影同心

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TVD 影同心


放映:MBS 1975/04/05〜1975/10/11(全28回)
監督:松尾正武
音楽:渡辺岳夫
製作:東映

内容:山口崇(更科右近)、渡瀬恒彦(高木勘平)、范文雀(お佐知)、金子信雄(柳田茂左衛門)。必殺の同類番組として、蛤(はまぐり)を使った凄い殺し技が一部で有名。真っ赤な着物に黒マフラー、ヌンチャクまで使うカラテ野郎・源太(林大興)も登場。


風の女 ED

作詞:林春生
作曲:鈴木淳
編曲:小谷充
歌:朝月愛
KICA-3019~20,COCP-35647,TFC-1621~6

 演歌です。イントロのトランペットは、本編劇伴にも登場。後半は「北の宿」の如くに盛り上がる。ED映像では「風のおんな」とテロップされている。


女の坂道

作詞:林春生
作曲:鈴木淳
編曲:小谷充
歌:朝月愛
KICA-3019~20


EP ???「風の女/女の坂道」

CD COCP-35647「青春TV倶楽部40・時代劇スペシャル」
CD TFC-1621~6「チャンバラ万歳」




TVD 影同心II


放映:MBS 1975/10/18〜1976/03/27(全24回)
監督:工藤栄一
音楽:渡辺岳夫
製作:東映

内容:浜木綿子(香月尼)、水谷豊(留吉)、山城新伍(平七)、片桐夕子(おいね)。紹介文募集中。


いつかおまえに ED

作詞:中山大三郎
作曲:鈴木淳
編曲:竜崎孝路
歌:黒沢年男
P-439

 ED映像では「いつかお前に」とテロップされている。


別れたあとで

作詞:不明
作曲:不明
編曲:不明
歌:黒沢年男
P-439


花くよう

作詞:木下竜太郎
作曲:小林亜星
編曲:小川寛興
歌:浜木綿子
SKA-181,KICA-3019~20


EP P-439「いつかおまえに/別れたあとで」(廃盤)

LP SKA-181「おんな 愛を静かに・・・」




推奨盤
CD KICA-3019~20 影同心 あなたが愛した殺し節


 サウンドトラック・ルネッサンスシリーズと銘うっているが、VAPのミュージックファイル・シリーズに遠慮したのか、SOUNDTRACK RENAISSANCE の文字がとても小さく印刷してある。「影同心」「影同心II」の劇伴満載。さらに歌もの3曲「風の女」「女の坂道」「花くよう」に加えて、「風の女」はTVサイズまでも収録。2枚組の堂々たるサウンドトラック盤である。




影同心
音楽:渡辺岳夫
 劇伴音楽は渡辺岳夫の手によるが、主題歌「風の女」(作曲:鈴木淳)のアレンジ曲が多いのが特徴である。


オープニング・ナレーション OP

M-1 サウンドトラックより
 テーマアレンジ。寂しげにつま弾くアコースティックギターのソロは、マカロニ西部劇伴のようです。16mmフィルムの光学サウンドトラックからの収録。「(前略)・・今宵また一人、悪が冥土に消えていく・・(後略)」という芥川隆行のナレーションがはいる。映像演出はテンポ良いカット割と止め絵の使用が渋い。
 このアルバムには、ナレーション無しのM-1もしっかりと収録されている。


つれづれの日々

M-13,M-32
 殺しのドラマとは縁遠いような、ホームドラマ的な音楽。意外にも本編では多用されたのだ。

M-2
 「影同心」タイトル音楽。本編ではブリッジとしても使用される。「じべじべ」音色のシンセ単音による激しい上下運動〜タムを「どこどん」という構成。シンセ音の「じべじべ」加減は尋常ではない。「魔女っ子メグちゃん」('74年)で使用したというミニムーグかもしれない。
 「俺はあばれはっちゃく/アイキャッチ」('80年)もシンセ単音上下動だが、音色とラインがまるで異世界。お色気と殺しの「影同心」は大人しか見ちゃいけないドラマなのである。夜中に「じべじべ」が聴こえたら、子供は怖くなって寝てしまっただろう。


哀しき女

M-27
 エレピとフルートによるテーマアレンジ。

M-31
 クラリネットの独奏曲。思い入れをクネらせている。合いの手には、控えめなバイブ(ビブラフォンのこと)、そして「しゃららん」と鳴るツリーベル。このCDでは演奏者の息づかいがしっかりと聞こえる。ぜひCDを聴いてほしい。音源をていねいに録音したり、大事に保存していた人々に感謝しよう。


同心悲話

M-10,M-8
 これも殺しとは無縁のボサノバ風。何よりもまず音楽として、浸って聴くことができてしまう曲だ。


外道を追う者

M-19
 オルガンを中心としたコンボ的編成。ジャズタッチの曲だ。途中からオルガンのエコーが深くなるという、凝った録音だ。TVで聴いても、そんなのわからないぞ。みんな、CDで聴こうね。

