ドラゴンのグライド

 今回、新ゲームシステムとして加減速が追加された。これの驚くべき点は、何と言っても加速時に周りの敵を駆逐できるところであろう。急激な加速によって発生する衝撃波とみることができるのだが、ここではグライドウイングの成長後の外見に着目してみたい。あの緑色に光る翼の部分から、加速時にエネルギーの放出があり、それが攻撃力につながっているというのはどうだろう。イメージ的には、光粒子をまき散らしながら突進するガーディアンドラゴンのような感じか。それはともかく、加速するだけで敵を撃破してしまうドラゴンの相手をする帝國軍人諸氏の苦労は並み大抵ではない。それでも「ガーダー!」と叫びながら突進していく帝國軍人の姿は儚く美しい。

遺伝基

 帝國アカデミーの研究によれば、攻性生物を含む全ての生命体は遺伝基によって定義されているらしい。この遺伝基はぶっちゃけた話遺伝子と同義であろう。攻性生物の遺伝情報伝達物質はPDAでも議論になったことがあるが、これはDNAやRNAであると断定してもいいのではないだろうか。問題は、エンジンや遺跡からも遺伝基が検出された点である。エンジンや遺跡、一部の旧世紀兵器などの「旧世紀機械群」にも生体素材が使われており、そのお陰で故障や破損をしても自己修復できるというのは既知の事実ではある。しかし遺伝基があるということになると、エンジンや遺跡も野生化したり、子孫を残す可能性すらあり得ることになりかねない。

旧世紀機械群と遺伝基

 この謎を解くヒントは、亞人アバドの言葉の中にあるかもしれない。肝心な部分を要約すると「亞人も遺伝基で定義されているが、子孫を残すことができない」ということである。遺伝基で定義されているなら、アバドの遺伝基コードを「生命炉」に入力すればアバドができるはずである。しかしアバドのオルタへの執着をみれば、それは不可能だと推定できる。旧世紀機械群にも同じことがいえるのではないか。
 旧世紀機械群は、少なくとも数千年という長い期間、設計当時の外観と性能を保ち続け、その間休むことなく連続稼動するように作られており、休眠していなければ変異してしまう攻性生物とは違う。生体素材を一定の姿に保ち続けるためには、タンパク質などをDNAやRNAを「型」にして生産し続け、生産した物質を決まり通りに並べ、それをずっと維持するために代謝を続けなくてはならない。旧世紀機械群にもDNAやRNAを素材にした「遺伝基」が必要なのである。しかし、遺伝基は変異するものだ。遺伝基を数千年にわたって不変とする仕掛けが旧世紀機械に備わっていると考えるのが自然であろう。結論としては、旧世紀機械群に含まれる遺伝基は変異/複製できないようにコンピュータの厳重な支配下にある、ということになる。極論すれば、遺伝基を「素材」として使っているに過ぎないとも言える。遺跡やエンジンは変化しないことを良しとする「機械」なのだ、そして亞人たちも…
 …と、ここまで書いてきて申し訳ないが、先ほど調べたらこの考察はすでに「旧世紀テクノロジ概論1」に書いてあったのでそちらも読んでいただきたい。

微細菌による「強制進化」

 「放射能汚染」のナ○シカに対し、パンツァーの場合は重金属・化学物質汚染や砂漠化による緩やかな衰退がテーマであるように思う。そして今回、微細菌に汚染された川というものが登場した。攻性生物は、この微細菌に感染することで微細菌の遺伝基を取り入れ、進化を果たすことがあるという。以前、旧世紀文明滅亡から数千年しか経っていないのに、純血種と変異種はあまりに違い過ぎるのではないかということが議論になったことがあるが、自然環境の微細菌汚染による進化の促進の事実は、その疑問に対する答えの一つになるだろう。
new!! さて、その微細菌は自然環境に元から存在するものであろうか?もちろんそういう細菌もたくさんあるだろうが、攻性生物がまき散らした可能性も大いにありそうである。純血種のヴェロクスは、水上環境に適応して純血種のヴェロキタに変化する。これは、個々のヴェロクスが環境に適応したとも考えられるが、それよりも中軸体の命令に従って進化した、と考えるのが妥当ではないか。で、その進化に必要な遺伝基は微細菌をベクターにすることで各個体に伝えられる、すなわち中軸体が微細菌を放出し、その微細菌に各個体が感染し、一斉に進化しているのではないか。もしそうならとても恐ろしいことである、それらが進化する度に微細菌が自然環境内に放出されるのだから。これをバイオハザードと言わずにいられようか。正直言って「旧世紀人は一体何考えてんだ!」と言いたくなる。

攻性生物は制御可能? new!!

