よくある質問 Q&A

改訂:2013年2月13日


ダルク家族相談室というのは どんな相談室ですか?
A:薬物の乱用・薬物依存症の問題をかかえて家族や関係者からのご相談と支援・支援を行なっています。
  その他ギャンブル依存症や摂食障害など関係依存症や行動依存症などの家族からの相談にも応じています。
  
精神保健福祉士が相談にのります。
  秘密は厳守いたします。公的機関に通報するとはありません。
  安心・安全・信頼・勇気・希望を当相談室は大切にしています。


相談室の特徴はどんなところでしょうか?
A:その特徴はいくつかあります。ダルク相談室ならではの特徴と言えます。
@回復途上の薬物依存症者や家族の体験と知恵を生かして ご家族の相談にのるということです。
 医療モデル 司法モデル 保健福祉モデル 教育モデル ビジネスモデルではなく リハビリモデルで相談・支援を行っています。 
 さらに 当事者の回復とご家族の平安を取り戻すことを目標に ご家族中心の相談を特徴としています。ご家族に希望と勇気 を見出すことが出来ます。
 家族が自助グル―プにたどり着くまで相談・支援をします。

A継続して相談やサポートが受けれらます。薬物を使用が分ったとき 薬物問題で逮捕されたとき 医療が必要なとき 出所・釈放するとき 退院をするとき 薬の再使用が分ったときなど その 時に応じて適切な相談やサポートが継続して受けることができます。
 ピンチをチャンスに活かすタイムリーに支援をいたします。

Bその相談やサポートは 電話相談 メール相談 面接相談を組み合わせて ご家族が身近に使える方法で行なっています。

C緊急時や「いま相談したい」というご要望に対しては 携帯電話で24時間 全国どこからでもご相談にのることができます。
 「困ったときにどうしたらよいか?」という時に いつでもどこからでも信頼して適切な相談が出来るというチャンネルがあることは ご家族にとって「安心」と「勇気」を持つことが出来ます。

D相談援助の専門職である国家資格を持ち豊富な経験のある精神保健福祉士など さまざまな研修・トレーニングを受けたスタッフがご相談にのっています。
 秘密は厳守され 「安心・安全・信頼」を感じ取っていただけると思います。さらに「薬物依存は回復が可能な病気である」「解毒や処罰では回復は出来ない」「ダルクの回復のプログラムが有 効である」という見解に基好き 私たちスタッフは 「薬物依存症は回復することが出来る」という信念をもってご家族の相談にのっております。

Eご家族が戸惑う具体的な薬物依存症者への対応の仕方や 適切で効果的な対応をする上で障害となる問題を解決するための具体的な提案を用意しております。

Fご家族は長年にはわたり薬物依存症者から影響を否応なしに受け 身体的にも 精神的にも傷つき疲れ果てて絶望とパワーレスの状態で生活をされています。相談と支援をとおして ご自 身の健康を取り戻し生きる希望と勇気を見出せるよう ご家族自身の道案内をお手伝いします。

G薬物依存症の回復に役立つセルフヘルプ・グループに一日も早くたどりつくことが出来るよう 手助けをしております。ナラノンやアラノンのグループに参加することにより 次第にご家族にと  ってこれまでの苦しみから抜け出し 自分自身を癒し 新しい生き方を見出すことに役立つと信じております。
Hその他に 依存症の理解を深めてたり 家族がどう対処したら良いか解決したら良いかの手助けとなる書籍を発行しています。
Iインターネットを活用しています。
 誰でも・いつでも・どこからでも・何度でも薬物依存症やその他の依存症に関する理解・生き方・回復・成長について学ぶことができます。
 動画サイトYOU TUBE と USTEREAM から フレーバー放送局の番組「依存症を学ぶつどい」をライブ配信とアーカイブスを視聴することができます。


これまでの質問に対しての答えには納得出来ることばかりですが 難点や「相談室で出来ない」ことなどはありませんか? 正直なところを ズバリ! お聞きしたいのですが  いかがでしょうか? 

