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欧州アニメ事情


 当サイトを見たイタリアの人からメールをもらいました。日本語を読めないにも関わらず、CD TOCT-9360「なつかしのミュージッククリップ 5 アタックNo.1/巨人の星」の番号で検索した模様。この人、日本アニメに相当詳しくて、「アタックNo.1の劇場四作品では、TV版と同じBGMが使われたのですか?」などと質問されました。TOCT-9360 が欲しいけど、日本の流通業者やメーカーに問い合わせても品切れとのこと。

 そこでBBSで呼びかけて、親切な方に店頭在庫を発見してもらいました。ついでにCD COCC-12683「TVオリジナルBGMコレクション キューティーハニー」も送って、交換でイタリア現地のアニメ関係CDをもらいました。その際に教わったオハナシを掲載いたします。


 我が国ではOP主題歌を変更しちゃう習慣があります。それ故、日本のオリジナル主題歌を聴きたいのです。なにしろほとんどの番組で、OPとEDが同じ歌なんです。「怪物くん」などは例外で、OPとEDが異なる歌でした。それから予告編は放送しません。「ハイジ」では放送されましたけど。

 アニメといえば日本のものばっかしですよ。我が国ではほとんどロクにアニメ作ってません。放映されたアニメ作品には2つの流れがあります。そのひとつは'70年代の終わりから'80年代にかけての作品です。多くはスポーツ物やロボット物ですが、「ルパンIII世」や「アルプスの少女ハイジ」もあります。

 もう一つは最新作品群で「レイアース」「セーラームーン」"You are under arrest" などです。主題歌はイタリアの有名歌手が歌っております。日本オリジナルよりもクオリティが落ちますけど。


 これは社交辞令ですね。 "You are under arrest" は「逮捕しちゃうぞ」かな?。


 「キューティーハニー」は見たことありませんが、I like Watanabe's music。そして "Ace Wo Nerae" や "Muteki Kojin Daitarn III" も彼の作品だと思いますけど。


 「エースをねらえ!」は違います。

 あちらからは景気良くCDを3枚も送ってくれました。全部で50曲以上収録されていますが、いくつかは正体不明なアニメ作品も混じっています。"Fan Bernardo" は宇宙の犬か何かの話だそうですが、正体不明。"Lancillotto 008" は猿の歴史(?)とのこと。なんだかわかりましぇん。

 オリジナルの歌詞だけ変えた歌もいくつかありました。「スタージンガー」「ジェッターマルス」がそうです。でもたいていは、イタリアオリジナルのメロディーになっています。我らがナベタケ関係は、わかった限りでは変更されていました。これは遺憾です。

 で、このイタリアンソングというのが、(特に年代の古い作品では)陽気な長調ばかりなのね。"Il Grande Mazinger" はドスの効いた低音で「マンジンゴァ〜♪」と叫ぶのですが、歌そのものは長調です。"Sasuke" は「サムライ、サムライ♪」とバカ陽気。おいおい、サスケは忍者だぞ。侍じゃないぞ。


 サスケに限らず、'77〜'85年にかけての和製TV番組の放映にあたっては、日本の文化を無視しまくっていたのであった。最大のミステイクは、ふさわしくない対象に見せたことでしょう。すべてのアニメは「子供向け一般作品」として放送されました。

 ストーリーや人名もわかりやすいイタリア風か、アホな英語風に変更されました。例えば「巨人の星」はOPもEDも無しで放送されて、主人公は Tommy Young でした。


 その他にも「アタックNo.1」と「あしたへアタック」の主人公が両方 Mimi という名前です。なんだか混乱・・・というか、ゴッチャにしているようです。

 しかしイタリア製の良い歌も結構あります。「はいからさんが通る」は "Madamoiselle Anne" になっていますが、フレンチポップス風のオシャレな歌であります。「グランプリの鷹」はソウルフルな名曲で驚きました。「ハクション大魔王」はイタリアソングの陽気さがピタリはまっております。


 他のヨーロッパ諸国では、イタリア製主題歌の歌詞を変えて放送する事が多いです。我が国は貴国と欧州諸国との橋渡し的役割であります。

 「キューティーハニー」の BGM は incredible charm です。そして、OP主題歌がエエですね。でも同じタイプの "Magical girl Megu" オリジナル主題歌も好きですよ。

 Last question: which is in Your opinion Takeo Watanabe's best anime music?


 最後の質問には私自身の答えを書き送りました。皆さんのベストは何でしょうか?。なおCD TOCT-9360には、アタックNo.1の汗と涙がほとばしるような劇伴音楽が、まったく収録されておりませんの。日本で、欧州で、待望される音盤です。



なべたけごっこ


 当サイトの運営にあたっては、なるべくマジメにやってきましたが、あまりのマジメさ故「ストイックな感じで気に入りました」という評判にまでなりました。そこで、少しはくだけたコーナーを設けようと考えました。どうぞ気楽にお楽しみください。
 とはいえ、作品を貶めるようなギャグや「替え歌」など、著作者人格権に関わるような行為だけはくれぐれも謹んでね。


財前教授総回診ごっこ

 思えば、編笠十兵衛と白い巨塔と機動戦士ガンダムの音楽に感動したら何とその作曲家が同一人物だったことに端を発し、それがまた巨人の星の作曲家でもあり・・・

 「財前教授総回診ごっこ」というのは、小生の高校の時の同級生の財前ファンにせがまれて、音楽室で小生が弾くハ長調の「白い巨塔」(小生はハ長調でのみピアノが弾けた)に合わせてピアノの回りをその同級生が練り歩く、というひどくシンプルなもので、周りに講師も医局長もいず、音楽室に入ろうとする他クラス生からかなり見下されていたことを思い出します。(そのころ買った小さなサイズの白い巨塔のレコードも実家に帰ればたぶんあると思う)「白い巨塔」冒頭の白い巨塔は実は上智大学の大学院棟で、それを確認するためにわざわざ上智大学まで出かけていったこともあります
じゅっぴ〜さん 1999/04/14


 いやー、面白いですねぇ。この際ですから新コーナーを設けて、その第一号コンテンツしました。ところで「白い巨塔」は確かにハ長調で始まりますが、どんどん(広い意味での)転調をするので、途中から黒鍵が必要になってきて、高校生の頃のワタクシには、それが不思議でたまりませんでした。




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