海外での釣り

 外国まで行って、釣りをするなんて、とっても贅沢で、許されることではありません。大人のすることではありません。週一回、近所へ釣りにいくといったささやかな趣味にとどめておくべきです。
ずっとずっと自分にブレーキをかけてきました。
しかしです、ちょっとした気のゆるみで、海外に釣りに出かけたことで、大切なブレーキが壊れてしまいました。ブレーキが壊れて、どうなるかといったら、暴走です。
外国で釣りをするなんて、贅沢で、許されないことが、贅沢でとっても素敵なことになったのです。
 知り合いからは「釣りをしに外国までネ〜・・・・・」「釣った魚は逃がしてくるの・・・?・・・・」
こんな言葉が心地よく聞こえてきます。もう天然記念物を見るように見られることも心地よくなります。
それまで気にもかけなかった、海外での釣りの記事が気になります。古い釣り雑誌が新しい雑誌に変身してしまいます。「この人こんな所へ行ってこんな記事を書いていたんだ、けっこういい人じゃん」執筆者の性格まで勝手にきめてしまいます。
 外国まで釣りにいくためには幾多のハードルを越えなくてはいけません。
家族の了解、お金、時間どれも問題です。こつこつと努力してクリアするしかありません。
そして誰と、何処へ、何時いくかを決めなくてはいけません。これまたとっても大切なことです。
 親しい友人と行くことがいいとは限りません、親しいがゆえに、我がままが出て、トラブルになってしまうこともあります。ツアーで初めて会っても、釣りという共通の趣味があることによって、とっても親しい新しい友人ができることがあります。友人が全国に広がることはたのしいことです。何日間も生活を共にしますから、我慢も必要です。それがいやな人は一人でいくしかありません。しかし船のチャーターなどが必要な釣りの場合、かなりの出費になります。通常クルーザーは一日10万円ほどかかります。よほどの根性の方以外避けたほうがいいのではと思います。
 次に何処にいくかということですが、あなたが一番したい釣りとは何かということを、あなた自信が十分に理解していることが必要になります。あなたの釣りの技術、経験、願望、それらをミックスして決めるしかありません。ツアー会社の話しや友人の希望を安易に受け入れると、辛い釣行になってしまいます。
あなた自信で、どんな川や湖があって、どんな釣り方がされているのかしっかり調べる必要があります。
 そして何時いくかということですが、あなたの都合と友人の都合と、現地での魚の都合を調整する必要があります。なかなかこれが厄介な訳で、私のような自営の人はまあ、いつでも行ける訳ですが、お勤めの人はどは、調整が必要です。正月などは比較的時間がとれるといっても、料金がしっかり高くなってしまうし、魚釣りにいい季節とは限りません。海外にいけば何時でもいい思いが出来ると思うのは間違いです。魚釣りは自然相手の遊びです。きちんと季節を把握して計画しないと失敗します。
また日数ですが、長ければいいというものではないと思います。私などあまり長いと、釣り自体が仕事のような感じになってしまい、楽しめなくなってしまいます。私の場合は釣りの間にオフ日が欲しくなります。
 いろんな問題をクリアしてやっと機上の人となり、現地に着きます。
どこに行こうが日本にはない景色、言葉の違い、新鮮はことがいっぱいです。
釣りの為にきたのですが、旅行でもあるのです。その国のこと自体楽しみたいです。
言葉や歴史等少しでも勉強して、釣りだけではない関わりかたをすれば、いっそう楽しい釣り旅行になります。