A:ご指摘のように 相談室にも悩みはあります。
 「相談室で出来ない」こともあります。むしろ「しない方が良いこと」といった方がよいこともあります。しない方が「薬物依存症者が早く回復のためのターニングポイントを向かえることが出来る 」と考えています。
 そのひとつに 依存症かどうかを「診断」すること 「精神療法やカウンセリング・解毒治療などの治療行為」はしません。さらにご家族への「教育・学習プログラム」は用意していません。
 適切なリハビリモデルによる初期介入としての個別の相談が最も有効だと考えています。

 アルコール依存症・薬物依存症の問題をかかえておられる家族への知識・理論・対処法優先の支援は家族の回復を遅らせてしまうばかりか 依存症者の回復に障害になることが多いようで す。
 ご家族が「理屈では理解できるが どうも依存症者が許せない」 「病気として受け入れられない」 「手が離せない」 「自分自身が苦しい」という悩みをかかえておられることもあります。正し い知識を持つことだけでなく 不安や恐怖・不満や怒り・不安の先取りなどがこのような苦しさを増幅しているようです。

 今 家族がかかえている問題を整理しながら 問題解決の糸口を見つけ 解決してゆく力をつけてゆけるようきめの細かい相談・支援が有効であると考えています。
 そして一日も早く自助グループに参加されることをお勧めしています。

A:もうひとつの難問です。 相談室の運営資金です。
 ダルク家族相談室の活動に対して理解をして頂いているスポンサーの支援の他に 相談料や講演料 薬物・アルコール依存電話相談基金(募金) ボランティアの皆さんの力で運営をされて います。

 薬物依存に関する啓蒙活動とか ボランティアの養成 電話相談 メール相談などご薬物問題に苦しんでいる方に役立つことに取り組んでゆきたいと考えています。さらに 薬物依存症に関 わる専門家や援助者へのコンサルテーションや医療・保健・福祉・教育・司法関係機関へのメッセージ活動 精神保健福祉士をはじめとして専門家・援助職種などの教育支援 研究 出版な  ど 裾野の広い様々な活動に取り組んで行きたいと考えています。 
 このような取り組みにには多額の資金が必要です。応援をして下さい!。
 詳しくは 薬物・アルコール依存電話相談基金(募金)


A:最後の難問です。
 薬物問題をかかえたご家族は誰にも知られたくない でも何とかしたい どこに相談したらよいか分らない と長年にわたり苦しんでいます。中には20年近くも薬物依存症者との生活で ご家 族自身の生き甲斐をも見失い辛い毎日を過ごして来られたご家族もありました。

 当相談室は いま苦しんでいるご家族が適切な相談窓口にたどり着くことが出来るよう 様々な努力をして参りました。しかし 現実にはこの相談室のメッセージがいま苦しんでいるご家族に 届くようにするにはどうしたらよいか これが大きな問題であると考えています。
 薬物依存症者と関わりのある関係者や治療・援助者の皆さんからの当相談室へのご紹介を頂くものひとつだと考えます。インターネットからダルクを知り 当相談室にたどり着いたというご家 族は これまでの相談件数の2割を越え次第に増加しているようです。

 皆様のお力でメールやホームぺージなどを通してご紹介していただくのも ご家族にとって役立つことになるでしょう。
 皆さんからの知恵や提案などお寄せ下さい。お待ちしています。


薬物に苦しんでいる本人は どこに相談したらよいのでしょうか?
A:薬物依存症者本人からのご相談は ダルクのスタッフが 薬物依存症からの回復の自らの体験を生かして ご相談にのっています。
  ご本人にダルクの電話番号だけを教えてください。「ここに相談してみるといいよ」と提案して下さい。それ以上の言葉はいりません。
  ダルクのスタッフは きっと
薬物依存症から立ち直ることが出来る「モデル」として 回復の希望のメッセージを伝えてくれることでしょう。


薬物依存は病気なのでしょうか?
A  薬を使用し始める時の動機や様々ですが 使用しはじめると薬物によっては依存体質が形成されます。
 「いつでも止められる」と「一回だけなら」考え使用するのですが  実際には自分の意志でコントロールして使用することは出来なくなります。
 使用した「クスリ」が問題ではなく 人の問題病気の問題として解決を図ることが必要となります。
 クスリを使用しないで生きてゆく 生活してゆくリハビリを継続することにより 回復してゆくことは可能な病気です。


Q:薬物依存症になる薬にはどんなものがあるのでしょうか?

A: 様々なものが有ります。法律により使用・所持してはならない物の他に 薬局で販売されている物から 医師による処方薬なども有ります。
 合法・非合法にかかわらず気分を変える薬物のほかにシンナー・トルエン・ガソリン・卓上ボンベ・ガスラーターのガスなども含まれます。
 とりわけ ここ数年前から脱法ハーブ(合法と言われているもの)の使用者が急増しています。


Q:違法薬を使用していることが分りました。通報した方がよいでしょうか?
A:確かに違法なクスリを使用するのは犯罪であるということには間違いありません。
  回復途上の薬物依存症者の体験では「通報」という対処法は 薬を使っている依存症者は「恨み」をもち 「自分の金で使うのにどこが悪い!」「薬を使って迷惑はかけていない!」と考え    クスリに問題があることを「否認」することを強めてゆきます。通報による依存症者が持つ「怒り」や「恨み」の感情を刺激するばかりです。
  その結果は回復のチャンスから遠のいてしまうことになります。

