魔法少女
ララベル


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TVA 魔法少女ララベル


放映:TV朝日 1980/02/15〜1981/02/27(全49話)
監督:設楽博
音楽:いずみたく
原作:藤原栄子
製作:東映動画

内容:魔法界で未熟な魔法使いララベル(堀江美都子)は、ビスカス(田中崇)が魔法の小道具を盗みだそうとしている所を目撃し、それを阻止しようとしてビスカス共々下界の人間界に落ちてしまう。魔法界に帰れなくなったララベルは立花夫妻(八奈見乗児・宮崎恵子)の世話になり、小学4年生として人間界で生活する事になる。
 ララベルは周囲に発生するトラブルを自ら進んで解決しようとする「よいこ」ではあるが、後先のことを全く考えないで行動するため事態を悪化させる。更にビスカス一味の陰謀が加わり収拾不能になる寸前で魔法とララベル本人の努力で解決し、人間世界の常識や規範を学んで行くというのが毎話の基本パターン。
 同時間帯の前作「花の子ルンルン」が各話のラストに花言葉を添えていた為か、「ララベル」では各話のラストにエピソードに絡んだ諺(格言)講座が添えられていた。東映の魔法少女物は、ララベル以降純粋なオリジナル新作の製作が、'99年の「おジャ魔女どれみ」まで18年もの間中断していた。
村上さん 1999/11/01


ハローララベル

作詞:伊藤アキラ
作曲:いずみたく
編曲:親泊正昇
歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
SCS-499,CH-209,CS-7196~7,CZ-7035,CC-4429~30,COCC-11865~6,72CC-2651~3,COCX-30486~7,COCX-35373

 ララベルのメイン作曲家、いずみたく先生に敬意を表してトップにもってきました。やはり、この歌がなくちゃね。


魔法少女ララベル

作詞:伊藤アキラ
作曲:いずみたく
編曲:親泊正昇
歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
SCS-499,CH-209,CS-7196~7,CZ-7035,CC-10253~4,COCC-11865~6,72CC-2651~3,COCX-30486~7

 これも豪華なサウンドで、カラダが踊りだしてしまいます。ちょっと道徳的な詞にも好感。


あなたへ

作詞:武鹿悦子
作曲:いずみたく
編曲:親泊正昇
歌:堀江美都子
CZ-7035,72CC-2651~3

 さすが、たく先生。優雅にまとめておられます。堀江美都子さんの、こういう歌をもっと聴きたいですね。


咲花小学校スクールソング

作詞:伊藤アキラ
作曲:いずみたく
編曲:親泊正昇
歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
CZ-7035,72CC-2651~3

 スクールソング・・・日本語でいえば「校歌」のはずなんですが・・・いずみたく先生が作曲すると、スクールソングでございますです。


愛の魔法

作詞:武鹿悦子
作曲:渡辺岳夫
編曲:いちひさし
歌:堀江美都子、ザ・チャープス
CZ-7035,COCC-9067~8,COCC-11865~6,72CC-2651~3

 ここから4曲なべたけね。
 前半はマコちゃん路線です。ストレートな歌詞にドキっとさせられます。マコちゃんは途中から演歌調になりましたが、ララベルはかっちょよい展開でリズムもやたらとにぎやかです。メジャーになったと思ったらすぐマイナーになって、シンセもぴゅんぴゅん。

 「つかうのよ〜♪」のAからA7を2拍ならして、続くフレーズはDmです。マイナー曲でImではなくIをポーンと使用するのはおなじみですが、ここではI7(やや暗い響き)を経てIVmの本格マイナー展開にもどります。このA7をセコンダリー・ドミナント7thと呼ぶようです。「キャンディキャンディ」の転調部分と比較してみよう。


私の日記帳

作詞:碓氷夕焼
作曲:渡辺岳夫
編曲:久石譲
歌:堀江美都子、ザ・チャープス
CZ-7035,COCC-9067~8,72CC-2651~3

 「愛々々々♪」「恋々々々♪」など、そのまま読むとチョット恥ずかしくなっちゃう詞をみごとに昇華する、'80年代の「なべたけニューソング」。宮崎作品で羽ばたいた久石譲が、素晴らしい音楽に仕上げている。
 でも、でも、72CC-2651~3の録音では、一番の聴かせどころ(「やさしく書いた♪」の「た♪」)でミッチのピッチが少し変にきこえるのが不思議です。

 ところで「た♪」のコードは、渡辺岳夫の指定で「Gsus4、G」なのだと思われますが、「C→B♪」の音がよく聞こえなくて自信がありません。また、イントロのストリングスが奏でる「ED、C〜D〜♪」というメロディーは、「ED、C〜♪」までは正調なべたけ節。最後のD音では「Gsus4、G」を期待するのですが、これもさらりとかわされています。C・B・B♭いずれの音もわかンなくて、Dm7/Gなのかもしれません。これは渡辺岳夫の考えか、久石譲か。「もののけ姫」(音楽:久石譲)でも、何度かかわされてしまいました。とはいえsus4からの解決を連発するとクサ石譲になっちゃいますからね。


