☆アグロバクテリウム 植物に感染し、遺伝子(いでんし)を運ぶベクター(vector)として使われている菌(きん)。 ☆亜高山帯(あこうざんたい/subalpine belt) 垂直分布による植物帯(植物の垂直分布)の一つ。 シラビソ、オオシラビソ、コメツガなどの針葉樹林が主体となることから針葉樹林帯とか、シラビソ帯とも呼ばれる。 本州中部では、標高1500〜2500mで、東北地方ではオオシラビソ、コメツガが主体となり、北海道ではトドマツ、エゾマツ、アカエゾマツが主体になる。 亜高山帯の上部では樹高がしだいに低くなり森林限界(しんりんげんかい/forest limit)に達すると、高木(こうぼく)では森林を形成できなくなる。 さらに高度を増すと、高木(こうぼく)自体が生育できない高木限界(tree limit)に達する。 ☆アスパラギン((独)Asparagin) タンパク質を構成するアミノ酸の一。最初に単離されタンパク質たアミノ酸で、アスパラガスから発見された。 植物体、特にジャガイモ、発芽(はつが)したマメ類などに多く含まれる。 生体内でアスパラギン酸とアンモニアから生合成(せいごうせい)され、タンパク質の分解で生じるアンモニアの貯蔵体の役割を果たす。 ☆アスパラギン酸(−さん) タンパク質を構成する酸性アミノ酸の一。アスパラギンの加水分解物から単離された。 生体内で核酸(かくさん)の構成要素であるプリン塩基、ピリミジン塩基の生合成(せいごうせい)の材料として重要。 ☆アデニン(adenine) プリン塩基の一つで核酸(かくさん)やヌクレオチドを構成する塩基(えんき)の一種。 ☆アデノシン(adenosine) アデニンと糖(リボース)とが結合したプリンヌクレオシドの一。針状結晶。水に溶ける。リボ核酸(RNA)の構成成分。 ☆アナフィラキシー(独/Anaphylaxie) 抗原抗体反応(こうげんこうたいはんのう)の一。ある抗原(こうげん)で免疫(めんえき)を得た生体が、同じ抗原(こうげん)の再投与に対してショック症状などの過敏な反応を示すこと。 ☆アミノ基(−き) ‐NH2 の形をもった基(き)。アミノ基を含む化合物は第一級アミンまたは単にアミンと呼ばれ、弱い塩基性を示す。 ☆アミノ酸(−さん) 塩基性のアミノ基 ‐NH2 と酸性のカルボキシル基 ‐COOH とをもつ有機化合物の総称。タンパク質の構成単位で、タンパク質を加水分解して得る。 アミノ基とカルボキシル基が同一の炭素原子に結合したα-アミノ酸が最も重要で、タンパク質を構成するアミノ酸はすべてα-アミノ酸である。 バリン、ロイシン、メチオニン、グリシン、アスパラギン、グルタミン酸、リシンなどが代表的なもの。 ⇒蛋白質(たんぱくしつ) ☆アレロパシー(allelopathy) 日本語では「他感作用」と訳されている。 「アレロパシー」はMolischという学者が1937年に提唱した言葉で、微生物を含む植物相互間の生化学的な関わり合いを広く指している。 (微生物を含む)ある一種の植物が生産する化学物質が環境に放出されることによって、他植物に直接又は間接的に与える作用を指している。 この「作用」には植物や微生物の生育を阻害する場合と促進する場合の両方が含まれいる。 ポイントは生育阻害などに「化学物質」が関わることで、いわゆる「競合」とは異なっている。 その効果を利用し、雑草除去作業を軽減し、そのもの自身を緑肥として活用するということが、最近注目されている。 ☆RNA(リボ核酸/−かくさん/ribonucleic acid) リボースという物質を含む核酸(かくさん)の構造体。塩基成分は主にアデニン、グアニン、シトシン、ウラシルの四種。 植物ウイルス(Virus)、一部の動物ウイルスおよび動植物細胞の核 (かく)と細胞質(さいぼうしつ)に存在する。 リボソーム RNA ・伝令 RNA ・転移 RNA などがあり、一般にデオキシリボ核酸(DNA)を鋳型(いがた)として合成され、タンパク質合成に関与する。 ウイルス(Virus)の中には、RNA を遺伝子としてもつものも多い。 ☆安息香(あんそくこう) 東南アジア原産のエゴノキ科の常緑高木。高さ20メートルにも達する。葉は楕円形。夏、香気の高い白色の花をつける。又は前出の樹液を固めた樹脂。薬用・香料とする。 ☆アントシアニン⇒アントシアン(anthocyan) ☆アントシアン(anthocyan) 植物の花・葉・果実などに含まれる色素群。 遺伝子を紫外線から守るUVカット効果があり、日に当たると色が濃くなる。水に溶け易く、雨や汗で色落ちする。 酸性で赤色、アルカリ性では青色を呈する。ワインに含まれるポリフェノールの仲間で、動脈硬化(arteriosclerosis)を防止する効果があるのではないかと注目されている。 最近では、梅干しやキュウリ、ショウガなどの漬け物の合成着色料の代替品(だいたいひん)として利用され、体内からは尿として体外に排出される。 配糖体の形で存在し、特に配糖体をさすときはアントシアニンという。花青素。 ☆暗反応(あんはんのう) 光合成(こうごうせい)において光と無関係な反応部分。 葉緑体(ようりょくたい)で行われ、明反応(めいはんのう)でつくられたATPと水素化合物とを消費して、二酸化炭素から糖 (とう)を生成する回路反応。 カルビン反応ともいう ⇔明反応(めいはんのう) ☆イオン(独/Ion) 電気を帯びた原子や原子団。中性の原子や原子団が電子を得たり失ったりすると負または正の電気を帯びた粒子が得られる。 正の電気を帯びたものを陽イオンといい、負の電気を帯びたものを陰イオンという。 電解質の溶液に電圧をかけると、陽イオンは陰極に向かい、陰イオンは陽極に向かって移動し、電流が流れる。ギリシャ語で「行く」の意。 ☆異化(いか/dissimilation) 生体内の物質交代において、複雑な化合物(同化物質)を、より単純な物質に分解する反応。 一般に異化の反応過程はエネルギー放出反応であり、その代表例が呼吸である。カタボリズム。異化作用。 ⇔同化(どうか) ☆育種(いくしゅ) 生物のもつ遺伝的性質を利用して、利用価値の高い作物や家畜の新種を人為的に作り出したり、改良したりすること。淘汰(とうた)法(選択法)・交雑(こうざつ)法・突然変異法やバイオ-テクノロジーの利用などの方法がある。品種改良。 ☆一年生植物(いちねんせいしょくぶつ) 一年以内に発芽・成長・開花・結実(けつじつ)を完了し、枯死(こし)する草本(そうほん)植物。 ⇔多年生植物(たねんせいしょくぶつ) ☆一代雑種(いちだいざっしゅ) ⇒雑種第一代(ざっしゅだいいちだい) ☆一年草(いちねんそう/annual herb;annual plant;therophyte) 春に発芽し夏から秋に開花結実してその年のうちに枯死する草のこと。アサガオ、ヒマワリ、ツユクサなど。 ⇒二年草(にねんそう) ⇔多年草(たねんそう) ☆遺伝子(いでんし) もともとは遺伝形質に対応して親から子に伝えられ、形質を発現すると考えられて仮定された単位。 染色体中に一定の順序で配列されて各々一つずつの遺伝形質を決定し、両親から子孫へ、細胞から細胞へと伝えられる因子。 遺伝子の本体は デオキシリボ核酸(DNA)(一部のウイルス(Virus)ではRNA)であり、そのヌクレオチドの塩基の配列順序の一定の部分によって特定の形質を発現したり、調節したりする情報が伝えられる。遺伝因子。 ☆遺伝情報(いでんじょうほう) 遺伝子形質を発現さすために、親から子へと伝わる遺伝的指令。 ☆忌地(いやち) 同じ場所に何年も同一の、あるいは同じ科の作物を植え続けると、病害虫が増えたり生育が悪くなり、収穫が減少する現象。ある一定の養分の欠乏などが原因。 マメ科、ナス科、ウリ科の作物に顕著にみられる。連作障害(れんさくしょうがい) ☆隠花植物(いんかしょくぶつ) 花を咲かせないため、種子(しゅし)ができない植物群。シダ類や地衣(ちい)、蘚苔類(せんたいるい)、菌類(きんるい)などの総称で胞子 (ほうし)植物の旧称。 現在では分類学用語とはされておらず便宜的に使用。 ⇔顕花植物(けんかしょくぶつ) ☆ウイルス(ラテン/Virus) 濾過性病原体(ろかせいびょうげんたい)の総称。 最も簡単な微生物の一種。核酸(かくさん)としてDNAかリボ核酸(RNA)のいずれかをもち、タンパク質の外殻で包まれている。 動物・植物・細菌を宿主(しゅくしゅ)とし、ほとんどのものがその生合成(せいごうせい)経路を利用して増殖する。濾過 (ろか)性病原体。ウィルス。ビールス。バイラス。 ☆渦虫類(うずむしるい) 扁形動物渦虫(うずむし)綱の総称。一般には体は扁平で細長く、体表に繊毛(せんもう)があり、前端は広がって三角形状の頭となり、一対の目をもつ。 日本各地の淡海水域や湿地に多種生息する。コウガイビル・プラナリアなど。 ☆ウラシル(uracil) ピリミジン塩基の一。化学式 C4H4N2O2でリボ核酸(RNA)を構成する成分の一つで、遺伝情報が移されるときはアデニンと対応する。略号 U 。 ⇒チミン ☆ATP(アデノシン三リン酸/adenosine triphosphate) アデノシンに三分子のリン酸が結合したヌクレオチド(nucleotide)。生体内のエネルギーの貯蔵・供給・運搬を仲介している重要物質。 アデノシン二リン酸(ADP)への加水分解に伴いエネルギーを放出する。 ⇒明反応(めいはんのう) ☆ADP(アデノシン二リン酸/adenosine diphosphate) アデノシン三リン酸(ATP)からエネルギーを取り出し、リン酸が一個なくなったもの。アデノシンに二分子のリン酸が結合したヌクレオチド。 ☆越年草(えつねんそう)=二年草(にねんそう) ☆液胞(えきほう) 細胞内にあって周囲の原形質(げんけいしつ)から膜によって区画され、原形質(げんけいしつ)とは違う水溶液を満たした空間。 生長した植物細胞に多くみられ、塩類・ショ糖などの糖類・色素などが溶けている細胞液で満たされている。空胞(くうほう)。 ☆塩基(えんき/base) 核酸(かくさん)などの構成成分である窒素(ちっそ)を含む環状の有機化合物。 プリン塩基とピリミジン塩基に大別され、前者にはアデニン、グアニンなど、後者にはシトシン、チミン、ウラシルなどがある。 ☆NAHP(エヌエーエイチピー) 脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)の補酵素(ほこうそ)の一つ。 ☆塩基性(えんきせい) 塩基(えんき)の示す基本的性質。水溶液(すいようえき)では水酸化物イオン(H+)を与える性質。 水溶液のpH(ペーハー)は7より大で、赤色リトマス試験紙を青色に変える。アルカリ性。 ⇔酸性(さんせい) ☆塩基対(えんきつい) 核酸(かくさん)を構成する塩基(えんき)のうちの二個が、水素結合によって特異的に結合したもの。 アデニンとチミン( リボ核酸(RNA) ではウラシル)との対、グアニンとシトシンとの対 (つい)がある。