M-5
 各話サブタイトルの音楽。例の「じべじべ」シンセ音色で、バックは弦が「ごごごご」。本編でもブリッジとして使用される。


嘆き

M-17
 ほぼ独奏のチェロの曲で、伴奏は少ない。闇にうごめくような重苦しさで、悲惨な場面にハマッている。無伴奏チェロといえば、バッハの組曲が有名ですね。


冥土へ道行

M-9A
 エレピとバイブでフーガするバッハ調。途中からウッドベースが加わって、クラシック音楽のジャズアレンジ版というスタイル。これホントに時代劇伴ですか?。このCDでは、ウッドベースの弦をこする音までもが・・。

M-26
 ドラム&ベースのリズムにティンパニが加われば、いざ!影同心の出陣である。テーマにはストリングスかサックスが欲しいなぁ。「必殺」ではサックス群の凄いテーマアレンジ「あかね雲」がありました。「影同心」ではオルガン一人でがんばってしまいます。低弦は闇でうごめいております。


闇夜の殺し節

M-6 T1
 テーマアレンジ。T1とはテイク1のことだろう。トランペットが演奏ミスしているのだが、そのままTV放映されてCDにも収録されてしまった。TVでも観ましたが、悲劇的場面でいきなり変な音が鳴るのです。いくらプロだって、たまには失敗します。なんで失敗のまま放送されちゃったのでしょうか。なお、このCDには録りなおしテイクも収録されている。


家に帰れば

M-33
 これもバッハのジャズアレンジに聞こえる。元ネタは「G線上のアリア」か?。いくらなんでも考えすぎか?。


無頼の徒

M-15
 マリンバによる演奏。和音のトレモロでメロディーすると、なぜか極悪ムードである。


時はきたりて

M-9B
 これもM-9Aと同じくバッハ路線。エレピ・バイブ・ウッドベースにシンセ音も加わってのフーガである。途中からドラムも参加して大いに盛り上がるが、ドラマーはブラシを使用している模様。ブラシとは細い鉄線を束ねたもので、木のスティックの変わりにブラシでスネアドラム(小太鼓のこと)を叩くと「しゃかしゃか」いうのだ。
 アルバム付属のライナーには「ビブラとシロホンによる躍動感あふれる曲」と書いてある。木琴の音は聞こえないけど・・・。


非業の最後

M-23
 なぜか極悪に聞こえるマリンバだが、こちらはトレモロしない。バックではパーカッション(カバサ?マラカス?)が「くし、くし」と、サスペンスムード。


同心置土産

M-14 録り直し
 アコースティックギターのソロ演奏。まさに無法の西部は一撃必殺、荒野の劇伴音楽である。OP曲とは違って「じゃかじゃん!」とかき鳴らす。殺しの場面で淡々と演奏されると、実に恐ろしく、そして美しい。


 なお番組アイキャッチは、ブルーバックに白抜き文字で「影同心」。サウンドはありません。したがって、サントラ盤にもアイキャッチ音楽はありません。
 予算の関係かもしれないが、ソロ楽器による演奏が多い。映像もさほど豪華なわけでもない(失礼)のでバランスがとれてイイ味をだしている。ジャズタッチの曲が多い点も特筆される。「キューティーハニー」の例もあるが、低予算→少人数→ジャズという図式だろうか。
 また、バッハのイメージがどこからやってきたのだろうか。これも謎である。




影同心II
音楽:渡辺岳夫
 主題歌「いつかおまえに」のアレンジ曲が多い。


オープニング・ナレーション OP

サウンドトラックより
 ジェット騒音からドラムソロ、最後に短くトランペット。16mmフィルムの光学サウンドトラックからの収録。芥川隆行のナレーションがはいる。映像演出はジャンボジェットやヘドロ映像がインサートされる。
 このアルバムには、ナレーション無しのM-38もしっかりと収録されている。


雪中梅

M-7
 アコースティックギターの独奏。「ムーミン/スナフキンのテーマ」(音楽:宇野誠一郎)を思い出すが、この曲は「Am、G、Em、G」という西部劇の進行。途中から「Am、G」を延々と繰り返すので、CDプレーヤーが壊れたかと思いました。

M-40
 サブタイトル音楽。前作のオープニング曲のようなアコースティックギターで、短く「ぽろん」。


憂鬱

M-8
 「ぴよ〜ん、ぽよ〜ん」というのは京琴という楽器らしい。「ゲゲゲの鬼太郎」(作曲:いずみたく、編曲:大柿隆)のイントロでおなじみのサウンドだ。


夜の山茶花

M-2,M-22
 香月尼のテーマだが、映画「戦後猟奇犯罪史」('76年)やTVD「志都という女」('77年)と共通した内容である。


城下異聞

A型,B型
 本編では未使用の、ブラスのカッコ良いブリッジ。城下異聞とは上手いタイトルです。

M-31
 ドラムのソロ演奏だが、「オープニング曲のアレンジ」として紹介されている。


無情の刃

M-26
 地下室で響くような、孤独のトランペット。冒頭数音は映画「死刑台のエレベーター」の雰囲気です。

M-19
 バイオリン独奏。重音奏法(一人で和音を出す)がある、難しそうな曲。


明日の風

M-42,M-43
 予告編音楽。これまたギターが西部劇調でカッコ良い。


枯野に一人

M-18
 マリンバのトレモロ曲。DISC1の「極悪」M-15とは違って穏やか。




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