1738ch
7.海の出番
7/15days
葦と艾《あしともぐさ》●mame 


 まず切り口がかわいかった。遠目でよく見えないけれども、想像で解った。時間の合間に切り崩した丘陵が目に余った。入り江の側から、実に可哀想なモチーフだった。伸ばしてみると、案外良かったのかもしれない。一刻の早さが困り果てた競争の予感だった。開けると、これから良くなっていくのかな。

 だんだん、色が鮮やかになる。七色とまではいかないが、カラフルな光景が目の前のインテルまでそそぎ込んでくる。ほんとに、余りある力を注いで、変化なく、いがみあってみたい。十分に注意して、波の端から、太陽の麓まで走っていきたい。いつかは、掠れるこの緑色の重圧に、気持ちを抱かれたい。まじまじと、浮きながら。
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Disparallel 
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