☆海綿状組織(かいめんじょうそしき) 葉肉(ようにく)を構成する細胞間隔が大きい同化組織の一。柵状組織(さくじょうそしき)の下部にあって不規則な形の柔細胞から成り、その間にある細胞間隙が葉の裏面の気孔(きこう)に連絡して通気組織となる。 ⇒柵状組織(さくじょうそしき) ☆花卉(かき) 「卉」は草の意、(1)花の咲く草。草花。(2)観賞用に栽培する植物。観賞の対象となる部分により、葉物・花物・実物(みもの)などと分ける。「―園芸」 ☆核(かく) 細胞の生命活動に不可欠な構造体。真核生物(しんかくせいぶつ)の細胞内にあって、核膜(かくまく)に包まれ、遺伝物質を内蔵する球状構造のもの。 主にデオキシリボ核酸(DNA)とタンパク質との複合体から成る。 一から数個の核小体をもち、細胞の再生と生存に不可欠。デオキシリボ核酸(DNA)は核の中にある。核を取り除くと細胞は死んでしまう。細胞核(さいぼうかく)。 ☆核酸(かくさん) デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)のこと。正確には、核酸(かくさん)が集まった物をデオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)という。 塩基、糖、リン酸から成るヌクレオチドが長い鎖状に結合した高分子物質。 糖の部分がデオキシリボースであるデオキシリボ核酸(DNA)とリボースであるリボ核酸(RNA)に大別され、生物の増殖をはじめとする生命活動の維持に重要な働きをする。ヌクレイン酸。 ☆核小体(かくしょうたい) リボソームの構成物質(タンパク質)を生成。核内部にある。 真核生物(しんかくせいぶつ)の細胞核にある、リボ核酸(RNA)とタンパク質を含む小体。仁(じん)。 ☆核膜(かくまく) 細胞の核物質を包む2重膜構造で、核(かく)と細胞質(さいぼうしつ)の間にある。ところどころに核膜孔という小孔が開いており、核と細胞質との間の物質の移動に関与する。 ☆学名(がくめい) 学問上、生物を呼ぶために世界共通につけられた名称。通常二名法(にめいほう)が用いられる。 ⇒漢名(かんめい)、和名(わめい) ☆花式図(かしきず) 花の横断面をもとに、花を構成する萼(がく)・花冠(かかん)・雄蘂(おしべ)・雌蘂(めしべ)の数・位置関係を模式的に描いた図。 ☆活性酸素(かっせいさんそ) 酸素分子から生ずる原子状態の酸素や電子状態が極めて不安定で反応性の強い酸素分子。生体内では白血球の殺菌作用など多くの生理現象に関与する。 細胞を直接的あるいは間接的に傷つけ、老化の一因をつくる。生物組織を放射線から保護する働きもある。すべての好気性生物(こうきせいせいぶつ)に存在。 ☆褐藻類(かっそうるい) 植物界の一門。海産で、緑藻(りょくそう)、紅藻(こうそう)とともに狭義の藻類(そうるい)の一群。 葉緑素(ようりょくそ)のほかにフコキサンチンなどのキサントフィルを含み、黄褐色(おうかっしょく)ないし黒褐色(こっかっしょく)を呈する。 コンブ、ワカメ、ヒジキ、ホンダワラ類などが含まれる。褐藻植物(かっそうしょくぶつ)。 ☆割球(かっきゅう) 受精卵の卵割(らんかつ)によって生じた未分化の細胞。二細胞期から胞胚(ほうはい)期までのものについていう。卵割(らんかつ)球。分割球。 ☆闊葉樹(かつようじゅ)=落葉樹(らくようじゅ) ☆カルビン回路=カルビンベンソン回路 炭素を固定する回路反応。光合成生物や化学合成生物における基本的な炭酸同化回路の一。光合成サイクル。放射性炭素を用いてカルビン(M. Calvin)らが解明。 ⇔暗反応(あんはんのう) ☆カルボキシル基(−き/carboxyl group) 有機化合物の基(き)の一。化学式 ‐COOH で、この水素原子は水素イオンとして電離しやすく、酸性(さんせい)を示す。分子内にこの基をもつ化合物はカルボン酸といわれる。 ☆カルボン酸(−さん/carboxylic acid) カルボキシル基をもつ有機化合物の総称。弱酸性を示す。酢酸(さくさん)、安息香酸(あんそくこうさん)、シュウ酸、各種の高級脂肪酸など、広く動植物界に存在する。 ☆カロテノイド(carotenoid) カロテン(carotene)に類似した色素(coloring matter)の総称。動植物界に広く分布し、黄橙・赤・赤紫色を示す。 ニンジンの根、トマト・柿などの果実、タンポポ・タマブキ・キンポウゲなどの黄色花冠(かかん)などに含まれる。カロテン、キサントフィルなどがある。 ☆環形動物(かんけいどうぶつ) 動物分類上の一門。体形は一般に細長い円筒形で、前後に連なるほぼ同じ構造をもった多数の体節(たいせつ)からできている。 多くは海産で、淡水産・陸産のものもある。ゴカイ・ミミズ・ヒルなどを含む。環虫(かんちゅう)類。環節(かんせつ)動物。 ☆鹹水(かんすい) 塩分を多量に含んだ水。塩からい水。海の水。 ☆官能基(かんのうき/functional group) 有機化合物の同族列の特性の原因となるような原子団。反応性の高いものが多い。水酸基・カルボキシル基・アミノ基など。機能原子団。 機能基 。 ☆灌木(かんぼく) ⇒低木(ていぼく) ⇔喬木(きょうぼく)、高木(こうぼく) ☆漢名(かんめい) 中国での名称。特に、動植物についていうことが多い。 ⇔和名(わめい)、学名(がくめい) ☆基(き/radical) 化学反応に際し、一つの分子から他の分子に一団となって移動したり、化合物の化学的性質の原因となったりする原子団。 このうちイオンになる傾向のあるものを根(こん)と呼び区別することもある。 ☆気孔(きこう) 高度な陸上植物の表皮にあって、周囲の孔辺細胞の膨圧の変化によって開閉する2個の孔辺細胞に挟まれた小さなレンズ状の隙間。 一般に葉の裏面に多く、ガス交換および水蒸気の通路となる。 ☆キサントフィル(xanthophyll) カロテノイドのうち、水酸基の形で酸素(こうそ)を含む色素の総称。葉・花・卵黄など生物界に広く存在し、葉緑体(ようりょくたい)中では光合成(こうごうせい)の補助色素となっている。 カロテノイドアルコール。葉黄素(ようこうそ)。 ☆基底状態(きていじょうたい) ある量子力学的な系の定常状態のうちで、エネルギーが最も低く、安定な状態。 ☆吸虫類(きゅうちゅうるい) 扁形(へんけい)動物門吸虫綱に属する動物の総称。吸盤(きゅうばん)や鉤(かぎ)があり、他の動物の肝臓・肺・膵臓(すいぞう)などの内臓や体表で寄生生活をする。 体は左右相称で扁平(へんぺい)。雌雄同体。肝吸虫や日本住血吸虫などヒトに寄生し、疾病の原因となるものもある。 ☆丘陵帯(きゅうりょうたい/colline belt) 垂直分布による植物帯(植物の垂直分布)の一つ。水平分布の常緑広葉樹に対応するところで、山麓帯とか低地帯とも呼ばれる。 本州中部では標高0〜500m、北へいくにしたがって、上限は下降し、北海道では全く見られなくなる。 ☆喬木(きょうぼく) ⇒高木(こうぼく) ⇔低木(ていぼく)、灌木(かんぼく) ☆菌類(きんるい) 光合成(こうごうせい)を行わない下等植物の総称。細菌(さいきん)・藻菌(そうきん)・子嚢菌(しのうきん)・担子菌(たんしきん)・変形菌(へんせいきん)があり、狭義には、カビ・酵母・キノコの類をさす。 いずれも葉緑素(ようりょくそ)をもたず、寄生(きせい)や腐生生活を行う。 ☆グアニン(guanine) 核酸(かくさん)やヌクレオチドを構成するプリン塩基の一。 化学式 C5H5N5Oで核酸を構成する成分の一つで、デオキシリボ核酸(DNA) の二重螺旋(にじゅうらせん)の中ではシトシンと水素結合して塩基対 (えんきつい)をつくっている。 ☆クチクラ(cuticula/ラテン語) 生物の体表の細胞(表皮細胞・上皮細胞)から分泌してできたかたい層の総称。体の保護・水分蒸散防止などに役立つ。 植物では主にクチンおよび蝋(ろう)からなる。節足動物では、硬タンパク質を主成分とし、外骨格を形成する。角皮(かくひ)。キューティクル。 ☆グラナ(grana) 種子植物の葉緑体中にみられる色素を含む円盤状の構造。クロロフィル(chloraphyll)を含む扁平な袋が重なったもの。 光合成(こうごうせい)が行われる主要な部分。 ☆グリシン(glycine) 最も簡単なα‐アミノ酸。化学式 H2N‐CH2COOH 白色の結晶で水に溶けやすい。多くの動物性タンパク質、特にゼラチン・エラスチンなどに多量に含まれる。 クレアチン、ポルフィリン、グルタチオン、プリンなどの生体物質の生合成の素材として重要。 必須アミノ酸ではないが、甘味とこくを加えるため多くの食品に少量添加されている。 ☆グルタミン酸(−さん) アミノ酸の一種。タンパク質の構成成分として広く分布する。カゼイン、グルテンの加水分解によって得られる。 白色の結晶。生体内ではケトグルタル酸とアンモニアから生じ、他のアミノ酸の合成、分解に重要な役割を果たす。 ☆クロロフィル(chlorophyll) 葉緑体に含まれる緑色色素。光合成(こうごうせい)で中心的な役割を果たす。 マグネシウム(magnesium)を含み、アルコール(alcohol)やアセトン(acetone)によく溶ける。葉緑素(ようりょくそ)。 高等緑色植物では青緑色のクロロフィルaと黄緑色のクロロフィルbとが約3対1の割合で含まれる。 ☆クローン(clone) 単一の細胞を人工的に培養(ばいよう)して作り出した、もとの細胞(さいぼう)と同一の遺伝子(いでんし)をもつ細胞群(個体群)。 栽培植物の増殖に応用されている。 クロン。 〔本物そっくりの摸造(モゾウ)品のたとえとして用いられる。例、「―コンピューター」〕 ☆珪藻類(けいそうるい) 細胞膜に特殊な構造のケイ酸質の殻を生じ、褐色の色素を有する単細胞の微小な藻類。淡水、鹹水(かんすい)、土壌中に広く分布し、種類が多い。 殻の形が筆箱状のものと円盤ないし円筒形のものとに大別される。 単独または群体で浮遊するもの(プランクトン)と、集合して着生生活をするものとがあり、前者は魚の餌(えさ)などとして重要。ケイ藻。 ☆茎葉植物(けいようしょくぶつ) 導束(どうそく)または維管束(いかんそく)が発達し、茎と葉が分化した植物体を持つ植物群の総称。