「用途」 |
◆パイプレンチはその名前の通り、パイプを回すためのレンチ。 主に水道管、ガス管などに継手をねじ込んだり、外したりする、配管工事に使わ れる工具。 |
「特徴」 |
◆パイプは丸いから、スパナやモンキレンチでは、引っ掛かるところがなく、回す ことができない。色々な方法で締め付けて回すことも考えらるが、パイプを変形 させずに回すには、特別な工夫が必要となる。そこで、レンチ本体に力を加える ことによって、上あこと植歯の歯がパイプに食い込み、引っ掛かることになって 丸いパイプを回すことができる。 |
「種類」 |
●寸法 パイプレンチの呼び寸法は、くわえられる最大のパイプをくわえた時の全長で呼 ぶ。 150mmから1200mmまでの9種類が市販されているが、JISでは200mmから1200mmま での8種類が規格化されている。呼び寸法と、くわえることのできるパイプの外 径との関係を表1に示す。 |
表 1 |
呼び寸法(mm) | 200 | 250 | 300 | 350 | 450 | 600 | 900 | 1200 | |
くわえられる 管の外径 |
mm | 6〜20 | 6〜26 | 10〜32 | 13〜38 | 26〜52 | 38〜65 | 50〜95 | 65〜140 |
IN | 1/4〜3/4 | 1/4〜1 | 3/8〜11/4 | 1/2〜11/2 | 1〜2 | 11/2〜21/2 | 2〜31/2 | 21/2〜51/2 |
●型式 パイプレンチの型式には、トライモ型、リッヂ型、ステルソン型の3種類。 国内ではトライモ型が主流で、一部リッヂ型が市販されていますが、スチルソン 型はほとんど見かけない。 いずれの型のパイプレンチも、強力級と普通級に区分されていて、強力級には H、普通級にはNの記号が本体の見やすいところに明示されている。 |
「使用材料」 |
◆上あごおよび植歯の材料は、原則として、強力級はクロムモリブデン鋼、普通級 は機械構造用炭素鋼が使われている。これも、メーカーによって多少の違いはあ るが、本体は、強力級では機械構造用炭素鋼を使い、普通級はダクタイル鋳鉄を 使っているのが一般的。なお、リッヂ型については、本体にダクタイル鋳鉄や、 黒心可鍛鋳鉄が使われており、強力級のものとなっている。最近では、本体をア ルミ鍛造品としたものがでてきている。 |
「使い方」 |
◆パイプレンチの本体と上あごの組合わせは、すき間が大きくガタつくようになっ ている。これは作り方がまずくて、ガタガタになったということではなく、丸い パイプにパイプレンチを引っ掛けて回すためにはどうしても必要な意味のあるも の。上あご、植歯は口の内側になる部分に、横縞の歯がついており、図1に示す ように、使うパイプの太さに丸ナットを指で回しパイプに合わせる。その時、フ レームまたは上あごを少し口が開く方向に押しながらパイプを挟むようにする と、本体に埋め込んであるバネの作用により、上あごと植歯の歯がパイプによく 引っ掛かるようになる。 |
パイプレンチをパイプなどより外す場合は、少し上あごを口が開く方向に押せば(図2)、簡単に外れる。 |
このような理屈からパイプレンチを図3の矢印の方向に力を加えると、上あご植歯の歯がパイプに引っ掛かり、反対に回すと外れますので、ラチェットと同じ操作ができる。 |
「使い方の注意」 |
◆使用についての注意として、呼び寸法とくわえられるパイプの外径との関係を示 す。(表1参照)この表の範囲で、図4のように正しくパイプを挟む。 |
表1の範囲を超えた大きなパイプを挟んだり(図5)、また図6のように本体にパイプを差し込み、本体ハンドル部を長くして、過大な荷重を掛けたりしない。 |
図7に示すようにパイプレンチを横に使うのも禁物。 |
◆上あご、植歯の歯に、よく液状シール剤等の異物が付着し、そのままの状態で固 まると、パイプに引っ掛からなくなる時があるので、そのような時はワイヤブラ シなどで掃除をする。 |
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「用途」 |
◆機械産業はもちろんの事、電気、輸送、建設産業まで広範囲に使われているが、 近年では日曜大工等で家庭内にも簡単に利用されている。 ドリルチャックは、穴を開けるために使われるだけでなく、木工用キリ、コンク リート用ドリル、研磨用砥石、ポリッシャー等あらゆる作業に使われている。 |
「種類」 |
◆使われるドリル径の寸法と、重切削・軽切削等の作業用途によって「工作機械用 (MG)5mm、6.5m m、10mm、13mm、(取付部テーパ式)」「携帯電気ドリル用普通 形(E)5mm、6.5mm、10mm、13mm、16mm(取付部テーパ式)と携帯電気ドリル用 軽量形(EL)6.5mm、10mm、19mm」がある。軽量形には、取付部によりテーパ式 と、ねじ式の2種類があり、ドリルチャック取付の場合はスピンドルの取付部に 合わせて取り付ける。 |
「使い方」 |
◆テーパ型スピンドルおよびテーパアーバに取り付ける場合 |
●テーパ部に付着している油や、ゴミを完全にふき取る。 |
●チャックの3本の爪を、本体より出さないように引っ込ませる。 |
●相手のスピンドルまたはアーバのテーパ部も、完全ふき取る。 |
●テーパ部に傷を付けないようにチャックを差し込み、本体端面を木ハンマで、ス リップしたり脱落しないよう打ち込む。 |
◆ねじ型スピンドルの電気ドリルに取り付ける場合 |
●チャックの底部端面が、電気ドリルのチャック取付面にきちっと合うように、チャックを手でねじ部にしっかりとねじ込む。 |
●ねじ式スピンドルには、ドリルチャックが逆転時にスピンドルから外れないよう に、ドリルチャックの中心穴の所に取付ビス(左ねじ)が入っている。 その取付ビス(左ねじ)をしっかりと締める。 |
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