9.カナダ旅行

秋色カナダ紀行8日間(2002/10/8〜10/15)


日本の27倍という広大なカナダ。その90%が森と氷河と湖という。大自然が色づくカナダへ大勢の日本人が押しかけるという。カナダ開拓の歴史、メイプルの紅葉、ナイアガラ滝、そしてカナディアンロッキーの大自然を求めて、メイプル狩り気分で出かけてみました。

〔メイプル狩りルート〕
@第1日目:バンクーバー経由 トロント・・・ナイアガラフォール泊
A第2日目:ナイアガラ・ナイアガラオンザレイク観光・・・モントリオール泊
B第3日目:ケベック市内観光・メープル街道・・・モントリオール泊
C第4日目:モントリオール市内観光・紅葉の名所ローレンシャン高原・・・オタワ泊
D第5日目:水の都キングストン・サウザンド アイランズ クルーズ・トロント、カルガリー経由・・・キャンモアー泊
E第6日目:カナディアンロッキー観光・・・キャンモアー泊
F第7日目:カルガリー・バンクーバー経由名古屋へ・・・機内泊
G第8日目:PM名古屋着



@ナイアガラフォールズ/Niagana Falls・・・2002/10/9

”テーブルロックからのカナダ滝”Canada Fall from Table Rock

カナダ滝のすぐそばにつき出た展望テラスが一番のビューポイントです。 滝の威力に驚嘆、吸い込まれそう。
百聞は一見にしかず。
少し上流に堰きがあり、放流水の30%を節水して水力発電に廻していました。その電力を米国へ輸出しているそうです。



”霧の乙女号”Maid of The Mist

ナイアガラ見物の中で最も有名な船上からの滝壷体験。1846年から続く老舗のアトラクション。渡される青いレインコートを着込んで出発する。船は正面のアメリカ滝の前を通りカナダ滝へ。滝壷に接近すると船は暴風雨に突入した状態となり全員びしょ濡れで大笑い。



”ライトアップのカナダ滝”Canada Fall which came up to lighting

夜遅くナイアガラフォールのホテル到着しました。名古屋から16時間の長旅です。 その疲れを癒すライトアップです。



”ライトアップのアメリカ滝”U.S. Fall which came up to lighting

夜中にナイアガラフォールを散策しました。観光客はほとんどいませんでしたが対岸のアメリカ滝が真正面に浮かび上がっていました。




Aケベック市/Quebec city・・・2002/10/10

”シャトー・フロントナック”Chateau Frontenac

ケベックシティーは住民の95%がフランス系カナダ人という完全なフランス文化圏。 その旧市街のシンボルが1893年創建のこのお城のような豪華ホテルです。 旧市街は、セントローレンス川を見下ろす南北1.2Kmの城壁に囲まれた要塞。 その要塞もイギリス軍にあっけなく占領されたという。無傷の陥落で、当時の面影が色濃く残る。



”セントローレンス川”Saint-Lawrence

ケベックシティーは北米の観光スポットです。セントローレンス川からも観光船で大勢やってきます。 この川は、河川というよりも、オンタリオ湖(五大湖)と大西洋を結ぶ巨大な水路。水深も深く大型船の航行が可能。




Bモントリオール〜オタワ/From Montreal to Ottawa ・・・2002/10/11

”聖ジョセフ礼拝堂”Oratoire St-joseph

この礼拝堂は、1960年完成。年間200万人が訪れる世界有数の巡礼地。
モントリオールは17世紀の半ば、フランスの植民地としてセントローレンス川の中州に建設された町です。現在のモントリオール圏は人口300万人の大都会。住民の2/3がフレンチカナディアンです。学校も商店も総てが、英仏語の二通りで、複雑な歴史背景です。



”ロレンシャン高原の湖畔”Lakeside of the Laurentians highlands

モントリオール北部に果てしなく広がるロレンシャン高原一帯は北米でも有数の通年型リゾート。
メイプル狩りにくり出す観光バスは3/5台は日本人の団体旅行者です。他は、台湾か韓国の団体旅行者とカナダの老人会の団体旅行者のようでした。



”メイプル農家を訪問”Visit of the Maplehouse

ローレンシャン高原からオタワへの途中は長閑なメイプル街道です。昼食はメイプルシロップ農家(牧場)でメイプルランチです。 このメイプル並木はその農家のアプローチ。



”メイプル飴のサービス”Service of the maple candy

納屋を少し改造した食堂で、シロップづくめの昼食の後は、フレンチダンスです。 さらに、飴のサービス。その隣には、”シュガーハウス”と呼ばれるシロップ小屋がありました。
《メイプルシロップの作り方》
@早春の早朝にメイプルの幹に、指大のはと目のような金具を打ち込み樹液を採取する。
Aその下に、容器をつるし、夕方樹液を回収する。(樹液の採取限度は全樹液の1/10)
B樹液をすばやく1/40位に煮詰める。(シュガーハウスのカマドで煮詰める)
C出来あがったシロップの格付け順は、1番絞りが最上級、3番絞りは色が黒ずみ普及品。 甘さは、蜂蜜を甘茶でこねたような感じ。

