日本酒を使った料理の裏わざ・隠しわざ

「あら、これ便利」「日本酒ってこんな使い方があったのね」旨味や香りの成分をバランスよく含み、臭みを
抜く作用がある調理の魔術師・日本車。素材をよりおいしくしたり、保存に一役買うなど、毎日の料理つくりに
欠かせない存在です。
 知っているといないとでは大きく差がつく日本酒の賢い活用法を土井善晴先生に教えていただきました。

 ● 芯のあるごはんは日本酒で直す
水加減の失敗などで、炊けたご飯に芯が残ったら、米4.5カップに対して、大さじ1杯の日本酒を振りかけ、よくかき混ぜてから再スイッチ。こうすると、芯が取れ、ほどよい水分を持った美味しいご飯に。
これは二度炊きしたときの臭みを日本酒の香気成分がおさせておいしく炊き上がるため。さらに糖がごはんに甘味を与えてくれるので、古いお米を炊くときも効果的です。
 ● 冷やごはん、冷凍ごはんもふっくらと
冷やご飯を茶碗に入れ、日本酒を手でパパツと振りかけてレンジで加熱。これだけで炊きたてと同じふっくらご飯に仕上がります。凍ったご飯も同様です。
 ● 炊き込みごはん・雑炊・炒飯の仕上げに
炊き込みご飯や雑炊、炒飯などは、仕上げに鍋肌から日本酒を回しかけます。すると風味がぐんと増して、プロの味に
 ● インスタント・ラーメンに日本酒?
インスタント・ラーメンがよりおいしくなるって知っていましたか。火を止める寸前におちょこ1杯の日本酒をいれます。アルコールの消臭作用が麺の油臭さを消し、アミノ酸やグルタミンソーダなど日本酒の旨味成分がスープの味にまろやかさをプラスして、とてもインスタントとは思えない一品に。カップラーメンに少量加えてもグッド。
 ● 焼そばは麺を炒めたら日本酒を一振り
人気メニューの焼そば、ひと味違うおいしさにと思ったら,麺を炒めてから、日本酒を少量振りかけます。こうすると麺がふっくらとしてきます。最後にソースを回しかければ、いつもよりワンランクアップした焼きそばに。
 ● 魚を焼くとき振りかけると味よく
魚を焼くとき、塩を振る前に日本酒を一振りしておくと、臭みがとれて、香りよく焼けます。冷凍の魚や魚介類を解凍したあとも日本酒を振りかけてから調理すると、冷凍庫の匂いも無くなり、おいしい魚に変身。
 ● 古い干物は酒を振りかけて焼く
ちょっと古くなり身が硬くなった干物は、日本酒に浸すか、日本酒を振りかけると、やわらかく、しかも干物独特の臭みも和らぎます。古い干物は水分が少なく表面が乾いているため、霧吹きなどで日本酒をかけ、中火でじっくり仕上げると、焼き上がりふんわり。
 ● 生鮭は日本酒に漬けてから冷凍保存
生の鮭の切り身1切れに日本酒小匙1、塩少々を振って20分ほど置き、水気を拭き取ってから1切れずつラップに包んで冷凍。これで2週間はおいしく保存できます。
 ● エビの生臭みは日本酒で除いて
エビは背わたと殻を取り除き、日本酒を振りかけて、水気を拭き取ってから冷凍庫へ。少量の湯に日本酒と塩を混ぜてさっとボイルしてから冷凍しても。
 ● 殻つきの貝は酒蒸しにしてから冷凍保存 
安いときにたくさん買ってしまった殻つきのアサリなどは、砂抜きをした後酒蒸しにし、冷めてから汁ごと冷凍すると、貝の持つ香りも閉じ込められ、旨味も逃しません。むき身の場合も酒蒸ししてから冷凍を。加熱することで、生で冷凍するよりも日持ちします。
 ● うなぎの蒲焼も日本酒でぐんと美味しく
