6.六角レンチ類


〔用途〕
◆六角穴付きボルトや六角穴付き止めねじを締め付けたり、緩めたりする
 ために使用。
〔種類〕
六角棒レンチの種類
代表的なものは下記の通り。
 1.ソケットタイプ
 2.L形タイプ
 3.T形タイプ
 4.ドライバータイプ
 5.ナイフタイプ
六角先端形状による分類
 1.普通タイプ
 2.ボールポイントタイプ
ヘキサゴンソケット
◆ソケットレンチ用ソケットの先端に六角棒が付いたもの。
 ソケットタイプは各種ハンドルやアタッチメント類との組合わせで、複雑な狭い
 箇所で、手が入りにくく、しかも届かないような箇所でも簡単に作業ができるよ
 うに作られている。
L形六角棒レンチ
◆L形六角棒レンチはJIS B4648に六角棒スパナとして規定されている。(JISマークが表示できない規定になっている。)
 工具メーカーはこのJIS規格を基準に製作している。
〔特徴〕
◆L形レンチになっており、その両側とも使用できる。
〔種類〕
スタンダードとロング
本締めするのに長手方向(写真B側)の長いものが好まれ、市場ではJIS規格より長いロングタイプが主流になっている。
ボールポイントタイプ
長い方の先端にボールポイント加工したものがあり、早回しに大変便利。
ボールポイントは角度を付けて使用できる便利なタイプですが力の入れ過ぎに注意する。
〔使い方〕
◆短い方(A側)を持って早回しをし、長い方(B側)を持って本締めや緩めに使用する。
●ボールポイント機能●
◆普通の六角棒レンチはボルトの軸方向からまっすぐに挿入して回転させる。
 ボールポイント機能を持つレンチは先端に加工が施してあり、約30度の角度を付けて使用でき、早口しに大変便利。
 ソケット、L形、ドライバータイプのいずれにもボールポイント機能を持った製品がある。


注   意
 1.六角寸法に合ったレンチを選ぶ。
   ボルトやレンチの角部が摩耗するとレンチが滑るので危険。
   インチサイズにミリサイズのレンチを使用しない。
 2.六角穴の奥まで完全に挿入し、押しつけながら使用。
   完全に入らない状態で力を入れ過ぎると、レンチが外れる場合があるので
   注意。
 3.六角部にねじれや亀裂があるレンチは使用しない。
   さらに負荷を加えると破損する。
 4.ソケットタイプは手動用と動力用の使い分けをする。手動用をインパクト
   レンチなどの動力工具に使用しない。
 5.ハンマなどでレンチに衝撃を加えない。
   レンチに打痕や亀裂などが入り、破損の原因になる。
 6.L形六角棒レンチの曲げ部分に打痕がある場合は使用しない。
   曲げ部の破損は、その勢いで自らの腕に裂傷を負わせる恐れがあるので
   危険。
 7.六角棒レンチ類はパイプなどを継ぎ足して使用しない。
   オーバートルクで破損して危険。
 8.ボルトの回転方向に力を加える。
   L形レンチをねじる方向ではなく、上に引き上げたり、下に押し下げたり
   すると、曲げ部から破損する場合がある。
 9.ボールポイントの部分は細くなっているので限界トルクは必然的に小さく
   なります。したがって、ボールポイントタイプは本締めには適さない。
10.錆びたボルトなどを外す時はソケットの能力以上のトルクを必要とする
   場合がある。簡単に外れない時は作業を中止する。