蘚類(せんるい)と維管束(いかんそく)植物がこれに属する。 ⇔葉状植物(ようじょうしょくぶつ) ☆ゲノム(独/Genom) 配偶子(はいぐうし)に含まれる染色体(せんしょくたい)あるいは遺伝子(いでんし)の全体。 普通の個体(二倍体)の細胞は雌性配偶子(しせいはいぐうし)と雄性配偶子(ゆうせいはいぐうし)に由来する二つのゲノムをもつ。 三つまたは四つのゲノムをもつものは、それぞれ三倍体・四倍体という。 ☆限外濾過(げんがいろか) コロジオン膜や合成高分子の膜を用いて、加圧または吸引によって分子レベルの粒子(りゅうし)を分離すること。脱塩(だつえん)やタンパク質の分別などに用いる。 ☆原核生物(げんかくせいぶつ) 生物の二大群の一。その細胞では、DNA分子が核様体として存在し、核膜(かくまく)を持たず、有糸分裂(ゆうしぶんれつ)を行わない。また、細胞小器官もない。 生物進化の初期に出現した原始的な群であり、すべての細菌(さいきん)類と藍藻(らんそう)類が含まれる。 ⇒真核生物(しんかくせいぶつ) ☆顕花植物(けんかしょくぶつ) 種子植物の旧称。生殖器官として花を形成して種子(しゅし)をつくる植物で、最も高等な植物群。系統学上は、シダ類から進化したものとされている。現在では分類学用語とはされておらず便宜的に使用。 ⇔隠花植物(いんかしょくぶつ) ☆原基(げんき) 個体発生の途中で、将来ある器官(きかん)になることに予定されてはいるが、まだ形態的・機能的には未分化の状態にある部分。 ☆嫌気性細菌(けんきせいさいきん) 無酸素の状態で生育する細菌。酸素の存在下では生存の困難なものと酸素の存在下でも生育できるものとがある。 無気呼吸を行う。前者はメタン細菌、硫酸塩還元細菌、破傷風菌(はしょうふうきん)など、後者には乳酸菌(にゅうさんきん)、大腸菌など。 ⇔好気性細菌(こうきせいさいきん) ☆原形質(げんけいしつ) 生物体内に起こる自己増殖、物質代謝(たいしゃ)、運動など、細胞内で生命活動の基礎となっている物質系の総称。 水とタンパク質が大部分を占める。核(かく)と細胞質(さいぼうしつ)とに分けられる。 ☆原腎管(げんじんかん) 扁形(へんけい)動物・紐形(ひもがた)動物・輪形(りんけい)動物の排出器官。環形(かんけい)動物・軟体(なんたい)動物の幼生(ようせい)にも見られる。 後生(こうせい)動物の中では最も原始的な排出器官で、浸透圧(しんとうあつ)調節器官も兼ねる。 ☆減数分裂(げんすうぶんれつ) 生殖細胞形成の時に起こる細胞分裂。連続二回の分裂を行う。 通常第一分裂で相同染色体(そうどうせんしょくたい)が対合・分離することによって染色体数が半減し、第二分裂は体細胞分裂(たいさいぼうぶんれつ)と同様である。 還元分裂(かんげんぶんれつ)。成熟分裂(せいじゅくぶんれつ)。 ⇔有糸分裂(ゆうしぶんれつ) ☆原生動物(げんせいどうぶつ) 動物分類上の一門。単細胞性の最も下等な動物。種類が多く、自由遊泳・付着・寄生などさまざまな生活様式をもち、一般には分裂・出芽などで増殖する。 鞭毛虫(べんもうちゅう)類(ミドリムシ)・肉質類(アメーバ)・繊毛虫(せんもうちゅう)類(ゾウリムシ)・胞子虫(ほうしちゅう)類(マラリヤ病原虫)などに大別できる。原虫(げんちゅう)。 ☆原腸(げんちょう) 嚢胚(のうはい)形成の際、細胞が陥入(かんにゅう)して生ずる腔所(こうしょ)および腔壁(こうへき)。 消化管の原基(げんき)であり、のちに腸管(ちょうかん)・肝臓(かんぞう)・膵臓(すいぞう)などを形成する。節足(せっそく)動物と脊椎(せきつい)動物羊膜(ようまく)類では生じない。 ☆好気性細菌(こうきせいさいきん) 酸素(さんそ)が存在する所で正常に生育する細菌類(さいきんるい)。多くの細菌(さいきん)がこれに含まれる。枯草菌(こそうきん)、酢酸菌(さくさんきん)、結核菌(けっかくきん)など。 ⇔嫌気性細菌(けんきせいさいきん) ☆好気性生物(こうきせいせいぶつ) 好気性とは酸素を使ってエネルギーを作り出していること。つまり酸素を使って生きている生物。 ☆高級脂肪酸(こうきゅうしぼうさん) 炭素数の多い(普通12以上)脂肪酸の総称。油脂はこれらのグリセリド。 ☆後形質(こうけいしつ) 細胞(さいぼう)の原形質(げんけいしつ)が代謝(たいしゃ)活動中に作り出した物質。 細胞壁(さいぼうへき)、細胞液や、卵黄、デンプン粒(りゆう)、イヌリンなどの貯蔵物質や種々の結晶体など。後生質(こうせいしつ)。 ☆抗原(こうげん) 抗原抗体反応の抗体(こうたい)を作らせる元になる物質。生体内に侵入して抗体をつくらせ、その抗体とだけ結合して反応する物質。 細菌毒素(さいきんどくそ)・菌体成分や多くの異種タンパク質がこれに該当する。アンチゲン。 ☆抗原抗体反応(こうげんこうたいはんのう) 抗原(こうげん)とそれに対応する抗体(こうたい)との特異的結合によって起こる反応。 生体(せいたい)では免疫(めんえき)・アナフィラキシー、溶血(ようけつ)などの現象として現れる。 ☆光合成(こうごうせい/photosynthesis) 緑色植物が光エネルギーを用いて行う炭素固定。 通常は二酸化炭素(carbon dioxide)と水(water)から炭素化物と酸素がつくられ、明反応(めいはんのう)と暗反応(あんはんのう)から成る。 ☆光合成細菌(こうごうせいさいきん) 光合成を行なって生育する細菌(さいきん)。硫化水素などを利用するので、酸素を放出しない。紅色硫黄細菌、緑色硫黄細菌などがその例 ☆光合成色素(こうごうせいしきそ) 光合成において光エネルギーを吸収する色素。クロロフィルやカロテノイドなどが含まれる。 ☆交雑(こうざつ) 異なる種をかけ合わせて新しい品種を作り出すこと。自然に行われることもある。遺伝子組成の異なる二個体間の交配。異系統・異品種・異種・異属の間の交配。雑交。 ☆高山植物(こうざんしょくぶつ/alpine plants) 高山帯に生育する植物。厳密には高山帯で発生し、進化し、そこが生活の本拠となっている植物をさす。 しかし、一般には高山帯で発生した植物だけではなく、氷河時代に氷河の南下とともにやってきて、現在まで高山帯に残っている植物も含める。 その他にも、たとえ亜高山帯や山地帯に生活の本拠をもつ植物でも、高山帯の環境に適応して本来の高山植物に混じって生活しているものも含めて、高山植物と呼ぶ場合が多い。 ちなみに、「高山植物」は、英語の「alpine plants」の訳語で、公式の場では、1899年に宮部金吾がはじめて使ったとされている。 ☆高山帯(こうざんたい/alpine belt) 垂直分布による植物帯(植物の垂直分布)の一つ。植物生態学では、森林限界以上の氷雪帯下限の雪線までの地帯をいう。 日本ではハイマツの群落が主体になるので、ハイマツ帯とも呼ばれる。 高山植物のホームグランドとなるところで、植物にとっては生育期間が短く、低温、強風、強い日射、極端な乾燥など、それぞれの厳しい環境に適応した多彩な植物相が見られる。 日本の本州中部では標高2,400〜2,600mから始まり、東北地方では1,900〜2,000m、北海道では1,200〜1,500mから始まる。 ☆後生動物(こうせいどうぶつ) 原生(げんせい)動物以外の動物の総称。中生(ちゅうせい)動物・側生(そくせい)動物(海綿動物)を除いたものを真正後生動物という。 胚葉(はいよう)動物。組織動物。 ⇒胚葉(はいよう) ☆酵素(こうそ/enzyme) 生物の細胞内で合成され、消化・呼吸など、生体内で行われるほとんどすべての化学反応の触媒(しょくばい)となる高分子化合物の総称。 タンパク質だけまたはタンパク質と低分子化合物とから成る。その種類は多種多様で、化学反応に応じて作用する酵素(こうそ)の種類が異なる。 酒・味噌(みそ)の醸造(じょうぞう)をはじめ、食品工業・製薬工業に広く利用される。エンザイムenzyme、エンチーム[(独) Enzym] ☆紅藻素(こうそうそ)⇒フィコエリトリン ☆紅藻類(こうそうるい) 植物界の一門。暖海に多く、岩に固着している藻類(そうるい)。葉緑素(ようりょくそ)、紅藻素(こうそうそ)をもち、紅色、紫色を呈す。 アサクサノリ・テングサ・オゴノリ・ツノマタ・フノリなど。紅藻植物。紅藻。 ☆抗体(こうたい) 体内に侵入した抗原(こうげん)の刺激によって作られ、抗原(こうげん)と結合して抗原抗体反応を起こす物質。 抗原の侵入を受けた生体が、その刺激によって作り出すタンパク質の総称で、その抗原だけに結合する性質があり、結合によって抗原である細菌などを溶解したり、毒素を中和するなどして生体を防御する。 免疫グロブリンに属する。免疫体。 ☆合成繊維(ごうせいせんい) 化学繊維の一。合成高分子化合物を、種々の方法で紡いで繊維としたもの。 ナイロン(nylon)・ポリエステル(polyester)・ビニロン(Vinylon)など。人造繊維。合繊。 ☆合弁花類(ごうべんかるい/GAMOPETALALAE) 合弁花類は、ひとつの花の花弁(かべん)の全部または一部が融合した花冠(かかん)を持った植物群をいう。 しかし見かけは合弁花類のようだが、実は花冠(かかん)が萼(がく)の融合したものであったり、ツツジなどのように、合弁花類でありながら花弁がこまかく裂け離弁状をしているものもある。 合弁花類の方が、離弁花類よりも進化した種類とされ、エングラー、プラントル両氏の「植物分科大網」(旧エングラー分類系)によると、イワウメ目のほか10目、イワウメ科ほか35科、すなわち11目、36科に分類されている。 このなかには木本(もくほん)類だけの科もある。分類学が進むにしたがい、科の分割統合が行われ、新エングラー分類系によると11目43科に分けられている。 ☆高木(こうぼく) 丈の高い木。樹木のうち、おおよそ丈が人の身長より高く、一本の太い主幹が明瞭であるものをいうが、林業では高さ4〜5メートルで、構造材が採取できるものをいう。ケヤキ・マツなど。喬木(きょうぼく)。 ⇔低木(ていぼく)、。灌木(かんぼく) ☆広葉樹(こうようじゅ) 幅の広い葉をつける樹木の総称。双子葉植物(そうしようしょくぶつ)に属し、熱帯から亜寒帯に分布する。闊葉樹(かつようじゅ)。 ⇔針葉樹(しんようじゅ) ☆枯草菌(こそうきん) 空気中や枯れ草、土壌中など自然界に広く分布する細菌(さいきん)。好気性(こうきせい)で、熱に強い。味噌(みそ)、醤油(しょうゆ)のもろみに多数存在。 納豆菌(なっとうきん)もこの一種。糸をひく腐敗(ふはい)は枯草菌(こそうきん)によるものが多い。遺伝学の実験材料としても多用される。 ☆ゴルジ体(ごるじたい) 細胞小器官の一。五、六枚が積み重なった扁平な嚢(ふくろ)とその周辺に付随する小胞(しょうほう)から成る。 神経細胞や消化管などの分泌腺細胞に多く見られ、主な働きは分泌(ぶんぴ)に関係すると考えられている。ゴルジ装置。
