米国同時多発テロ

米国における同時多発テロに思う・・・・・


民主党は今度の卑劣なテロに対して、自衛隊による後方支援法案に賛成する立場で臨時国会に臨む。
そもそも安全保障問題など外交や基本的な国際社会におけるスタンスには、政党間でブレが少ない方が良いと思う。民主党は今後、自民党に変わりうる政権担当能力を備えた政党として成長していくために、今度の問題についてきちんとした姿勢を示していくべきだと思う。
今回はあえて誤解を恐れずにその政党のスタンスとは一歩距離をおいて、個人の思いを述べてみたい。

国内においても、日々いろいろな殺人事件が発生する。一つ一つの事件の背景にはそれぞれの事情が存在する。中には、心情的には「そういうことなら殺人さえおかしても無理も無い・・」と、殺人に対して同情的になってしまうような事件もある。又、殺人事件の被害者の遺族が、「犯人を殺してやりたい」と語るには、共感できる時も有る。しかしやはり最後には「どんな理由があろうと殺人はいけない」というのが社会の共通の認識であり、良識というものであろう。
 今、米国におけるテロに対しては「報復もやむなし」というのが世論の大勢であるようだ。当然その「報復」という言葉の中には、武力による殺人ということも含まれるだろう。これら「いかなる理由があろうと殺人はいけない」ということと、「テロの報復には殺人もやむなし」という2つの気持ちの整合性をどのようにつけていけばよいのか悩む。
 報復の連鎖ということにも、どのように理屈をつけていけばよいのか・・・。
 後世の人々が歴史を振り返って、あの時が「日本のターニングポイント」だったということだけにはしたくない。世論調査ということでいえば、気になる事が一点ある。それは「自衛隊による米国への協力」を容認しているのは、男性が圧倒的に多く、むしろ、女性には反対の人が多いという点である。女性は本能的に「子どもを戦場に送りたくない」と感じているかもしれない。広島の平和公園には「あやまちは2度と繰り返しません」と刻まれている。いついかなる時も、地球上唯一の被爆国として、「美しい戦争」などない。戦争が起きて、一番困るのは女性、子ども、高齢者、障害者、病人など社会的弱者であることを忘れないように、言動していきたいと強く感じる。

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