謎21:旧世紀テクノロジが失われた理由

 今回は、かなり抽象的な謎かもしれません。難しい言い方をすれば、「旧世紀と現代(もちろんパンツァー世界の)との文明の断絶はなぜ起きているか」という感じです。いくら数千年の年月が過ぎているとは言え、旧世紀の遺跡が何で存在するのかほとんどの人が知らず、旧世紀の機械の操作が分からない人がほとんどとは、少し奇異だと感じるのは私だけでしょうか? 中には、「パンツァーの人たちは旧世紀人に造られた存在だから、文明が断絶してるのは当たり前」なんておっしゃる方もいそうですが、それは某アニメみたいでアレなので、別の角度から検証することにします。

 まず指摘しておきたいのは、あまりにレベルの高すぎるテクノロジーは、それを理解できるのがごく一部の人間に限られること、また理解してなくてもそのテクノロジーの恩恵を受けられるということです。実際、我々の世界でも、どういう技術で造られているのかよく分からないものが多いと思いませんか?そして、その原理を知らなくても使うのには何の問題ない。もし壊れても、修理に出せば済みます。現代でさえそうなんですから、旧世紀なんて言わずもがなでありましょう。そう、一般の人たちは自分達のテクノロジーのことを理解しているとは言えないし、理解してなくてもOKなのです。しかし、文明を支えていた技術者達は、旧世紀末期に相争い、いなくなってしまいました。そのせいで、旧世紀文明が一挙に崩壊へ向かったと考えられます。文明を再構築しようにも、テクノロジーの原理を知っている者がいないんですからどうしようもありません。

 さらに、旧世紀戦争のトラウマで、生き残りの人々の間で旧世紀テクノロジー自体が禁忌となった可能性があるのも、指摘しなければいけないでしょう。「テクノロジーにはもうこりごり」、こういう気持ちを抱くのは無理からぬことであり、実際生き残った旧世紀テクノロジーの周りには攻性生物が睨みをきかせているんですから、そういう状況がテクノロジー自体を「触れてはならないもの」にしてしまうのでしょう。もし、生き残りの中に旧世紀の技術者がいたとしても、この社会状況下では、昔技術者だったことはひた隠しにするはずです。これでは旧世紀文明の復活なんてできるわけがありません。せいぜいブリーダーが、遺伝子改造技術を密かに使って、クーリアを生産する程度でしょう。そして、そうこうしているうちに月日が流れ、旧世紀のことは忘れ去られてしまった…

 要は、旧世紀に関する情報が失われた(情報保存系構造体がないことはないが、攻性生物がいて近付けない)のが一番大きいんだと思います。文明にとって、情報は最重要の要素であり、情報(即ち文字)を持たないものは文明とは呼ばないほどすごいものなのだそうです。ストーンヘンジをはじめとするヨーロッパ各地の巨石文化は、どのような人間が築いたのか今もって分からないようですが、これはただ単にこの民族が文字を持たなかったためというのが専らの説です。情報が失われた文明はあっという間に歴史に埋もれてしまうのです。

 そういう点を考慮に入れると、旧世紀の情報を得るのに成功した帝國、ローカルなところでは護り火を手に入れた人々が、いかに大きな力を手にしたのか良く分かります。得た情報を外には決して漏らさず独占し、自らの権威を高めることに利用していたあたりは、当然の成りゆきと言うか…結局、どんな社会でも「情報を握る者」=「権力者」なんですよね。謎21は、

「やっぱり情報公開って大切なんだね…(しみじみ)」

という変な結論をもって終わりにしたいと思います。
この説に対するコメント


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