☆細菌(さいきん) 単細胞(原核細胞)の微生物で、核膜(かくまく)のない原核生物(げんかくせいぶつ)の一群。 球状・桿状(かんじょう)・螺旋状(らせんじょう)などを呈し、葉緑体(よいうりょくたい)、ミトコンドリアなどをもたない。原則として二個に分裂してふえる。 動植物に対して病原性をもつものもあるが、広く生態系の中にあって物質循環に重要な役割を果たしている。分裂菌類。バクテリア。 ☆細胞(さいぼう/cell) 生物体の構造上・機能上の基本単位。細胞分裂によって増える。 細胞質(さいぼうしつ)から成り、中に通常一個の核(かく)を有し、細胞膜(さいぼうまく)に包まれている一個の微小な生活体。 構造によって、原核細胞(げんかくさいぼう)と真核細胞(しんかくさいぼう)とに分ける。さいほう。 ☆細胞性免疫(さいぼうせいめんえき) 直接、抗原(こうげん)に特異的に作用するリンパ系細胞によって行われる免疫(めんえき)。 ⇔体液性免疫(たいえきせいめんえき) ☆細胞質(さいぼうしつ) 核(かく)以外の原形質(げんけいしつ)。細胞(さいぼう)を構成する原形質のうち、核を除いた部分。 ☆細胞小器官(さいぼうしょうきかん) 細胞質中に存在しいろいろな働きを行う構造体。葉緑体、ミトコンドリア、リボソーム、核などを含めたもの。 ☆細胞壁(さいぼうへき) 植物細胞や細菌(さいきん)の細胞膜(さいぼうまく)のさらに外側を覆う丈夫な被膜。細胞内部を保護したり形を保つ。 セルロース・ペクチンを主成分とする後形質(こうけいしつ)で、細胞を保護し、その形状を保持する。 ☆細胞分裂(さいぼうぶんれつ) 一つの細胞(母細胞)が核分裂と細胞質分裂により二つ以上の細胞(娘細胞)に分かれる現象。 有糸分裂(ゆうしぶんれつ)と無糸分裂(むしぶんれつ)があり、有糸分裂には体細胞分裂(たいさいぼうぶんれつ)と減数分裂(げんすうぶんれつ)とがある。 ☆細胞膜(さいぼうまく) 原形質(げんけいしつ)のもっとも外側にある細胞の形態を決めるきわめて薄い膜(まく)。 主に脂質とタンパク質から成り、アデノシン三リン酸 (ATP)のエネルギーを使って、物質を出入りさせている。 選択的透過や代謝物質の輸送、電気的興奮性、免疫特性の発現などの機能をもつ。原形質膜。 ⇒生体膜(せいたいまく)、単位膜(たんいまく) ☆柵状組織(さくじょうそしき) 同化組織の一。葉肉(ようにく)を構成する柵状の細胞壁(さいぼうへき)の薄い細胞からなる組織。 葉の表皮の下にあって、細長い細胞が密に一〜数層縦に配列する。その下の海綿状組織(かいめんじょうそしき)とともに葉肉(ようにく)を構成する。 細胞内に葉緑体(ようりょくたい)を多く含み、光合成を行う。 ☆雑種第一代(ざっしゅだいいちだい) ある対立遺伝子のそれぞれをホモにもつ両親間の交雑(こうざつ)によって生じる第一代目の子孫(しそん)。野菜・カイコ・ラバなど、多くの場合、雑種強勢(ざっしゅ-きょうせい)を示す。一代雑種。一代交配種。 ☆雑種強勢(ざっしゅ-きょうせい) 雑種第一代(ざっしゅだいいちだい)が両親のいずれよりも大きさや病気・環境に対する抵抗性あるいは生産力などの点ですぐれた形質を示す現象。ヘテロシス。 ☆山塊効果(さんかいこうか) 離島にある山や平野に孤立した山において、植物の垂直分布の限界高度が低下する現象。 たくさんの山が山塊として集まっている場合より、風や気温など一般の植物にとって生育するための環境条件が厳しいため、高山性植物の分布域が下がると考えられる。 富士山(3776m)、北海道の羊蹄山(ようていざん/1898m)、利尻山(りしりざん/1721m)などで植物の垂直分布が全体に下降する傾向がみられるのは、この山塊効果による。 ☆山地帯(さんちたい/montane belt) 垂直分布による植物帯(植物の垂直分布)の一つ。低山帯とも呼ばれ、また生えている樹種はブナ、ミズナラなどの落葉広葉樹が主体となるので、ブナ帯よもいう。本州北部では標高500〜1,500m、北海道の西南部では上限が500m以下となる。 ☆酸性(さんせい) 酸の示す性質。酸味をもち、水溶液の水素イオン指数(pH)が7より小で、青色リトマス試験紙を赤色に変える。 ⇔塩基性(えんきせい)=アルカリ性 ☆紫外線(しがいせん/ultraviolet rays)=UV 波長が、可視光線より短くX線より長い電磁波の総称。波長約400〜数ナノメートル。 目には見えないが、太陽光・水銀灯などに含まれ、日焼け、殺菌の作用をもつほか、しばしば光化学反応を起こすなど化学作用が強い。皮膚癌の原因になることがある。 また、太陽光線中の紫外線は大気上層の酸素やオゾンによって吸収され、およそ350ナノメートル以下のものは地上に到達しない。化学線。菫外(きんがい)線。 ☆自家受粉(じかじゅふん) 花粉(かふん)が同じ個体にある雌蘂(めしべ)の柱頭(ちゅうとう)につくこと。同一の花の中で起こる場合を自花受粉という。 ⇔他家受粉(たかじゅふん) ☆子器(しきapothecium) 地衣(ちい)類の生殖器官(せいしょくきかん)。地衣体(ちいたい)の上にできる小さな皿状の器官で、中に菌類(きんるい)の胞子(ほうし)がつくられます。 ☆子実体(しじつたい) 菌類(きんるい)が胞子(ほうし)をつくる際に形成する菌糸(きんし)の集合体。大形のものを「きのこ」という。担胞子体。 ☆シトシン(cytosine) ピリミジン塩基の一。化学式 C4H5N3Oで核酸(かくさん)やヌクレオチドを構成する塩基の一種。 ☆子嚢(しのう) 子嚢菌類の有性生殖によって生ずる器官。微小な棍棒状で通常八個の胞子(ほうし)を内生し、多数密生する。 ☆子嚢菌類(しのうきんるい) 真菌(しんきん)類のうち、有性生殖によって子嚢(しのう)を形成するもの。チャワンタケ・アミガサタケなどのきのこ、コウジカビ・アカパンカビなどのかび類や、酵母菌 (こうぼきん)類をも含む。 ☆脂肪酸(しぼうさん) 一価のカルボン酸で鎖式構造をもつもの。パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸など。これらのグリセリン-エステルは脂質の主成分を成す。 一般式は R・COOH( R はアルキル基)で、R が飽和形のものを飽和脂肪酸、不飽和形のものを不飽和脂肪酸という。 また、R の炭素数が12個以上を高級脂肪酸(こいうきゅうしぼうさん)、それ以下を低級脂肪酸(ていきゅうしぼうさん)という。 ☆沙参(しゃじん) 中国産トウシャジン、またはその近縁の国産ツリガネニンジンの根を乾燥した生薬(しょうやく)。漢方用薬として、鎮咳(ちんがい)・去痰(きょたん)・強壮 (きょうそう)などを目的に処方(しょほう)される。 ☆宿主(しゅくしゅ) ウイルス(Virus)を含めてすべての寄生生物が寄生する相手の生物。 寄生動物の幼生(ようせい)と成体(せいたい)とで宿主が異なる場合、幼生 (ようせい)の宿主を中間宿主、成体の宿主を終宿主という。寄主(きしゅ)。やどぬし。 ☆受粉(じゅふん) 雌蘂(めしべ)の柱頭(ちゅうとう)に同一種の花の雄蘂(おしべ)の花粉(かふん)がつくこと。このあとで受精(じゅせい)が起こる。 ⇒自家受粉(じかじゅふん)、他家受粉(たかじゅふん) ☆娘細胞(じょうさいぼう) 一回の細胞分裂によってできた二個の新しい細胞。分裂前の母細胞(ぼさいぼう)に対していう。嬢細胞(じょうさいぼう)。 ☆条虫(じょうちゅう) 扁形(へんけい)動物条虫(じょうちゅう)綱の寄生虫の総称。多くは脊椎(せきつい)動物の腸に寄生する。 多数の体節(たいせつ)が連なってひも状となり、大形の種類では体長30メートルに達する。 人間に寄生するものに、無鉤(むこう)条虫・有鉤(ゆうこう)条虫・広節裂頭条虫があり、腹痛・栄養不良など種々の障害が起こる。 中間宿主(しゅくしゅ)はマス・ブタ・ウシ・イヌなど。真田虫(さなだむし)。 ☆生薬(しょうやく) 植物・動物・鉱物などを、そのままで、あるいは性質を変えない程度に切断・破砕・乾燥するなどの簡単な加工・調製をして、薬用に供するもの。 漢方薬・民間薬のほか、医薬品原料・香辛(こうしん)料・香粧料などに広く用いられる。草根木皮や犀角(さいかく)・熊胆(くまのい)・麝香(じやこう)などの類。きぐすり。 ☆常緑樹(じょうりょくじゅ) 葉が形成されてから1年以上落ちないので、年中緑葉がついている樹木の総称である。常緑樹の葉も形成されてから2〜3年で枯れて落ち、新葉と入れかわる。マツ、スキ、ツハキ、クスノキなど。ときわぎ。 ⇔落葉樹(らくようじゅ) ☆触媒(しょくばい) 化学反応の前後ではその物質自体変化しないが、他の物質の化学反応のなかだちとなって、反応速度を変える働きをする物質。 アンモニア合成の際の鉄化合物や、油脂に水素添加する際のニッケルなど。生体内の酵素(こうそ)も一種の触媒である。 ☆植物生態学(しょくぶつせいたいがく) 植物と環境の関係などを研究する生物学の一分科。 ☆植物の垂直分布(しょくぶつのすいちょくぶんぷ) 高度による植物分布の変化。水平分布と同様に、植物分布の変化は、高山の山麓から山頂までの間にもみられ、日本の高山では、丘陵帯、山地帯、亜高山帯、高山帯の4つにわかれる。 ⇒山塊効果(さんかいこうか) ☆植物分類(しょくぶつぶんるい) 植物分類は種子をつくる植物を総称してまず種子植物門にまとめ、これを被子植物(ひししょくぶつ)亜門と裸子植物(らししょくぶつ)亜門に分ける。 被子植物はさらに双子葉(そうしよう)網(類)と単子葉(たんしよう)網(網)に分類し、双子葉網は後生花皮亜網(合弁花類)と、古生花皮亜網(離弁花類)に分けられている。
