イラスト制作
2年に一度、300点位のイラストを作ってきた。
もう5回しただろうか。単純計算で1500点・・・・・・・たくさん描いたものだ!
1500点が大変なのか簡単なのか個人で違うと思うが、私には結構大変だ。
何でもいいなら300点も楽なものになるかも知れないが、ある程度、社会に受け入れてもらうという使命を帯びたイラストだと、そうそう簡単ではない。それも2回、3回と重ねると、内容が似てきしまう。結果、新鮮味がなくなり、売れ行きが悪くなるから必死です。
毎回作りはじめると、お祭りの時のような興奮状態になる。2ヶ月間くらいで作るのだが、この2ヶ月間、イラスト制作が頭の中を全て支配する。
寝ても覚めてもといった状態で、コンピューターの前から離れなくなる。けれど絶対徹夜なんてしない。徹夜をしたからといって、効率が良くなるはずがないからだ。
肩凝りをやわらげるためにマッサージチェアも買った。
効率をあげるために、あえて休みも作る。そうでないと体がイヤイヤと拒否しはじめ、制作できなくなるからだ。人間の行動には精神が重要な働きをしているということを実感できる。
イラストレーターは仕事を受注してからの制作。そこにデザイナーの作ったラフがついている場合が多い。個性とオーダーの狭間での制作となる。
しかし、この300点は、イラストレーターが勝手に作ってもいいという前提の仕事。制約はない。その代わり責任は自分に降りかかってくる。かなりのプレッシャーだが、私にはこの形態が結構向いているような気がする。

ヒ−ヒ−いいながらもいつも300点という点数を作り終える。作り終えると、それこそ、祭りのあとのような抜け殻状態になる。
筋肉と同じように脳みそも疲れるんだということを実感。「脳が疲れたな−」といつも言う。なにも考えられない真っ白な状態・・・・・・そして寂しい気分に襲われます。

100点位までは結構楽にできます。問題はその後です。無理矢理100点追加します。
その後の100点は七転八倒。その頃になると、神の啓示ではないかと思えるような発想がうかんできます。
そして作り終えると、頭も身体もすごく疲れているのですが、今度はそんな興奮状態が終わるのが寂しくなります。でも本当にそれ以上長く続いたら体が壊れるだろうな。2年に1度でいいや!

イラストを描くことを職業にして28年にもなった。
いままでどれほどの量を描いたのかわからないが、私にとってはいまだに新鮮な仕事だ。
ヘッポコイラストレータ−ながら、まだまだ仕事を続けたいと思っている。
インスピレーションの泉を枯らさないためにも、まだまだいっぱい遊ぶもんね!
あくまでも仕事のための遊び。・・仕事のため・・絶対仕事・・・・きっと仕事のため・・・・たぶん・・仕事・・・・・かな・・・。