放映:NET 1971/04/07〜1971/09/29(全26話)
監督:松尾正武他
音楽:渡辺岳夫
製作:東映内容:片岡千恵蔵主演。
イントロ〜タイトル
KIVE-39ギターのソロ演奏で、「じゃかじゃかじゃん」とひたすらかき鳴らす。これは西部劇伴か?。やがて、もっさりブラスが「ぶわぁ〜」とやるので、やっぱり時代劇でした。タイトルバックには拍子木が「チョーン」で、振り向くのは黒田軍兵衛こと片岡千恵蔵である。
テーマ曲(M12-T2) OP
MHCL-949,KIVE-3912拍を一組のパターンとしたインスト曲である。この12拍は「3,4,5」あるいは「3,4,3,2」という拍子の小節から構成されている。いわゆる変拍子で、リズムまで凝っているという珍しい音楽だ。番組を観ていた人でも、メロディーを思い出せないのではないだろうか。
国営大河ドラマのテーマ音楽で、リズムにのせて「おや?」という変拍子をカマした有名作といえば「草燃える」('79年、作曲:湯浅譲二)がある。この曲は「2拍半」または「2拍半と3拍を交互」というパターンなので、「軍兵衛目安箱」よりは聴きやすい。渡辺岳夫の進歩性に刮目しよう。
中間部は3拍で一組の、普通の音楽になっている。いきなり普通になって「ホッ」とする。このパートで主題を演奏するトランペットは、イコライザとエコーを思い切りかけたような冨田勲ばりのサウンドだ。やはり国営大河を連想させる、スケールの大きな展開である。
ラストはペダル付きのティンパニが、「だん」と叩いてから音程を変化させる。この音は「緊急指令10-4・10-10」('72年)でも目立っている。
CD MHCL-949「ちょんまーじゅ」VTR KIVE-39「渡辺岳夫の世界」