☆進化(しんか/evolution) 長い歴史の間に生物が次第に変化し、種類が増えてきた過程。生物は不変のものではなく、長大な年月の間に次第に変化して現生の複雑で多様な生物が生じた、という考えに基づく歴史的変化の過程。 種類の多様化と、環境への適応による形態・機能・行動などの変化がみられる。この変化は、必ずしも進歩とは限らない。 また、生物だけを対象とするにとどまらず、社会進歩観を背景に社会進化論が生まれ、さらに全宇宙・全物質を歴史的変化の中でとらえる概念にまで拡大される。 ☆真核生物(しんかくせいぶつ) 生物の二大群の一。細菌類(さいきんるい)と藍藻類(らんそうるい)を除く大多数の生物を含む。 その細胞(さいぼう)は核膜(かくまく)に包まれた核(かく)を持ち有糸分裂(ゆうしぶんれつ)を行う。 ⇔原核生物(げんかくせいぶつ) ☆浸透圧(しんとうあつ ) 半透膜(はんとうまく)を隔てて溶媒(ようばい)と溶液(ようえき)をおいたとき、溶媒の一部が膜 (まく)を透過して溶液側へ移動することによって平衡(へいこう)に達する。 その際に両液の間に生じる圧力差。その大きさは溶液の濃度差と絶対温度に比例する。 ☆針葉樹(しんようじゅ) 裸子植物(らししょくぶつ)の大半を占める球果(きゅうか)を結ぶ樹木の総称。温帯北部を中心に世界に約 500種が分布。 多くは針状または鱗片状の葉をつける常緑高木だが、ハイネズなどの低木、カラマツ・ヌマスギなどの落葉樹、また広披針形の葉をつけるナギの類も含まれる。材(ざい)は緻密で繊維が長く、建材・パルプ用材などとして利用される。 ⇔広葉樹(こうようじゅ) ☆水酸化物イオン(すいさんかぶつ―) 水酸基(すいさんき)の陰イオン。OH-と表す。水酸イオン。 ☆水酸基(すいさんき) ‐OHで表される基。無機化合物中ではイオン結合性で、水溶液としたときは電離して水酸化物イオンとなりアルカリ性を呈する。 有機化合物中では共有結合性の官能基となり、水溶液はアルカリ性を示さず、中性あるいは水酸基中の水素を電離して微酸性を呈する。ヒドロキシル基。 ☆ストロマ(stroma) 葉緑体(ようりょくたい)中のチラコイド(thylakoid)を包む無色液状の基質。リボソームやデオキシリボ核酸( DNA )も存在する。 光合成(こうごうせい)の暗反応における二酸化炭素の固定はストロマ中で行われる。 ☆棲み分け(すみわけ) 生物界の構成原理として今西錦司(いまにしきんじ)が提唱した概念。近縁の二つの生物種が同じ地域に分布せず、境を接して互いに棲む場所を分けあって生存していること。 生存競争による自然選択というダーウィンの進化論に対する批判の意味をもつ。 ☆生殖細胞(せいしょくさいぼう) 生殖のために分化した細胞 ☆生合成(せいごうせい) 生きている細胞内で物質が合成されること。 ☆成体(せいたい) 成熟して生殖作用(せいしょくさよう)を営めるようになった生物体。 ☆生体膜(せいたいまく) 細胞(さいぼう)と外界との境界を形づくる細胞膜(さいぼうまく)をはじめ、細胞内の、核(かく)を包む核膜(かくまく)、小胞体(しょうほうたい)、ミトコンドリア、葉緑体(ようりょくたい)、ゴルジ体などを構成する膜(まく)の総称。 厚さ7〜10ナノメートルで、リン脂質分子の二重層の中にタンパク質分子がはめ込まれた構造を示す。 ☆セルロース(cellulose) 植物細胞の細胞壁・植物繊維の主成分をなす多糖類。化学式(C6H10O5)n ブドウ糖が多数結合した長い鎖状の分子で、天然のものでは約1000〜2000のブドウ糖から成る。レーヨン・硝酸セルロース・セロファンなどの原料となる。繊維素。 ☆線形動物(せんけいどうぶつ ) 袋形(たいけい)動物のうち、線虫(せんちゅう)類・針金虫類・鉤頭虫(こうとうちゆう)類の総称。 体は一般に細長く、円筒状か糸状で、体長0.1〜30センチメートル。体節(たいせつ)がなく、体の横断面は円形に近い。 動植物に寄生し、害を与えるものが多い。円形(えんけい)動物。かつて独立した門として扱われた。 ☆線虫類(せんちゅうるい) 線虫綱の袋形(たいけい)動物の総称。体は細長く、断面は円形。体表は平滑で厚い角皮でおおわれる。 多くは動植物に寄生し、回虫(かいちゅう)・鉤虫(こうちゆう)・住血糸状虫など人畜に害を与えるものも多い。円虫類。ネマトーダ。 ☆蠕虫(ぜんちゅう) ミミズやゴカイなどのように細長くて足がなく、うごめいて移動する下等動物の俗称。 ☆染色体(せんしょくたい) 遺伝情報(いでんしじょうほう)を担っている構造体。真核生物(しんかくせいぶつ)の細胞内にあって有糸核分裂(ゆうしかくぶんれつ)の際に出現し、塩基性色素によく染まる小体。 染色質が分裂時に染色糸となり、さらにこれが螺旋(らせん)状に幾重にも巻いて太くなったもの。 生物の種類や性によってその数、形は一定であり、遺伝や性の決定に重要な役割を果たす。現在では染色質も、原核生物(げんかくせいぶつ)のゲノムやプラスミドなども染色体という。 ☆蘚帽(せんぼう) コケ植物のうち蘚類(せんるい)の胞子嚢(ほうしのう)である□(さく)を保護する帽子状の組織。 ☆繊毛(せんもう) 原生(げんせい)動物の繊毛虫類の体表、多くの後生(こうせい)動物の繊毛上皮の細胞などに見られる運動性のある微小な毛状物。基本的構造は鞭毛(べんもう)と同じであるが、運動の様式は異なる。 ☆繊毛虫類(せんもうちゅうるい) 繊毛虫綱の原生(げんせい)動物の総称。単細胞で卵形または楕円形。体長0.01〜3ミリメートル。 体表には一生あるいは一時期、繊毛(せんもう)があり、これで運動する。一般に淡水産で遊泳生活をするが、海産の種や動物に寄生する種もある。 分裂や出芽による無性生殖(むせいせいしょく)と、接合による有性生殖(ゆうせいせいしょく)を行う。ゾウリムシ・ツリガネムシ・ラッパムシなどや吸管虫類を含む。有毛虫(ゆうもうちゅう)類。滴虫(てきちゅう)類。 ☆蘚類(せんるい) コケ植物のうち、茎が発達しているもの。 造卵器(ぞうらんき)を茎頂(けいちょう)または枝の先端に生じるが、受精(じゅせい)後はその基部が著しく伸長して□柄(さくへい)となり上部に□(さく)がつく。 □(さく)は熟すと先端にある蓋(ふた)がとれて胞子(ほうし)がこぼれる。林下・池沼辺の湿地によく繁殖する。 代表種はスギゴケ・ミズゴケ・クロゴケ・マゴケ・ヒカリゴケなど。 ☆双子葉植物(そうしようしょくぶつ/a dicotyledon) 被子植物の一網。子葉(しよう)が二枚あり、一般に維管束(いかんそく)が輪状に並んで形成層をつくる。 葉は羽状脈(うじょうみゃく)・掌状脈(しょうじょうみゃく)または網状脈(もうじょうみゃく)をもつ。 花は四または五数性。花弁(かべん)の癒着(ゆちゃく)の有無により、さらに合弁花類(ごうべんかるい)と離弁花類(りべんかるい)とに分ける。 ⇔単子葉植物(たんしようしょくぶつ ☆相同染色体(そうどうせんしょくたい) 同形同大の一対の染色体。同一または対立遺伝子が同じ順序で配列している。 それぞれ両親の配偶子(はいぐうし)に由来するもので、減数分裂(げんすうぶんれつ)のとき互いに接着する。 ☆草本(そうほん/herbaceous plant;herb) 木部(もくぶ)があまり発達せず地上部が一年で枯れる植物の総称。通常は一年以内に開花、結実し枯死し、二次組織は木化(もくか)せず肥大成長しない植物。 草(くさ)、草本植物(そうほんよくぶつ)。 ⇔木本(もくほん) ☆藻類(そうるい) 水中に生活し、独立栄養を営む葉状植物(ようじょうしょくぶつ)の総称。分類上の明確な群ではない。 緑藻(りょくそう)類・褐藻(かっそう)類・紅藻 (かっそう)類・藍藻(らんそう)類・珪藻(けいそう)類など。狭義で、前者三群をいう。 ☆側生動物(そくせいどうぶつ) 海綿(かいめん)動物のこと。後生(こうせい)動物のうち、刺胞(しほう)動物門・有櫛(ゆうしつ)動物門以上のものと形態・発生などが根本的に異なるので、両者を区別して海綿動物を側生(そくせい)動物、その他を真正後生動物とよぶ。
☆体液性免疫(たいえきせいめんえき) 抗原(こうげん)の進入に対して体液中に生産された抗体(こうたい)(免疫グロブリン)が特異的に反応して起こる外来抗原を排除する免疫(めんえき)反応。 ⇒細胞性免疫(さいぼうせいめんえき) ☆袋形動物(たいけいどうぶつ) 動物分類上の一門。輪虫綱・線虫綱など七綱から成る。外形は芋虫(いもむし)状または糸状。 左右相称で呼吸・循環器系がない。自由生活するものと動植物に寄生するものとがある。 回虫(かいちゅう)・ワムシなどの類を含む。かつては線形(せんけい)動物と輪形(りんけい)動物に分けられていた。 ☆体細胞(たいさいぼう) 生物体を構成する細胞のうち、生殖細胞(せいしょくさいぼう)をのぞいた細胞。 ☆体細胞分裂(たいさいぼうぶんれつ) 真核生物(しんかくせいぶつ)の体細胞(たいさいぼう)が増える時の一般的な分裂様式。 各染色体(せんしょくたい)は縦裂し、紡錘体(ぼうすいたい)の働きにより嬢細胞(じょうさいぼう)に均等に分配される。 分裂に先だってデオキシリボ核酸(DNA)が複製されるので娘細胞(嬢細胞/じょうさいぼう)の遺伝子構成は母細胞(ぼさいぼう)と等しくなる。 ☆代謝(たいしゃ) 生体内における物質とエネルギーとの変化。 外界から取り入れた物質をもとにした合成と分解とからなる物質の交代と、その物質の変化に伴って起こるエネルギーの生産や消費からなるエネルギー交代とが密接に結びついている。 ⇒物質交代(ぶっしつこうたい) ☆体節(たいせつ ) 動物体の前後軸に沿って、一定の間隔で繰り返される構造上の単位。 環形(かんけい)動物のように同じ形のものが繰り返される同規体節と、節足動物のように各体節が部分的に変形している異規体節に分けられる。環節(かんせつ)。 ☆苔類(たいるい) コケ植物のうち、概して茎を欠き、茎があっても多少軸状の形態をなすにとどまり、葉状扁平の体をなすもの。 子嚢(しのう)の中に胞子(ほうし)とともに弾糸が形成され、熟すと四裂して胞子(ほうし)を飛ばす。 代表種はゼニゴケ・ジャゴケ・ウキゴケ・ウロコゴケなど ☆他家受粉(たかじゅふん) ある花の花粉(かふん)が他の個体の花の雌蘂(めしべ)の柱頭 (ちゅうとう)について受精が行われること。「他花受粉」とも書く。異花受粉。 ⇔自家受粉(じかじゅふん) ☆多年生植物(たねんせいしょくぶつ/a perennial plant (herb)) 2年以上にわたって生存する植物。樹木はこれに属する。草本(そうほん)では毎年冬になると地上部は枯死するが、地下部は生き残っていて春になると芽を出す。多年草。 ⇔一年生植物(いちねんせいしょくぶつ) ☆多年草(たねんそう) 2年以上にわたって生育し毎年開花結実する草。越冬芽が地下にあるもの(ユリ)、地上にあるもの(キク)、水中にあるもの(ハス)などのいろいろな生活型がある。 生育環境が厳しい高山植物にはこの多年草が多い。 ⇔一年草(いちねんそう) ☆単為生殖(たんいせいしょく) 雌((めす)が雄(おす)と関係なしに、単独で新個体を生ずる生殖法。 ミツバチ、ミジンコ、アリマキなどの動物、ドクダミ、シロバナタンポポなどの植物に見られる。