マイビューティフルタウン

作詞:伊藤アキラ
作曲:渡辺岳夫
編曲:久石譲
歌:堀江美都子、こおろぎ'73
CZ-7035,COCC-9067~8,COCC-11865~6,,72CC-2651~3

 これも渡辺&久石の秀曲。「私の日記帳」では、はりこんで木管楽器を多用していますが、ジョーの魅力は豪華さだけじゃぁありません。ギターあんどポップ・シンセの間奏に、流行りのチョッパーベースが「うぺ、うぺ、うぺ」と応酬です。


ビバ!ビスカス IN

作詞:碓氷夕焼
作曲:渡辺岳夫
編曲:いちひさし
歌:田中崇、コロムビアゆりかご会
CZ-7035

 ビスカス役の田中崇自ら歌います。他の曲と較べてすっきりした演奏のワルツ曲です。いちひさしと武市昌久は同一人物とのことですが、同一作品でも曲によって名前を使い分けていますね。なおLP CZ-7035では、各歌の前に楽しいおはなしを収録しており、田中氏とミッチのかけあいも聴けちゃいますです♪。


ララベルマーチ IN

作詞:伊藤アキラ
作曲:武市昌久
編曲:武市昌久
歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
CZ-7035,72CC-2651~3

 おしまいの2曲は武市昌久作編曲。ララベルの、ちょっとオシャレなマーチです。ミッチの歌も元気!。


おなじ星のともだち

作詞:武鹿悦子
作曲:武市昌久
編曲:武市昌久
歌:堀江美都子、こおろぎ73、コロムビアゆりかご会
CZ-7035,72CC-2651~3

 これも武市昌久作編曲ですが、「ララベルマーチ」とは好対照のアレンジメントで魅せます聴かせます。ボコーダーあんど得意のシンセ全開です。


BGM テーマ・アレンジ

作曲:いずみたく
COCC-11865~6

 「ハローララベル」の明るめのアレンジ曲と、「魔法少女ララベル」のおとなしめのアレンジ曲。テーマアレンジの劇伴は比較的少なかった。




アニメ映画 魔法少女ララベル 海が呼ぶ夏休み


1974
監督:福島和美
製作:東映動画

内容:紹介文募集中




EP SCS-499「ハローララベル/魔法少女ララベル」(廃盤)
EP CH-209「ハローララベル/魔法少女ララベル」(廃盤)
LP CS-7196~7「ミッチの部屋」(廃盤)
LP CZ-7035「ハローララベル/歌とお話し」(廃盤)

CD CC-4429~30「続々々・テレビまんが主題歌のあゆみ」
CD CC-10253~4「続々々・テレビまんが懐かしのB面コレクション」
CD COCC-9067~8「19XXシリーズ 6 1980」
CD COCC-11865~6「歌いつがれる少女の夢 東映動画 魔法少女アニメ全集」
CD COCX-35373「堀江美都子デビュー40周年ベストアルバム 堀江美都子ベスト」


推奨盤
CD 72CC-2651~3「堀江美都子 歌のあゆみ 4 輝けるアニメの女王」
 このページで紹介したミッチの歌うララベルを収録しています。なべたけ関連以外でも、オリジナル「だれかが私を待っている」が素晴らしい。作詞:山川啓介、作曲:小田裕一郎、編曲:久石譲の、とってもよい曲なんです。やはり久石譲とは相性がよいのかも。


CD COCX-30486~7「東映アニメーション 魔女っ子 ミュージック・サンプラー 1966〜1981」
「魔法使いサリー」から「魔法少女ララベル」まで、全作品のTVサイズ主題歌と劇伴音楽を収録。短い劇伴は1トラックに複数収録しており、見た目よりもお買い得な内容になっています。
 「魔法少女ララベル」からはOP、ED主題歌と劇伴を2トラック収録。




豪華音楽陣

 これは豪華な作編曲陣である。いずみたく、久石譲らビッグネームも参加しており、作詞陣も豪華。特に「渡辺+久石+堀江」のマッチングは絶妙!。久石編曲は渡辺岳夫の指名だろうか。そして武市昌久(いちひさしと同一人物)は、自分の作曲に特別キアイを入れたアレンジを施しているように思われる。気のせいかな。

 しかしながら、このページの曲を通して聴くと、あれもありこれもありで、しかも音程も高いは低いはで、堀江さん大変だったのではないだろうか。アニソン歌手=便利な職人みたいに扱ってはなりませぬ。


なべたけニューソング

 なべたけソングは「ララベル」で実に今日的(当時の)なコード・メロディー・編曲をとりいれている。渡辺作品のコード進行を時系列で追うと、時代に合わせて少しずつ変化していることがわかるだろう。遅れず、そして進みすぎもせず、いつも感動を与えてくれた。人々の感性を育んだといえば、大げさだろうか。

 実はここで「ニューソング」と呼んだ現代性は、'70年代後半の大人向け作品やガンダム挿入歌(やはり高年齢を意識した作品)ですでに垣間見える。ララベルで「そろそろお子様にもどうだろう」などと考えて作曲したのかもしれない。




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