱っぽく呼びかけた。O、Nと晴れ舞台に並んだ時がジャンボは一番うれしそうだった。
いまもプロ野球に戻った夢を見て「球が捕手まで届かずにもがく」と打ち明けたのも、あくなき向上心の表れなのだろうか。王監督に「戦い続ける男は、世間にあれこれ言われるぐらいでいい」の言葉を贈られてジャンボ、ニヤリと笑った。
(中日スポーツ
97.1.26付 「記者席」(郎)氏)