単性生殖(たんせいせいしょく)。処女生殖(しょじょせいしょく)。 ☆単位膜(たんいまく) 生体膜(せいたいまく)の見かけ上の基本構造。その断面の電子顕微鏡像に暗・明・暗の三層構造がみられる。 ☆単子葉植物(たんしようしょくぶつ/a monocotyledonous plant) 単子葉類は種子植物門、被子植物亜門に属し、双子葉網(類)に対して分類される。従来は、子葉(しよう)が2枚のものが双子葉類(そうしようるい)で、子葉(しよう)が1枚ものが単子葉類としてまとめられていた。 しかし現在では、茎に大きな随がある、維管束(いかんそく)が散在し、一般に不整正である、形成層(けいせいそう)がない、根茎がしばしば太くなって球茎(きゅうけい)や鱗茎(りんけい)となる、葉脈(ようみゃく)が平行する、花や葉の数が3個またはその倍数であることが多いなど、総合的な特徴でまとめられている。 この類には草本(そうほん)類が多く、木本(もくほん)類は少ない。 双子葉類に比べて、その分化発達の度がやや単純で、種類も少ない。旧エングラー分類系によると世界にラン目のほか13目約39科、約4万種が知られている。 新エングラー分類系によると11目36科に分けられている。 ⇔双子葉植物(そうしようしょくぶつ) ☆単糖類(たんとうるい) 糖類のうち、加水分解によってそれ以上低分子の糖を生じないもの。一般に CnH2nOn と表される。ブドウ糖・果糖など。 ☆タンパク質=蛋白質(−しつ/protein) アミノ酸がたくさん集まった構造体。約20種類の L -α-アミノ酸からなるポリペプチドを主体とする高分子化合物の総称。 組成の上から、アミノ酸だけからなる単純タンパク質と、核酸(かくさん)・リン酸・脂質・糖・金属などを含む複合タンパク質とに分けられる。 また、分子の形状から、繊維状タンパク質と球状タンパク質とに分類される。 種類・機能はきわめて多種多様で、生体内の化学反応の触媒となる各種の酵素(こうそ)、生物体を構成するもの(コラーゲンなど)、運動をつかさどるもの(アクチン・ミオシンなど)、各種のホルモンや抗体など、いずれも生命現象に本質的な役割を果たす。 プロテイン。自然科学ではタンパク質と書く。 ☆地衣植物(ちいしょくぶつ) 藻類(そうるい)と菌類(きんるい)との共生体(きょうせいたい)で、菌類によって大部分が構成される地衣体(ちいたい)を形成し、岩石や樹上に生育する植物群。 地衣体が未分化で基物に固着するチズゴゲ、枝状のサルオガセ・リトマスゴケ、葉状のイワタケ・カブトゴケなど。地衣(ちい)類。地衣(ちい)。 ☆地質時代(ちしつじだい) 地球の歴史で、地質学的に設定できる過去の時代で、海生動物の進化に基づき大きく4つに分類する。各代はさらに紀・世・期の順に細分される。
☆チミン(thymine) 核酸(かくさん)やヌクレオチドを構成する塩基の一種。 ☆中間宿主(ちゅうかんしゅくしゅ) 寄生虫が幼生(ようせい)と成体(せいたい)とで宿主(しゅくしゅ)を変える場合、幼生時の宿主をいう。例えば、肝蛭(かんてつ)はヒメモノアラガイが中間宿主で、ウシ・ヒツジなどが最終宿主。 ちゅうかんやどぬし。 ☆中生動物(ちゅうせいどうぶつ) 動物分類上、原生(げんせい)動物と後生(こうせい)動物との中間に位置する動物。寄生性の微小な動物で、二胚虫(にはいちゅう)が代表的。 扁形(へんけい)動物の吸虫(きゅうちゅう)類が寄生により退化したもの、という説もある。 ☆チラコイド(thylakoid) (ギリシャ語で袋状の意。)葉緑体(ようりょくたい)内にある扁平(へんぺい)な袋状の小胞(しょうほう)。 タンパク質と脂質とからなる幕の構造物で、層状に積み重なってグラナ(grana)を構成し、光合成(こうごうせい)の明反応(めいはんのう)が行われる。 ☆着生植物(ちゃくせいしょくぶつ) 樹上や岩石上などに、特別に分化した器官(気根など)で固着して生活している植物。ラン科植物・シダ植物・地衣(ちい)類・蘚類 (せんるい)に多い。 ☆低木(ていぼく) 通常、ヒトの身長以下の高さの樹木をいう。主幹と枝との区別がはっきりせず、根もとから多くの枝に分かれているものが多い。ナンテン・アジサイなど。灌木(かんぼく)。 ⇔高木(こうぼく)、喬木(きょうぼく) ☆デオキシリボ核酸=⇒DNA ☆デオキシリボース(deoxyribose) 単糖類(たんとうるい)の五単糖に属する。リボースの水酸基(すいさんき)の一つが水素原子に置き換えられた糖。 化学式 C5H10O4で塩基(えんき)・リン酸と結合して、デオキシリボ核酸(DNA)の一部を構成する。 ☆DNA=デオキシリボ核酸(−かくさん/deoxyribonucleic acid) 遺伝子の本体。デオキシリボースを含む核酸(かくさん)。ウイルスの一部およびすべての生体細胞中に存在し、真核生物(しんかくせいぶつ)では主に核中にある。 アデニン・グアニン・シトシン・チミンの四種の塩基(えんき)を含み、その配列順序に遺伝情報(いでんじょうほう)が含まれる。 1953年ワトソンとクリックとが、デオキシリボ核酸の分子モデルとして二重螺旋(にじゅうらせん)構造を提案し、分子生物学を大きく発展させた。 ☆滴虫類(てきちゅうるい)=繊毛虫類(せんもうちゅうるい) ☆デヒドロゲナーゼ(dehydrogenase) 酸化還元酵素(さんかかんげんこういそ)のうち、生体内で起こる種々の脱水素反応の触媒(しょくばい)となる酵素(こうそ)の総称。脱水素酵素。 ☆電解質(でんかいしつ) 水などの溶媒に溶け、電離して陰陽のイオンを生ずる物質。その溶液は電導性を示す。 電離度の大小により、多くの無機酸・無機塩基・塩などのような強電解質と、多くの有機酸、有機塩基などのような弱電解質とに分けられる。電気分解ができる。 ☆糖(とう) 炭素・水素・酸素からなる有機化合物の総称。水に溶けて甘味を示す。 単糖類(果糖・ブドウ糖)および大部分の少糖類(ショ糖・麦芽糖)がこれに含まれる。広義には糖類(とうるい)をさすことも、また単糖類と同義に用いることもある。 ☆頭足類(とうそくるい) 頭足綱の軟体動物の総称。すべて海産。 すべて化石種のアンモナイト類、オウムガイの属する四鰓(しさい)類、および二鰓(にさい)類に大別される。 二鰓(にさい)類は八腕類のタコ類と十腕類のイカ類に区分される。雌雄異体。 ☆糖類(とうるい) 炭素と水との化合物として表される物資で、多くは一般式 Cm(H2O)mで表される。 単量体(たんりょうたい)となるものを単糖類、数分子の単糖類からなるものを少糖類(しょうとうるい)、さらに多数の単糖類(たんとうるい)からなるものを多糖類(たとうるい)と呼ぶ。 広義には炭水化物(たんすいかぶつ)を指す。 ☆同化(どうか/assimilation) 生物体が外界から摂取した物質に特定の化学変化を加え、その生物に固有あるいは必要な物質を作り出すこと。同化作用。アナボリズム(anabolism)。 ☆動原体(どうげんたい) 染色体(せんしょくいたい)の細くくびれたところにある、小粒。紡錘糸(ぼうすいし)がつく部分。 核分裂における染色体の紡錘糸(ぼうすいし)の付着点。染色体配分に重要な役割を果たす。 ☆同定(どうてい/identification) ある物をある一定の物として認めること。あるものとあるものの同一性を認めること。生物の分類学上の所属(科・属・種)・名称を明らかにすること。 ⇔異化(いか) ☆ときわぎ=常緑樹(じょうりょくじゅ)
☆二鰓類(にさいるい) 軟体動物頭足綱のうち、鰓(えら)を二つもち、殻の発達が悪く、腕に吸盤または鉤(かぎ)をもつ一群の称。イカ類・タコ類の大部分を含む。 ☆二重螺旋構造(にじゅうらせんこうぞう) 1953年、J.D.ワトソンと F.H.クリックとが提唱したデオキシリボ核酸(DNA)の分子構造模型。 糖とリン酸とが結合した長い二本の鎖が同一軸を中心に逆方向に螺旋状にのび、両方の鎖の内側に配列した塩基が、それぞれアデニンにはチミン、グアニンにはシトシンの組み合わせで水素結合する。 ワトソン-クリックのモデル。DNAの二重鎖モデル。 ⇒塩基対(えんきつい) ☆二年草(にねんそう) 秋に発芽して冬を越し春に開花結実して枯死する草。越年草(えつねんそう)。ムギ、ダイコンなど。 ⇒一年草(いちねんそう)、多年草(たねんそう) ☆二名法(にめいほう) 国際命名規約に基づく生物種の命名法で学名に用いられる。ラテン語を用いて最初に属名(頭文字は大文字)、次に種小名(小文字)をつける方法。 リンネによって始められた。属名は名詞(実詞)、種小名は性質や特性を表す形容詞。献名として人名を属名にする場合もある。 ☆二胚虫(にはいちゅう/dicyemid) 頭足類(とうそくるい)の腎嚢(じんのう)を生活の場とし、細胞数が50個にもみたない単純な体制をもつ体長数ミリの多細胞動物。その生活史は複雑で、無性生殖 (むせいせいしょく)と有性生殖(ゆうせいせいしょく)の両サイクルがみられる。 それぞれのサイクルから2種類の幼生(胚)─無性的に生じる蠕虫(ぜんちゅう)型幼生(ようせい)(vermiform larva)と有性生殖によって生じる滴虫 (てきちゅう)型幼生(infusoriform larva)─が生じるが、これがdicyemid(二胚虫:2つの胚(はい)をもつ動物)の名の由来でもある。 二胚虫(にはいちゅう)はその単純な体制から、単細胞動物と多細胞動物とをつなぐ動物として古くから注目されてきた動物であり、系統進化上、動物の多細胞化を考える上で興味深い動物である。 ☆乳酸菌(にゅうさんきん) 糖類(とうるい)を分解して乳酸(にゅうさん)に変える細菌(さいきん)の総称。 ☆乳糖(にゅうとう) 哺乳類の乳(ちち)の中に含まれる二糖類の一種。化学式 C12H22O11 牛乳から脂肪とカゼインを除いた透明な液を濃縮し、冷却、結晶させて得る。 加水分解によりガラクトースとブドウ糖とを生じ、乳酸菌(にゅうさんきん)により乳酸発酵を起こす。小児栄養剤とする。ラクトース。 ☆ヌクレイン酸(nuclein)=核酸(かくさん) ☆ヌクレオシド(nucleoside) プリン塩基・ピリミジン塩基などの有機塩基と糖とが結合してできた化合物。核酸の構成成分となる。DNAやリボ核酸(RNA)のこと。 ⇒ATP(アデノシン三燐酸) ☆ヌクレオチド(nucleotide) ヌクレオシドの糖の水酸基にリン酸がエステル結合したもの。核酸の構成単位。 ☆ネクトン(nekton) 水生生物の生活型による分類の一。遊泳力をもち、水の動きにさからって自由に移動して生活するもの。 魚類・水生哺乳類・エビなど。プランクトン、ベントスに対する語。遊泳生物。 ☆嚢胚(のうはい) 後生動物の発生段階において、胞胚(ほうはい)に次ぐ胚(はい)。普通、内外二層の胚葉(はいよう)をもつ袋状のもの。この段階の後期に原腸(げんちょう)が形成される。原腸胚(げんちょうはい)。
