1、ポカ物(分砲)

 ポカ物とは、上空で玉を「ポカッ」と開かせ、中に入っている星や細工物を放出する玉です。その中で今回は、「分砲」について説明いたします。

ポカ物(分砲)



 少し画像が薄くて見にくいかもしれませんが、これが、分砲が開いたときの現象です。いくつかの分砲が玉が開くと同時に四方に広がり、星を放出したところです。一つ一つの星が、鉄砲の弾のように飛んでいきます。派手さはありませんが、意外性があります。



  分砲の部品   
     これが分砲の主となる部品です。そんなに複雑な構造ではないのですぐにわかると思います。パイプの中心に導火線が刺してあり、玉が割れると同時に導火線の先端に点火され、しばらくしてからパイプの中心に入っている黒色火薬が破裂して両端の星を左右に放出するのです。星の大きさは、15mmほどの大きさです。パイプは、火薬が破裂したときに割れないように厚いパイプになっています。
 


 

 玉の構造は、左図に示す通りになっています。球形に玉を開かせる割物と違って、ただ部品や星を放出する玉ですので、割薬も弱く少しの量しか入っていません。また、部品が打ち上げられている間に衝撃で偏ったりつぶれたりしないように、玉の空間に籾殻(もみがら)や綿の実を入れて固定します。
 この部品をいろいろ変えることによって、いろんなことができます。例えば、音のでる「雷粒」を入れたものが、運動会の朝や、お祭りの時打ち上げる昼玉になります。
 この玉については、また紹介いたします。


 また機会がありましたら、載せるつもりですが、半割物というものがあります。ポカ物と割物の中間になるもので、「千輪菊」がそうです。例えば、10号玉の中に2号玉をぎっしり詰め、しっかり割り薬を入れて割物に近いくらいに開かせると、玉が開いた瞬間「あれ!音がしたけどどうしたのかなあ」と思ったすぐ後に、小さな玉が広がっていて一斉に数十個の玉が空いっぱいに開くといったものです。「日本の花火」 URL=http://www.bekkoame.or.jp/~fplに写真か構造図があります。そちらを見て下さい。


 

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