買ってきた蒲焼が、時間がたって硬くなった時は、日本酒を入れた鍋を強火で沸騰させ、火をつけてアルコール分を飛ばします(煮切り酒)この中に蒲焼きを1分ほどつけてからタレをまぶせば、ホカホカのやわらかさが戻ります。
 ● 残った鶏肉にはまず日本酒を振りかける
鶏肉は傷み易いので、すぐ料理しないのなら、日本酒を振りかけておきましょう。持ちもよくなり、味もよくなるので、一石二鳥。鶏の酒蒸しもおすすめです。日本酒と塩を軽く振り、耐熱容器に入れて電子レンジでチン。臭みも消え、冷蔵庫内で1週間は保存できます。
 ● 酢のききすぎた料理をマイルドに
酢の物やドレッシングに、ほんの少し日本酒を加えるだけで、酢の角が取れて、味がまろやかになるのです。塩や酢を利かせすぎてしまったというときも、慌てず日本酒を入れると、味の修正にもなり、風味もよくなります。
 ● 吸い物にも日本酒を入れると美味
「このお吸い物、なんだかちょっと味がたりないな」と思ったら、日本酒を大さじ1〜2杯入れてみてください。たったこれだけのことで日本酒の風味とほのかな甘味が加わり、美味しいお吸い物に変身します。もちろん味噌汁に入れても味が一層引き立てます。
 ● 冷や奴に一振りでコクが増す
冷や奴を食べるとき、濃口醤油だけではちょっと風味に欠けると思ったら、日本酒を加えるとコクが増してワンランク上の味に。鍋で日本酒を沸かしてアルコール分を飛ばす「煮切り酒」にしたものを使って。
 ● 日本酒たっぷりでおいしい豚シャブ
豚のしゃぶしゃぶは、牛肉とは違ったおいしさがありますが、牛肉と同じやり方では豚肉の旨味を十分出せません。そこで、湯にたっぷりの日本酒を注ぎ、沸騰させてアルコール分を飛ばしたら,豚肉を入れます。これで旨味のあるおいしい豚しゃぶに。
 また豚肉のすき焼き、豚肉の煮物などを作ってみると、日本酒の” うら技”ぶりがはっきりと分かります。
 ● 硬くなったチーズもやわらかく
冷蔵庫に置き忘れて硬くなったチーズ。でも大丈夫。チーズの表面に日本酒をひとはけ塗って2〜3分置くと、アルコールの成分がチーズの脂肪分を溶かすため程よいやわらかさになり、風味もアップします。
 ● 日本酒で減塩即席漬けを
即席漬けに日本酒を加えると・風味もよくなり、塩の料が半分ですむのでとてもヘルシー。きゅうり100g を袋に入れ、ここに塩小さじ4分の1と、火にかけてアルコール分を飛ばした「煮切り酒」を適量入れます。袋のきゅうりをよくもんで一晩置けばできあがり。塩半分でOKなのは、日本酒が塩分の浸透を手助けしてくれるため。またアミノ酸・糖が甘さや旨味を増してくれます。
 ● 梅干作りに日本酒が活躍
おいしい梅干作りに日本酒は欠かせません。梅を土用干しにするとき、日本酒を霧吹きでスプレーします。梅のつやがよくなり味に深みが増します。日本酒のアルコール分がカビを防いでくれるので、塩分は少なめにしても大丈夫です。
 ● 鷹の爪は日本酒に浸して軟らかくする
きんぴらなどに使う鷹の爪は、乾燥しているので切りにくいもの。そこで、ヘタを切り取り、中の種を取り出しておいてから、少量の日本酒に浸しておきます。こうするとやわらかくなって、輪切りにすると切りやすくなります。漬けた日本酒も料理に加えれば、風味よく仕上がります。
 ● 煮干を日本酒に漬けておいしいだしに
煮干はコクがあるので、味噌汁のだしにぴったり。おいしいだしを取るには、頭とはらわたを取り除いてから、日本酒少々を入れた水に半日ほど漬けておきます。寝る前に準備すれば、翌朝にはおいしいだしが取れています。