 ワームライダーという種族は、変異種型攻性生物を乗りこなしている。攻性生物と言えば、人間を見れば攻撃してくるのが常であり、共生は不可能だと考えられてきた。ワームライダーは長い杖の先に「香石」をつけて、それを使って攻性生物に乗るのである。香石は攻性生物に多大な影響をもたらすと言われ、民間では香石を持っていると攻性生物に襲われない、と信じられている。ワームライダーは、香石を使って攻性生物の攻撃意欲をコントロールしているのかもしれない。もしくは、香石を持っていれば味方として認識されるのか。
 とはいえ、香石だけで人馬一体(?)になるのは無理であろう。人間と攻性生物の間に信頼関係(と呼ぶのが妥当かは別にして)がないと、自由自在に飛べないはずである。戦闘兵器である純血種には、人間を思いやる気持ちはおろか、他の純血種との仲間意識も皆無であると言っていい。変異種は種にもよるが、強い仲間意識があり、仲間を殺されると怒って追いかけてくることもままある。これは同じ種や、共生関係にある異種同士で群れを作った方が生存に有利であるために起きる適応行動であると推察される。ワームライダーと行動を共にしている攻性生物たちは、生存に有利と本能的に判断して、人間と共生していると考えてよいのではないだろうか。ワームライダーの事例は、人間と攻性生物の共存の可能性が0ではないことを示しており、非常に興味深い。

生命炉 new!!

 現帝都の地下から発掘され、帝都の沖に浮かべられているもの、それが生命炉である。これは、遺伝基コードを入力することで、自由に生物を製造できる便利な旧世紀の施設である。しかし、その制御は現代人には不可能で、帝國は亞人アバドにそれをやらせていた。まあ生命炉自体には考察は必要ないだろう。それにしても帝國アカデミーは、生命炉を使って砂漠でも育つイネとか汚染物質を吸収して無害化するアシとかなぜ研究しないんだろうか?治水開墾で国を富ますのが強国への近道というのは、信○の野望の時代からの鉄則なのだが…。

ドラゴンメア new!!

 ドラゴンメアは帝國が生命炉を使って造り上げた攻性生物兵器である。少々の損害をものともしない防御力と再生能力、口腔から発せられる高温粘着性発火物質による攻撃力は、本家のドラゴンに劣るもののそれまでの帝國兵器に比べるとはるかに強力である。さらに、ドラゴンメアは攻性生物をも侵す腫瘍の遺伝基をもとに設計されており、それゆえ攻性生物の細胞を融解させる攻撃も可能になっている。攻性生物を兵器として利用する構想は、以前から帝國アカデミー内に存在していた。しかし、攻性生物を帝國軍の指揮命令系統に組み込むことと、何よりも攻性生物に敵と味方をきちんと認識させることが困難であり、構想は日の目をみなかった。ドラゴンメアはその2つの課題を克服している。まず背中に取り付けられた緑色に光る制御コアは、ドラゴンメアの暴走を防ぎ、敵と味方を見分けて攻撃させることを可能にしたと考えられる。制御コアは、精製された香石でできていると考えるのが妥当かもしれない。そしてもう一つは、ドラゴンメアに操縦者を乗せることができる点である。これも制御コアあってこその技術にちがいない。制御コアがなければ、操縦者のいうことなどきいてくれないだろうからだ。このように、オーバーテクノロジーを相手に、ここまでの生物兵器を製造し、安全に運用させることのできる帝國アカデミーの技術力は一驚に値する。…まあ、アバドの能力ゆえ、なのかもしれないが…

エンジンの話 new!!

 駆逐砲車ダラに使われているエンジンは、空中戦艦や戦闘機のエンジンとは違う。地上スレスレを浮上飛行することしかできないのだ。過去作に登場した、フローター、パエットの飛行艇、帝國軍地上部隊のハンターシリーズのエンジンはこのタイプである。エンジンは目的に応じ、違う技術で作られているのだと考えられるが、今を生きる我々にとっても、帝國アカデミーにとってもエンジンは依然黒い匣のままである。
 また、帝國はエンジンの性能を一部しか引き出せていない、という説もある。なるほど、エンジンを内蔵していると思われるドラゴン、純血種、旧世紀機動兵器の機動力は凄まじいものがある。一方、帝國軍の戦闘空挺ブートは、加速後はかなりの速度を誇るが加速に時間がかかり、空母発進直後の無防備状態は致命的ですらある。他の戦闘艇も似たようなものだろう。また、大型エンジンを搭載した戦艦も、急加速・急減速は苦手であり、対メッカニア戦では多連装式回転砲台や雷撃兵器のいい的にされたこともある。これには二つの要因があろう。まず、エンジンに命令を伝達するシステムがまだ未解明で、急加速・急減速の指令が出せない可能性があること、もう一つは急加速・急減速をすることは可能だが、それをやってしまうと機体がバラバラになったり、操縦者が耐えられなかったりする可能性である。
 帝國アカデミーは、エンジンに遺伝基を注入して、大幅な能力向上を目指す実験を行ったが、装甲がやや厚くなったのみに終わったという。エンジンは機械であり、ただ遺伝基を注入するだけではエンジン全体が変異することはない。注入遺伝基が少しだけ発現し、表面近くの装甲が厚くなったと考えられる。ちなみに、純血種の中には、エンジンのような旧世紀機械群に潜りこんで、変異させ、コントロールする種が存在する。エンジンの中には全てを制御するコンピュータがあるという推論は前に書いたが、この種の攻性生物はそのコンピュータを破壊することでコントロール権を奪い、遺伝基を改変する権利をも手にすると思われる。


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