1738ch |
12.超えてはいけない 12/15days |
葦と艾《あしともぐさ》●mame |
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惨めに抑えつけられていた。儚くも、堪えていた。紛れもなくここにいるというのに、いないと言う。ここにいる自分が、息をしていたら、そこから他者が生まれ、相互相関的に消えていくのだ。自分が、消えていくのだ。あの共同体がうちのめす。小さな光を緩やかに差し向け、自分が、大きくなる、自分の単位が、大きくなる。 ずっと言われてきたことに、朝は来る。夜は来る、太陽は昇る。月は昇る。生命的直感が、些か雄大に発揮される。情熱的な心が、あらゆるねじれをほどいていくが、それを顕わす絵画。たゆまない浮き沈みが、カラメルを絡めたシンパシのように、汚く満ちあふれる。「君は、声も出ない」。 |
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