ドラゴンの定義

 攻性生物の中でも、特に高い戦闘能力と空中機動性を持つものがいる。その中で翼を有している種をドラゴンという。普通の攻性生物と違い、重要な目的から造られた特別製のためか、兵器としてみると驚異的な性能を誇っている。帝國アカデミーによると、その戦闘能力は、最低でも帝国軍の大型戦艦50隻分に相当する。シーカーによれば、「塔」のガーディアンらしいことが分かっている。普段は休眠していて、有事になると役目を果たすために覚醒すると想像され、ゆえに遺伝子的突然変異とは無縁の存在であろう。役目が終わればまた休眠するのだろうし、機能解除されるのは粉々に破壊された時ぐらいだろう。そういう意味ではもはや生物とは言えないのかもしれない。この種のドラゴンは、2体の存在が確認されている。塔のガーディアンの他にも、アトルムドラゴンや、ランディ・カイル・エッジを乗せて飛んだブルードラゴンがいるが、これらも旧世紀人から重要な役目を与えられている。

究極兵器としてのドラゴンの特徴

 何と言っても戦闘能力と空中機動性の高さが目を引く。ある程度の追尾性を持ったミサイル状のものを撃ったり、爆撃や衝撃波、レーザーなどで攻撃を行うが、いずれもすさまじい威力を秘めている。その中でも帝國を恐れさせた、ドラゴンの象徴ともいえる攻撃がホーミングレーザーであろう。なぜレーザーがホーミングするかは意見の分かれるところだ。しかもこの攻撃をまともに使えるドラゴンはブルードラゴンだけ(ガーディアンドラゴンは追尾性がほとんどない・アトルムは無条件で使えない)なのも興味深い。これは個人的見解だが、あれは荷電ビームなのではないかと思う。荷電粒子は、電磁場に動きを左右される。ブルードラゴンは、自分の周りの電磁場を操って、荷電ビームを誘導してるのではないか?だとすれば、距離が離れた敵にはレーザーが届かないのも説明がつく。真偽はともかく、かなりのエネルギーを必要とするはずのホーミングレーザーを、一番小柄なブルードラゴンだけがまともに使用できるのは不思議だ。おそらくブルードラゴンは、旧世紀文明が産み出した最高傑作であり、その出生には重大な秘密があるに違いない。

 空中機動性もかなりのものだ。ただ、それが翼のみからもたらされているとは思えない。おそらく、エンジンのような器官を内蔵していると想像される。「エンジンを内蔵した生物」というと、どうしても奇異な印象を拭いきれないが、帝國歴89年の「塔起動実験」の際に目撃された、プロトタイプドラゴンは、背中のエンジンによるターボ飛行が可能であった。他のドラゴンにも、遺伝子レベルで組み込まれている可能性は高いと思われる。もしそうであるならば、ドラゴンが比較的大型になってしまったのは必然と言えるし、コンパクトで超高性能なブルードラゴンは、一番技術レベルが高い個体だという証拠でもある。


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