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　　　拘置所のタンポポ〜薬物依存　再起への道〜

　　　　著　者　近藤恒夫（日本ダルク代表NPO法人アパリ理事長

　　　　出版社　　双葉社
　　　　　　定　価　　本体1,400円＋税
　　　　　　　送料　　　160円

　
　連続講座「薬物の問題をかかえた家族の集い」テキスト　　　

　　　　

〜薬物乱用・依存症者に「クスリを止めさせたい」と願うあなたへ〜

日本ダルク代表　近藤恒夫氏から家族へのメッセージ

このたびは、家族のためのテキストの発行おめでとうございます。
私がダルクを始めて２６年が経過していますが、このように表立って家族のための指針を示すような刊行物が世に出されるのは初めてのことです。
　薬物依存当事者に対するプログラムや処遇は当然ながら、それを抱える家族の皆さんのケアは非常に大切なものであります。依存症という病気自体が当事者だけの問題ではなく、家族や地域を含めた周囲の環境と密接に関わっているからです。特に家族当事者との関係性は原因論を抜きにしても、回復と治療に向けた積極的な意味において重要です。ダルクの活動はともすれば当事者の自助活動に焦点が合わせられて、彼らを抱える家族の苦労や努力がクローズアップされにくいのですが、依存症は家族の治療なくして回復は不可能とさえいえるものです。
　本来依存症者の施設であるダルクの中に、ダルク家族相談室のような依存症者を抱える家族のケアを専門に担っていただける部門があることは大変心強いことです。今後の依存症治療のあり方を考えるにあたって、こうしたムーブメントと連携を図り、より充実した依存症の治療・回復を目指していくべきときに差し掛かっているという感を強くいたしました。
　最後になりましたが、日々悩みと孤独の中で格闘しておられる依存症者のご家族の皆さんのご苦労を思い、労わずにはおれません。このテキストが是非ご家族の指針となり、ひとりでも多くの薬物依存症者ができるだけ早くダルクにつながることができるよう願っております。　　日本ダルク代表　近藤恒夫