☆配偶子(はいぐうし) 有性生殖(ゆうせいせいしょく)において、合体や接合に関与する2個の生殖細胞(せいしょくさいぼう)。 精子(せいし)や卵(らん)、花粉(かふん)などがその例。 一般に同形の二つの配偶子、あるいは大小、雌雄など二種の配偶子の合体によって新個体が生ずるが、一つの配偶子が単為生殖(たんいせいしょく)により単独で新個体を生ずる場合もある。 ☆胚膜(はいまく) 哺乳(ほにゅう)類・鳥類・爬虫(はちゅう)類の発生途上の胚(はい)を包む膜。胚組織の一部から形成されたもので、羊膜(ようまく)・漿膜(しょうまく)・尿膜(にょうまく)・卵黄嚢(らんおうのう)をさす。 胚(はい)の保護・ガス交換・排出などの役割をする。胎膜(たいまく)。 ☆ハイマツ帯=高山帯(こうざんたい) ☆胚葉(はいよう) 後生(こうせい)動物の胚(はい)発生過程の嚢胚(のうはい)期に形態形成運動によって形成される細胞層。外側から順に外胚葉・中胚葉・内胚葉に区別され、それぞれ特定の器官(きかん)となる。 ☆バリン(valine) 必須アミノ酸の一。多くのタンパク質に含まれるがその含量は多くない。アマの種子中に最も多い。 ☆半透膜(はんとうまく) 溶液あるいは気体混合物に対し、一部の成分は通し他の成分は通さない膜。 例えば膀胱(ぼうこう)膜やセロファン膜は、水・無機塩類・低分子有機物質は通すが高分子物質・コロイド粒子は通さない。透析(とうせき)・浸透圧(しんとうあつ)測定・限外濾過(げんがいろか)などに利用される。 ☆被子植物(ひししょくぶつ/ANGIOSPERMAE) 種子植物のうち胚珠(はいしゅ)が子房(しぼう)に包まれている一群。 木部(もくぶ)は主に導管からなり、草本(そうほん)または木本(もくほん)。 最も進化した一群で、高等植物の大部分を占める。双子葉類と単子葉類とに分ける。 ⇔裸子植物(らししょくぶつ) ☆必須アミノ酸(ひっすあみのさん) 動物が生命を保つために必要なアミノ酸のうち、体内で合成されにくいため、外界から食物として摂取しなければならないものの総称。 その種類は動物によって異なり、人間の場合、成人では8種が知られる。幼児時のものを含めると9種。不可欠アミノ酸。 ☆紐形動物(ひもがたどうぶつ) 動物分類上の一門。ヒモムシの類。体は細長く扁平(へんぺい)で紐状(ひもじょ)。長さは数センチメートルから数十センチメートル。体節はない。 消化管の背面に吻(ふん)をもち、吻鞘(ふんしよう)に収められているのが特徴。雌雄(しゆう)異体。 大部分は海産で、海岸の石の下や砂の中にすむ。日本にはカスリヒモムシ・ミドリヒモムシなど約100種が知られる。 ☆氷河時代(ひょうがじだい) 一般には、世界的に気候が寒冷で、氷河が中緯度地方にまで拡大した時代をさし、先カンブリア時代後期、古生代後期、新生代第四紀更新世にあった。 特に新生代第四紀の更新世(170万年前から1万年前)のみを指す場合があり、人類が誕生したと考えられるこの時代には、北半球の高緯度や山岳地帯を中心にして、間欠的に何回も大規模な氷河が発達・拡大した。 ⇒地質時代(ちしつじだい) ピリミジン塩基の一。化学式C5H6N2O2でデオキシリボ核酸(DNA)を構成する成分の一つで、二重螺旋(にじゅうらせん)の中ではアデニンと塩基対(えんきつい)をなす。略号 T 。 ⇒ウラシル ☆ピリミジン塩基(ぴりじんえんき) ピリミジンおよびその誘導体である塩基性物質の総称。生体内では、大部分が核酸(かくさん)の構成成分として存在。シトシン、チミン、ウラシルなど。 ☆フィコエリトリン(phycoerythrin) 紅藻類(こうそうるい)および藍藻類(らんそうるい)に存在する紅色の色素タンパク質。光合成で光エネルギーをクロロフィルに伝達する。 藻紅素(そうこうそ)。紅藻素(こうそうそ)。フェコエリスリン。 ☆フコキサンチン(fucoxanthin) 褐藻類(かっそうるい)に含まれる赤褐色の色素で、キサントフィルの一種。光合成に関与する。褐藻素(あかっそうそ)。藻褐素(そうかっそ)。 ☆物質交代(ぶっしつこうたい) 生命維持のために生体内で行われる物質の化学変化。 食物として外界から摂取された物質は種々の合成や分解を経て、生体成分や生命活動のための物質およびエネルギー源となり、また不要物として排出される。 新陳代謝。代謝。物質代謝。メタボリズム。 ⇒同化(どうか)、異化(いか) ☆ブドウ糖(葡萄糖) 生物にとって最も重要な単糖類(たんとうるい)。エネルギー源。炭素数六個の単糖類。 化学式 C6H12O6 デンプン・グリコーゲンの加水分解により得られる。水に溶けて還元性を示す。 遊離の状態で甘い果実の中に多量に分布し、ヒトの血液中にもわずかに存在する。動植物のエネルギー代謝の中心に位置する重要な物質。D-グルコース。 自然科学では「ブドウ糖」と書く ☆不稔性(ふねんせい) 花卉(かき)(花粉(かふん)や雌蘂(めしべ))が正常でないため、受粉(じゅふん)しても種子(しゅし)ができない場合、これを不稔(ふねん)といい、この性質を不稔性という。 ☆プラスミド(plasmid) 細胞内にあって核以外の細胞質中の円形のデオキシリボ核酸(DNA)。自律的に増殖し、親から子へ伝えられるが、細胞の生存には関係しない。 染色体 DNA 以外の細胞質デオキシリボ核酸(DNA)に対して用いられる名称。 遺伝子工学では、細菌のこれに特定の遺伝子デオキシリボ核酸(DNA)を組み込んでベクターとして利用している。 ☆プランクトン(plankton) 水生生物の生活型による分類の一。水中や水面に浮遊して水の動きのままに生活しているもの。 ケイ藻などの植物プランクトンとミジンコのような動物プランクトンとがあり、大きさはミクロン単位のものからクラゲのようなものまである。 魚などの餌として重要。また、赤潮(あかしお)をおこす原因ともなる。ネクトン、ベントスに対する語。浮遊生物。 ☆プリン塩基(−えんき) プリン誘導体のうちの一群の塩基性化合物。アデニン、グアニン、キサンチンや、尿酸(にょうさん)、カフェインなどがある。 アデニンとグアニンはピリミジン塩基とともに核酸(かくさん)の構成成分となっている。また、種々の補酵素にも含まれる。 ☆不和合性(ふわごうせい) 雌蘂(めしべ)、雄蘂(めしべ)が共に健全でありながら受精(じゅせい)しないこと。自家受粉(じかじゅふん)で受精しないことを自家不和合、他家受粉(たかじゅふん)で受精しないものを交配不和合といい、受精する場合をそれぞれ自家和合または交配和合という。 これは遺伝する性質の一つであって、キャベツ・ハクサイ・ダイコンなどの一代雑種(いちだいざっしゅ)はこの性質を利用して作られる。 ☆吻(ふん) 動物の口の付近から先へ突き出していたり伸縮できたりする部分の総称。構造や機能はさまざまで、吸口器をもつ昆虫類(チョウなど)の口器、哺乳類(ゾウなど)の鼻の延長部分などがある。 ☆分球(ぶんきゅう) 球根植物の繁殖の仕方で自然に数が増えること。その過程は鱗葉(りんよう)の基部にできた子球原基 (げんき)が肥大するもの(チューリップなど)や、発芽伸長した芽の基部が肥大するもの(グラジオラス)など、様々な形態がある。 ☆分生子(ぶんせいし) 菌類(きんるい)にみられる無性胞子の一種。分生子柄という特定の菌糸に生じる。分生胞子。 ☆閉花受精(へいかじゅせい) 閉鎖花(へいさか)の内部で自家受粉(じかじゅふん)して受精(じゅせい)すること。 ☆ベクター(vector) ある遺伝子を一つの生物から大腸菌など他の生物へ移植する(組み換えDNA実験)際に、その遺伝子を運ぶ役割をする自律的増殖能力をもつDNA分子。 多くはプラスミドまたはバクテリオファージのDNAが用いられる。 ☆ペーハー(pH) 〔ラテン語 pondus Hydrogenii(=水素の重さ)の略号のドイツ語読み〕水素イオンの濃度を示す指数。 この値が7より小さければ酸性(さんせい)、大きければアルカリ性。水素イオン指数。ピーエイチ。 ☆ペプチド結合 アミノ酸どうしの間で、一方のアミノ酸のカルボキシル基と他方のアミノ酸のアミノ基とから脱水縮合してできた結合。−CO-NH- ☆偏性嫌気性生物(へんせいけんきせいせいぶつ) 酸素のあるところでは成育できない生物。 ☆扁形動物(へんけいどうぶつ) 動物界の一門。最も下等な後生動物で、渦虫(うずむし)綱・吸虫(きゅうちゅう)綱・条虫(じょうちゅう)綱の三綱からなる。寄生性のものが多い。体は細長いか楕円状、左右相称で扁平。 口は腹面にあり、肛門(こうもん)はないものが多い。排出器官は原腎管(げんじんかん)。大部分は雌雄(しゆう)同体。扁虫(へんちゅう)類。 ☆ベントス(benthos) 海や湖沼・河川の水底で生活する生物。植物では藻類やトチカガミ、ヒルムシロなど、動物ではサンゴ・ウニやヒラメなど。 プランクトン、ネクトンに対する語。また、特に底生動物のみを指す場合もある。底生生物。 ☆鞭毛(べんもう) 鞭毛虫類やある種の細菌(さいきん)、藻類(そうるい)・菌類(きんるい)などの遊走子(ゆうそうし)や配偶子(はいぐうし)、動物の精子(せいし)などの体表面にある運動性の細胞器官。 一般に、一本から数本の大形のものを鞭毛(べんもう)、短くて多数のものを繊毛(せんもう)と呼ぶ。 ☆紡錘糸(ぼうすいし) 紡錘体(ぼうすいたい)を構成する糸状のタンパク質構造物の総称。 このうち、極(きょく)と染色体(せんしょくたい)の動原体部位に付着し、両極へ娘(じよう)染色体を分配する働きをもつものを動原体糸(どうげんたいし)という。 ☆紡錘体(ぼうすいたい) 有糸分裂(ゆうしぶんれつ)において、核分裂前期の終わりから後期の初めまで現れる、ゲル状の紡錘形の構造構造。紡錘糸(ぼうすいし)と呼ばれる多数のタンパク質性の糸状構造物からなる。 ☆胞胚(ほうはい) 多細胞動物の初期発生の一時期に見られる胚(はい)。割球(かっきゅう)は無脊椎(むせきつい)動物では一層に、脊椎(せきつい)動物では多層に排列し、中に胞胚腔(ほうはいこう)という腔所 (こうしょ)をつくる。 ☆補酵素(ほこうそ) ある種の酵素のタンパク質と可逆的に結合することによって、酵素(こうそ)の活性を発現させる非タンパク質性の低分子有機化合物。 ビタミン、特にB群はその主要合成素材となる。助酵素(じょこうそ)。コエンザイム。コエンチーム。