”お孫さんの愛馬”Favorite horse of the grandchild

この農家は、本業は馬の牧畜です。生後5ヶ月の子馬を可愛がるお孫さん。



”メイプル農家夫妻”Maple farmhouse couple

メイプルの森の香りを提供していただいた農家を後に首都オタワを目指しました。
カナダの秋はどこもメイプル街道です。現地の人に聞くとそんな道は知らないそうです。 日本の旅行社が勝手につけた名前です。



”国会議事堂”Parliament Building

バスはカナダの首都オタワに到着しました。 今朝、セントローレンス川の朝霧にむせぶモントリオールを出て約600Km程走行したと思われます。地図で見るとケベック州の最南端のほんの僅かなエリアです。ケベック州だけでも南北に1800Kmあります。我々は像のシッポを見ただけでした。




Cオタワ〜トロント/From Ottawa to Toronto ・・・2002/10/12

”サウザンド・アイランズ”Thousand Islands

キングストンのオンタリオ湖岸から東へセントローレンス川を下ると、大小1070余りの多島域があります。そこがサウザンド・アイランズです。キングストン始め、対岸のニューヨークからも避暑客が繰り出す観光地です。
我々は、キングストンのRockportから観光船で1Hr程の島巡りを楽しみました。 この写真の2つの小島の中央が米加国境です。したがって、その間にかかる10mほどの橋は国境にかかる世界最小の橋だそうです。
これらの各小島には、カナダやアメリカの億万長者の別荘が優雅に建っていました。



”ハート島のボルト城”Bolt castle of the Heart island

この島の豪邸ボルト城は、ニューヨークのホテル王のボルト氏が妻の為に建てたもの。 かの有名な『サウザンド・ドレッシング』はボルト氏のホテルのコック長が作ったもので、別荘のあったこの場所に因み命名したそうです。



”ロックポート乗船記念”
Lock port embarkation commemorationt



Dカナディアンロッキーズ/The Canadian Rockies ・・・2002/10/13

”ランドル山2,945m”landole? Mt. 2,945 m

バンフ市街地の西側にそびえる名山です。バーミリオン湖とセットで素晴らしい景色です。我々は、早朝バスの中から眺めただけでした。



”キャッスル山2,766m”Castle Mountain. 2,799 m

バンフからルイーズ湖ヘ行く途中の左側に荘厳なキャッスル山がありました。 ボウ川の向こうに、中世の城砦のような風情で出現します。 この山を征服するには、ロッククライミングの経験が必要のようです。 経験のない人は、断崖の麓までの7.2kmのトレッキングがよさそうです。



”ルイーズ湖とビクトリア氷河”Louise lake and Victoria glacier

バンフの市街地から、西へ55Kmにある有名なルイーズ湖です。2日前の吹雪で雪化粧で迎えてくれました。ルイーズ湖は、ビクトリア氷河の溶けた水溜まりで、標高1,731mです。
中央の氷河の奥にそびえるのがビクトリア山3,460mです。



”クロウフット氷河”Crowfoot Glacier

この写真は、観光道路(93号線)のボウ峠から眺めたクロウフット氷河です。 新雪が積もり分かり難いですが、やや左中央が氷河です。
手前がその氷河湖のボウ湖です。
この氷河は、100年前に発見された時は、カラスの足のように見えたのでその名があるそうです。 しかし、1870年代から、氷河の後退が始まり、1940年代には指の1本がなくなったそうです。
観光道路沿いにはこのような氷河が約100もあるそうです。



”神秘的な山”Mt.Merchison /3,333m

休憩所前の風景です。山の名前は分かりませんが、どっしりと神秘的な姿に見とれてしまいした。

山名は後日、バンフ在住のTOLOCOさんからHPのBBSに入信です。 その名前は、当地を探険した英国の地質学者ロディック マーチソンさんに因んで、 ”マウント マーチソン”という。高さは、3,333mと覚え易い。 TOLOCOさんは、かっこいいスキーヤーのようです。



”コロンビア大氷原”Columbia Icefeild

この写真は、観光センターの”コロンビア大氷原”のポスターです。この大氷原は325平方Kmで北極圏を除く北半球最大の氷原です。その南東にずり落ちるのが”アサバスカ氷河”です。
アサバスカ氷河へは、バンフから観光道路を約180Km北進し到着しました。あと100Km先がジャスパーの町です。ここへ至る道路は、1930年代の大恐慌時の失業対策事業として、バンフとジャスパー間の建設が始まり、1940年に砂利道が完成、その後、1960年代初めに大方現在のような素晴らしい観光道路(アイスフィールド・パークウエー)が完成したそうです。
この道路のお蔭で、素晴らしい眺めを、世界中からの多くの観光客が堪能していました。



