「用途」 |
◆ドライバーは、小ねじや木ねじを締め付けたり取り外したりする工具で、使う 目的によっていろいろな種類がある。呼び方は、「ドライバー」の他、「スクリ ユードライバー」、或いは「ねじ回し」と呼ぶこともある。 |
「特徴」 |
◆ドライバーは作り方で分けると、「普通形」と「貫通形」がある。 普通形は、軸(金属の部分)がハンドルの途中まで入って固定されている。 写真@ |
◆貫通形は、軸がハンドルの中心を通って末端まで出ている。強く締めたねじや 鋳び付いたねじにショックを与えて緩める場合にも使える。写真A |
◆また刃先は、十字(プラス)や−文字(マイナス)などがあり、締め付けたり 緩めたりするねじがプラスねじの場合、「プラスドライバー」を使う。 このプラスねじは、ねじの頭の部分の溝が十字形になっているもので、 電車や自動車、或いは家庭にある電気器具などに多く使われている。 反対に、−文字に溝の切ってあるねじを「マイナスねじ」、そのねじを回すドラ イバーを「マイナスドライバー」と呼ぶ。 |
◆その他に、ボルト・ナットを回す「ソケットドライバー」や六角穴付きボルトを 回す「へックスドライバー」、特殊ねじ用ドライバーとして、ねじとドライバー のくいつきをよくしたスパドライブねじを回す「スパドライプドライバー」、ト ルクスねじを回す「トルクスドライバー」などがある。 |
◆軸に磁気を帯びたものは、「磁気入り」「MG入り」「MG」と表示されている。 磁力があると、刃先部にねじを吸いつけることができて、ねじを締め始める時に 便利である。 |
「種類」 |
◆マイナスドライバーは、品質と刃先寸法によって、普通級(N級)と強力級(H級)がある。 |
◆寸法は主として、軸のつけ根から先端までの長さで呼ぶ。また、それに先端部 の刃幅を組合わせて呼ぶこともある。この長さと刃幅はJIS規格で決まっている ので、締め付けるねじに合うものを選ぶことが大切。長さと刃幅の関係は表1の 通りとなっている。 |
◆例えば、100mmのドライバーといえば、先端部の刃幅が6mmのものとなります。 ただ使いみちによって、軸の長さを普通より長くしたもの、或いは普通より短く したものなどがあり、それを間違えないように、長さだけでなく先端部の刃幅を 組合わせた呼び方がある。 例)4.5×50mm、6X100mmのドライバーなど |
◆さらに、先端部の刃幅と刃厚の関係も決まっている。これはねじの頭の溝がJIS 規格で決まっているので、その溝幅に合うようになっている。その関係は表1の 通りとなっている。 |
表1(単位:mm) |
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◆プラスドライバーは、大きさを番号で呼び、1番から4番まである。プラスドライ バーの呼び番号と締め付けるプラスねじとの関係は、表2の通り。 |
◆プラスドライバーの寸法は、マイナスドライバーと同様に軸のつけ根から先端 までの長さで表わす。呼び番号と軸の長さの関係は、表2の通り。 |
表2(単位:mm) |
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「使われている材料」 |
◆軸の材料は、硬鋼線材(炭素Cの含有量が0.45〜0.65%)やその他の合金鋼が使 われている。合金鋼は鋼(はがね)にクロームバナジュームなどの合金を相当量 加えて、摩耗や衝撃に強い性質を持たせた鋼。 |
◆先端部または軸部全身には熱処理(焼入れ・焼戻し)がしてあり、その硬さは ロックウェルCスケールの52以上が標準となっている。品質の検査では、先端を ねじと同じ溝がある試験棒に差し込み、ハンドルにある決まった力を掛けて、 先端が欠けたり、ねじれたりしないかの試験をしている。 |
◆軸部の表面処理は、クロームメッキ(強靭なメッキ層を持ち光沢がきれい)、 黒染(四三化鉄被膜による防錆処理)や鋼材そのままのものの他に、「ブラック ポイント」という精度が高く耐久性に優れた加工もある。 |
◆ハンドルは従来木製のものがほとんどだったのが、最近は見た目にもきれいな 樹脂製が普及している。樹脂柄には、セルロースアセテートやボリプロピレン などが使われている。またこれらの樹脂と軟質樹脂を組合わせたものは、握り 心地がよく使いやすくなっている。 |
「選ぶ時の注意」 |
ドライバーはJISマークの付いている品物が出ているから、これを選べば間違い がない。割れ、傷、錆びなどがある品はもちろんダメだが、外観上で品物の良し 悪しは、あまりわからない。JISマークの付いていないドライバーや特殊ねじ用 のドライバーの場合は、信用のある店に相談して選ぶことが必要。 |
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「用途」 | |||||
◆プライヤは、物をつかむ、パイプ等を回す、線を切る時に使われる。 | |||||
「特徴」 | |||||
◆プライヤは、つかむ物の大小によって口の開き方が変えられる。口開きは、大き さに合わせて2段階に変えられる。 |
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「種類」 | |||||
◆プライヤは、一般的には全体の長さによって、3種類ある。 | |||||
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※プライヤと呼ばれる工具の種類が多いため、特に、コンビネーションプライヤ と呼んでいる。 |
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「使い方」 | |||||
◆使う時は、なるべく柄の端の方を握るようにすると、力が入る。 | |||||
●ボルト・ナットのつかみ方 | |||||
●丸棒・パイプのつかみ方 | |||||
●板材のつかみ方 ●線の切り方 | |||||
その他のプライヤ |
「用途・特徴」 |
●ウォーターポンププライヤ 口開きは、数段階に広げることができ、パイプ、丸棒等をつかんで作業ができ、 配管工事等に欠かせない工具。スプリング付きや、ドライバー付きもある。 |
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