  依存症者の中には 自ら警察に出頭することもあります。その場合は勧めることも止めることもしない方が良いと思います。
  ご本人が薬の問題に直面する時期が来るのを待つことでしょう。


Q:では どうしたらよいでしょうか?
A:依存症者がクスリから手を離そうとしない限り 家族や関係者の力では出来ないものです。これまでその努力をされてきた経過や結果を振り返れば納得ができるのではないでしょうか。
  「薬を使うか使わないかは 依存症者に任せよう!」 「私はクスリや薬物依存症者の問題から手を離そう!」という考えて姿勢が必要です。
  ご家族にとって大切なことは「待つ」こと「見守る」ということが大切です。
  きっと「そう言われるのは理屈では分るが 私にはそんなことは出来ない!」 「私が手を離したら 必ず薬を使うに決まっている」と思われることでしょう。それは当然なことです。
  この提案はなかなか受け入れがたいことです。それはご家族自身がかかえている問題です。
  回復していない薬物依存症者は 家族がなんと言ってもクスリを使い続けるものです。「家族の力でクスリを止めさせることは出来ない」ことに気づき それを受け入れることでしょう。

  また「待つ」ことや「見守る」ことの大切さを 「ホッテおくことですか?」と誤解れることも良くあります。「不安」や「怒り」 「恨み」の感情をご家族が強なったくると 「ホッテおく」という考えに陥り  やすいものです。
  「クスリを使うか使わないかは 依存症者に任せよう」と祈ることでしょう。
 


Q:薬物依存症は回復することができるのでしょうか?
A : 可能です。
  回復途上の依存症者の体験談を聞けば 貴方にもその答えは得られるでしょう。
  NA(ナルコティック アノニマス)という薬物依存症者の自助グループのセミナーやオープンミーティング(OSM)やダルクのイベントで薬物依存症者の話を聞いてみることをお勧めします。


Q:薬物依存症から回復するにはどうしたらよいでしょうか?

A: 解毒治療だけでは回復は出来ないことは 薬物依存症から回復していいる体験から理解できることです。
  何度の入院治療を経験した依存症者たちの体験談を聴いてみましょう。回復途上の薬物依存症者の体験集も役に立ちます。
  回復するにはクスリを使わないで生きてゆくためのリハビリテーションが必要です。
  日本では回復のための手助けをしているのは 民間施設であるダルクが有効といわれています。


Q:薬物依存症は解毒治療だけで回復できないのでしょうか?
A: ダルクにたどり着くまでに 多くの依存症者は精神病院や拘置所・刑務所などで解毒・断薬の経験を持っていますが 再使用を繰り返しています。
  一日も早くダルクでのリハビリが受けれる援助・相談を受けることをお勧めします。


Q:薬物依存症のほかに問題をかかえている方も少なくないようですが?

A: そうです。薬物依存症だけでなく 色々なアディクションとい言われている依存症をかかえている方も少なくありません。
  クスリは止まったが他の物質依存 行為依存 関係依存と言われる様々な依存症に移ることもあります。

  そのいくつかをあげると 
  ギャンブル依存 処方薬依存 アルコール依存 ニコチン依存 カルト 虚言 精神的虐待 身体的虐待 性的虐待 男性依存 女性依存 セックス依存 恋愛依存 仕事依存 自傷 過食  拒食 競争 喧嘩 クレジット・カード依存 買い物依存 電話 ゲーム などの問題で現れています。

  これらの問題の根っこには依存症と共通した問題の解決が必要です。 


Q:薬物依存者が回復を始めても 家族が精神的に解放され楽になりません。 どうしてたらよいのでしょうか?
A: そうです。薬物依存症者がクスリを止めているときは 家族は安心と希望が湧いてきます。その一方で「何時薬を使い始めるか」 「また裏切られるのではないか」と不安や緊張・恨みの感情   が小さくなったり大きくなったりします。
  この問題はご家族自身が持っている問題であり 適切な手助けと回復が必要です。
  ご自分が苦しいのは何故なのか ご自分の問題に気づくことから解決の糸口が見つかることでしょう。
  そのためには薬物依存症に理解の深い相談相手を持つことをお薦めします。


Q:電話による相談を受けるにはどうしたらよいでしょうか?
A :ご家族のご相談は 
     固定電話 0565−33−6511   
     携帯電話 090−7049−1093(休日・夜間 24時間対応)
  にご相談下さい。