”アサバスカ氷河”Sthabasca Glacier

この写真の中央は、大氷原から流れ出すいくつかの氷河の一つ、”アサバスカ氷河”の末端です。 そこは、観光センターから見るとこの写真の様に直ぐ前に見えますが、 バスと雪上車を乗り継いで出かけます。そして、その上に立つとその巨大さに驚きました。 当日は、新雪が積もっていて硬い氷河の上面を直に見ることは出来なかった。



”現在の雪上車”The present snowmobile

このような雪上車で、氷河の上まで観光客を配達してくれます。この車は、3世代目の大きなタイヤの6輪駆動で氷河を傷付けずにかなりの急勾配を進みます。
ちなみに、この雪上車は、唯一の純カナダ製で5000万円とか。



”2代目の雪上車”Snowmobiles of the 2nd generations

これは氷河観光用に作られた2代目の雪上車で、氷河の上に展示されていました。 このタイプは、キャタピラー方式で、氷河の上を走行すると氷河を削り自然破壊になるということで 使用中止になったようです。



”アサバスカ氷河上にて”On Athabasca Glacier

ここに立つのには、観光センターで氷河ツアーに申し込んで、26.95カナダドルを払う。 専用バスで、雪上車発着場まで行き、全員雪上車に乗り換えて氷河の上まで進む。 観光センターから見る氷河はすぐそこに見えるが実際に行くとかなりの距離がありました。 そこは氷河の気候で、完全な防寒具無しでは長くはいられません。風が吹けば猛烈なブリザードです。訪問は、晴天でも10/中旬が限度のようです。




”ボウ湖散策”Bow Lake walk

ボウ氷河から流れた水がボウ湖です。観光道路沿いにあり湖畔の赤い屋根のロッジと青い湖面と白い山々が調和して素晴らしい眺めでした。




”野生のエルク”Wild Elk

カナディアンロッキーの観光道路は素晴らしいハイウエーです。運転手はどんどん飛ばして行きますが、急に速度が落ちるとこのような野生動物が現れます。エルクは群をつくって草を食べています。体長2m、体重300Kgとかなりの大きさです。




”バンフ”Banff

帰路バンフの町に立ち寄りました。バンフは、人口7000人のロッキーを代表する観光の町です。 標高は、1380mで周辺は2000m級の山々で囲まれていました。 我々は、大橋巨泉のお土産屋でコーラを飲み、1時間ほどのショッピングを楽しみました。




”カルガリー空港”Calgary Airport

帰国日です。キャンモアーのホテルをバスで6:15に出発し、カルガリー空港を目指しました。カナダは10/末まではサマータイムです。北緯51°の5:15です。暗闇のハイウエーを東進していると左手の夜空にほんのりとすじ明かりが出現しました。あれは何だといっていると、現地ガイドはあれがオーロラですよという。皆んなで一斉に北の空を眺めました。極地のような鮮やかではありませんが、この地点でオーロラが見れるとは誰も思っていませんでしたので、皆んな大喜びでした。
我々は、空港で朝日を浴びるバンフの山並を眺めて朝食をとり、エアーカナダで帰国の途につきました。 。




”カナディアンロッキー上空”The Canadian Rockies up in the air

エアーカナダAC205便は定刻9:00に離陸し、バンフ上空を西進しました。眼下には、昨日眺めたロッキーの山々が果てしなく続きました。その果てはアラスカと思われます。ロッキーの雪解け水は、大西洋・太平洋・北極海へと流れることになります。この水は北米大陸だけでなく地球の命水と思われました。





〔あとがき〕
この度のカナダ旅行は全くの思いつきで、もみじ狩り気分で出かけました。そして驚いたのが日本人旅行者の多さです。エアーカナダは満席です。毎日1000人以上をバンクーバーへ運びます。そこから各観光地へ分かれますが、どこも日本人ばかりでした。これがバブル崩壊後の株価が最安値をつけた日本の一つの姿です。

それは、911テロで、米国旅行を敬遠し、カナダへ流れたとも思われました。カナダの南端をスポットで拝見し、自然大国・資源大国の豊かさを垣間見ました。

そして、何よりもラッキーであってのは、世界自然遺産の山岳公園、カナディアン・ロッキーのバスツアーが好天気に恵まれ、その雄大で清澄な大自然を体験できたことです。

カナダ政府は、この世界自然遺産の保護政策に努めていますが、我々が通った快適な観光道路が、その破壊につながっており、観光と保護の両立の難儀なことをあらためて認識しました。



今後も、楽しい旅の想い出をこのページに掲載します。お楽しみ下さい。
I publish the recollection of an enjoyable trip in this page. Please have fun.


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