☆ミトコンドリア(mitochondria) 真核細胞(しんかくさいぼう)内にあって、主に呼吸に関与する、棒状または粒状の細胞小器官。 ADPと無機リン酸とからアデノシン三リン酸(ATP) を合成する酸化的リン酸化を行なっている。 また、DNA、リボ核酸(RNA)を含んで細胞質遺伝に関与し、細胞内で分裂増殖する。糸粒体。 ☆みょうばん(明礬) カリウム・アルミニウムを含む硫酸塩鉱物。六方晶系。白色あるいは黄・褐・紅をおびた白色の塊状・繊維状または葉片状でガラス状光沢がある。噴気や熱水で変質した火山岩中などに産する。 ☆無機塩類(むきえんるい) 無機酸の水素を金属で置換してできる塩。塩化ナトリウム・炭酸カルシウムなど。 ☆無糸分裂(むしぶんれつ) 細胞分裂の一型。染色体や紡錘体の形成を伴わずに核が二分する。病的に変性した細胞の分裂。直接分裂。 ⇔有糸分裂(ゆうしぶんれつ) ☆無性(むせい) 下等動物などで、雌雄の区別のないこと。 ⇔有性(ゆうせい) ☆無性生殖(むせいせいしょく) 配偶子によらない生殖様式。分裂・出芽・胞子形成などによる生殖など。単細胞生物に普通にみられるが、高等植物の栄養生殖もこの一種。 ⇔有性生殖(ゆうせいせいしょく) ☆無性世代(むせいせだい) 世代交代を行う生物で、胞子体を生育の主体とする時期。核相では複相の世代で、受精から減数分裂までの期間にあたる。 ⇔有性世代(ゆうせいせだい) ☆明反応(めいはんのう) 光合成(こうごうせい)で光が直接関係する反応部分。 葉緑体(ようりょくたい)で光エネルギーを利用してATP(アデノシン三(さん)リン酸(さん))を合成し、また水を分解して酸素を放出、水素化合物を生産する反応。 ☆メチオニン(methionine) ヒトの必須アミノ酸の一。硫黄を含む。タンパク質の構成成分で、生体内でのメチル基供与体として重要。 カゼインを塩酸で加水分解して得る。栄養剤、肝臓疾患や中毒症の治療薬。 ☆免疫(めんえき) 疫病を免れる意。動物体が特定の病原体や毒素に対して抵抗性を持っている状態。 伝染病などに一度かかると、二度目は軽くすんだり、まったくかからなくなったりすること。 生体が自己にとって健全な成分以外のものを識別して排除する防衛機構。 細菌感染の防御のようにリンパ球が生産する抗体による体液性免疫(たいえきせいめんえき)と、移植片に対する拒絶反応のようにリンパ球自身が対象を攻撃する細胞性免疫(さいぼうせいめんえき)とがある。 ☆免疫グロブリン 抗体(こうたい)の本体で、脊椎動物(せきついどうぶつ)のB細胞から抗原刺激に応じて生産されるタンパク質の総称。 イムノグロブリン(immunoglobulin; Ig)。γグロブリンを構成する主要なタンパク質。 抗体(こうたい)の本体で、すべての脊椎動物の血清(けっせい)および体液中に含まれる。 B細胞由来の形質細胞(けいしつさいぼう)から生産され、性状によって五つのクラスに分けられ、それぞれ特異的な機能を示す。 ☆メンデルの法則(−のほうそく) メンデルが1865年に発見した遺伝の法則。 親の形質は遺伝子によってある規則性をもって子や孫に伝わるというもの。 優性の法則・分離の法則・独立の法則の三つの法則からなる。 優性の法則に関しては優劣関係のはっきりしないものが多いので、これを除く場合もある。メンデリズム。 ☆網膜(もうまく) 眼球内深部にある感光層。 ☆木本(もくほん/woody plant;tree) 木部(もくぶ)が発達した多年生の地上茎(ちじょうけい)をもつ植物。 多年生存して開花と結実を繰り返し、二次組織が肥大成長する植物。高木(こうぼく)と低木(ていぼく)とに分ける。樹木。木本植物(もくほんしょくぶつ)。 ⇔草本(そうほん)
☆有性(ゆうせい) 雌雄の性の区別があること。 ⇔無性(むせい) ☆有糸分裂(ゆうしぶんれつ) 細胞分裂の一型。染色体や紡錘体などの糸状構造の形成をともなう細胞核の分裂様式。 真核生物(しんかくせいぶつ)に最も普遍的にみられる。体細胞分裂(たいさいぼうぶんれつ)と減数分裂(げんすうぶんれつ)とがある。間接分裂。 ⇒無糸分裂(むしぶんれつ) ☆有性生殖(ゆうせいせいしょく) 雌性と雄性の2個の配偶子が合体して接合体をつくり、それが発育して新しい世代の個体をつくる生殖法。多くの多細胞生物にみられる。 ⇔無性生殖(むせいせいしょく) ☆有性世代(ゆうせいせだい) 世代交代を行う生物で、有性生殖をする世代。 ⇔無性世代(むせいせだい) ☆UV( ultraviolet rays)⇒紫外線(しがいせん) ☆溶血(ようけつ) 赤血球の膜が破れるなどして、ヘモグロビンが血球外に出る現象。 溶血素の作用による抗原抗体反応によるほか、浸透圧の低下、ある種の細菌の分泌する毒素、薬剤など、種々の要因で起こる。溶血現象。溶血反応。 ☆葉黄素(ようこうそ)=キサントフィル ☆葉状植物(ようじょうしょくぶつ) 多細胞であるが、茎・葉・根の分化のない植物。普通、内部には維管束(いかんそく)の分化が認められない。コケ類、藻類 (そうるい)、菌類(きんるい)がこれに属する。 ☆羊水(ようすい) 脊椎(せきつい)動物羊膜(ようまく)類の羊膜(ようまく)の中を満たす液。胎児(たいじ)・臍帯(さいたい)などが圧迫されるのを防ぎ、外界から加わった衝撃をやわらげる。羊膜液。 ☆溶質(ようしつ ) 溶液(ようえき)の成分のうち、溶媒(ようばい)に溶けている物質。 ☆幼生(ようせい) 胚(はい)と成体(せいたい)の中間にあって、独立した生活を営み、成体(せいたい)とは著しく異なった形態を示すもの。 昆虫などでは幼虫(ようちゅう)ともいう。カエル類のオタマジャクシなど。 ☆溶媒(ようばい) 溶液(ようえき)の成分のうち、他の成分(溶質(ようしつ))を溶かしている液体物質。 普通は最も多量に存在する液体物質。溶液の場合だけでなく、一般の溶体の場合にも、最も多量に存在する成分を溶媒という。 ☆羊膜(ようまく) 胚膜(はいまく)のうち最も胚(はい)に近い膜。胚を直接おおう。脊椎(せきつい)動物羊膜(ようまく)類(爬虫類・鳥類・哺乳類)および無脊椎(むせきつい)動物昆虫類で見られる。 羊膜類では中に羊水(ようすい)を満たす。 ☆羊膜類(ようまくるい) 脊椎(せきつい)動物のうち、羊膜(ようまく)をもつ、爬虫(はちゅう)類・鳥類・哺乳(ほにゅう)類の総称。一般に陸上生活に適し、肺呼吸を行う。有羊膜(ゆうようまく)類。 ☆葉緑素(ようりょくそ)=クロロフィル(chlorophyll) ☆葉緑体(ようりょくたい) 緑色植物の細胞中に存在する色素体。多量のクロロフィル(chlorophyll)のほかカロテノイド(carotenoid)も含む。 一般にグラナ(grana)とストロマ(stroma)とから成り、光合成(こうごうせい)は前者によりなされ、二酸化炭素固定は、主に後者で行われる。
☆落葉樹(らくようじゅ) 低温や乾燥の続く期間、すべての葉を落として休眠する樹木の総称。葉は形成されてから一年未満で枯れる。多くは広葉樹(こうようじゅ)で、落葉に先立って黄葉・紅葉するものがある。闊葉樹(かつようじゅ)。 ⇔常緑樹(じょうりょくじゅ) ☆裸子植物(らししょくぶつ/GYMNOSPERMAE) 種子植物の中で胚珠(はいしゅ)が心皮(しんぴ)に包まれないで裸出する一群をいう。 木部(もくぶ)は主に仮導管からなり、重複受精はしない。マツ、イチョウ、ヒノキなどの常緑樹(じょうりょくじゅ)や、イチョウのような落葉樹(らくようじゅ)も含まれる。 ⇔被子植物(ひししょくぶつ) ☆藍藻類(らんそうるい) 下等な藻類の一群。体は単細胞で細胞膜を有するが細胞核の構造はなく、核の要素となる物質は細胞質の中心部に溶け込んでいて、その周辺部分には同化色素その他の色素が含まれている。 単細胞のもの、糸状体になるもの、群体を形成する原核生物(げんかくせいぶつ)。プランクトンや底生生物もある。 ☆リシン(lysine) 塩基性アミノ酸の一。ヒトの必須アミノ酸の一つで、ほとんどすべてのタンパク質の構成成分となる。 アルブミン・ゼラチン・カゼインなどに多く含まれる。植物の幼芽(ようが)などには遊離して存在する。リジン。 ☆離弁花類(りべんかるい/CHORIPETALAE) 離弁花類は古生花皮亜網とも言われ、合弁花類より進化の遅れた群とされる。旧エングラー分類系によると、イラクサ目ほか30目に分類され、さらに132科にわけられている。 しかし新エングラー分類系では、26目126科に分類されるようになった。 ⇔合弁花類(ごうべんかるい) ☆リボ核酸(−かくさん)=RNA(ribonucleic acid) ☆リボース(ribose) 単糖類の一。五個の炭素をもつ単糖類の五単糖に属する。リボ核酸(RNA)を構成する一部。 化学式 C5H10O5 塩基・リン酸と結合してリボ核酸( RNA )に含まれるほか、アデノシン三リン酸 (ATP)や各種の補酵素の糖成分としても広く生体に分布している。 ☆リボソーム(ribosome) すべての細胞の細胞質(さいぼうしつ)にあってタンパク質合成の場となる小顆粒(かりゆう)。リボ核酸(RNA) とタンパク質から成る。 ☆緑藻類(りょくそうるい) 植物分類上の一門。クロロフィル a と b とを含む色素体を有する緑色の藻類(そうるい)。体の構造や生殖法は多様で、淡水に多いが海水にも生育する。 単細胞のもの(クロレラ)・糸状のもの(アオミドロ・ホシミドロ)・多細胞のもの(アオサ・カワノリ)などがある。緑藻植物。 ☆輪形動物(りんけいどうぶつ) 袋形(たいけい)動物門の輪毛虫類・腹毛類・動吻虫類の総称。かつて独立の門として扱われた。 ☆鱗片(りんぺん) 生物体の表面をおおうウロコ状の構造物。松、杉などの花序(かじょ)の外側に花被(かひ)のない花を包んで保護しているもの。 シダ類の根茎(こんけい)、葉柄(ようへい)の突起、ウロコムシの背面の扁平板、チョウやガの鱗粉など。 ☆ロイシン(leucine) ヒトの必須アミノ酸の一。各種タンパク質中に含まれ、カゼインなどの酸加水分解物から得る白色結晶。弱い苦みがあり、水・アルコールに溶ける。 ☆連作障害(れんさくしょうがい) ⇒忌地(いやち) ☆濾過性病原体(ろかせいびょうげんたい) ウイルス(Virus)。微小で細菌濾過器を通過することから。
☆和名(わめい) 日本での呼び名。特に、動植物の学名に対する日本語の名称。普通、片仮名で表記する。 ⇔漢名(かんめい) ⇒学名(がくめい)
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