効果・音楽についての工夫・苦労ばなし
効果・音楽は生のものを使うのが一番です。でも、人手が足りずさらに鍵盤楽器を自由にひけない手風琴はついついメカに頼っております。
- 楽曲ソフトの利用
- Roland社「Vミュージくん」(初期バージョン)
まず購入したソフトは、Roland社のバーチャルミュージくんです。
ちなみに、私が使用しているパソコンがNEC PC9821 CPU133MHzと低スペックであり、初期のバーチャルミュージくんしか使用できません。
そこで、98年当時すでに市販されていない当ソフトを、注文で取り寄せました。最新のものはもっと進化していると思います。
このソフトでできることは、
①五線譜に音符を並べると、演奏ができる。
ただし、音を重ねることができず、鍵盤楽器でいうと、右手びきくらいの曲しかできない。
音色も10種類くらいしかない。
②既成の4章節のフレーズを重ねあわせたり、つないだりして、曲をつくることができる。
効果音には、波、小鳥、拳銃、飛行機、拍手、電話などがあり、曲に重ねあわせたり、単独で出すことができます。
フレーズはリード、ベース、パーカションなど、100以上ある。
ただし、既成のフレーズはこのソフトのみでは編集をすることができない。
つまり、音階を自分でつくれない。
①と②は別のプログラムで作動させるため、重ねあわせることができないなどの限界により不満がありました。
- シェアウェアソフト「music studio standard」
そこで、インターネット上でこれを補い、無料で試用することができるこのシーケンスソフトをみつけました。
このソフトでは、バーチャルミュージくんで用意されている既成のフレーズを編集することができます。
ですから、旋律を自分でつくり、それに、既成のパーカッションを重ね合わせるということができます。
これら、2つのソフトを使用して作った曲はパソコンのヘッドホン端子と、MDプレーヤの外部入力端子を接続することにより、録音できます。
- リモコンスイッチの利用
- フットスイッチ
ちょっと大きな家電屋に行くと、「フットスイッチ」というものを売っています。
これは、足で踏めるような大きなボタンを1回押すと機器の電源をON、もう一回押すとOFFにできるというものです。
機器の電源コードを抜いたり差したりするのと同じような原理ですので、カセットデッキの再生ボタンをあらかじめ押し込んでおいて、フットスイッチのON-OFFにより音を出したり切ったりします。
ですから、ON状態を保持できないボタン(フェザータッチボタン)の機種では使用できません。(CD・MDでは不可)
こののフットスイッチを使う時は、カセットテープに使用する効果・音楽を3秒づつくらいの間隔を空けて録音します。
デッキは再生ボタンを押し込んだまま、フットスイッチはOFFとしておき、音が必要な場面でONにします。
しかし、音が終わるとOFFにしなければなりません。これが結構厄介で、演技中の音が終わるタイミングを気にしていなければなりません。そして、ちょっとしたタイミングがうまく制御できません。さらに、OFFするタイミングが大きくずれると、続けて録音してある音が出てきてしまったり、次の音をONした時に前の音の終わりが出てしまいます。
また、1回ONしそこなうと、劇中に早送りはできないために、最後まで音が使えなくなります。
- MD用リモコンの改良
これらの欠点の克服に頭を悩ませていたところ、風工場のじゅびさんから、MDを使うと便利なことを教わりました。
曲を録音した後、空白を長く入れておけば、毎回OFFの操作をせずにすみ、次の曲を出す時には、頭出し操作をすれば良いからです。
カセットデッキでは頭だしに時間がかかりますが、MDならばレスポンス時間はほとんどありません。
問題はこのMDをどうのようにリモコン操作するかです。
MDの再生ボタンは押し込み式ではありませんので、先に書いたON-OFF式のフットスイッチではうまくいきません。
また、赤外線式のリモコンスイッチがセットになっていますが、ボタンが小さくて足で操作するには難があります。
大きなボタンの操作をいかにリモコンスイッチに伝えるか、2つの方法が考えられます。
①リモコンスイッチからリード線を引き出し、電気的に操作する方法
②リモコンスイッチをケースで囲い、ケースの外側につけたスイッチを押し、この力をリモコンスイッチの小さなボタンに伝える方法
①はじゅびさんが行っている方法で、まずはこちらからトライしました。
リモコンスイッチを分解してわかったのですが、ボタンを押すと導通性のある円筒形の固体がプリント基板に押し付けられます。
プリント基板の円筒形が押し付けられる部分は、両側からフォークの形が互い違いに組み合わされたようになっております。
そして、押し付けられた時には導通が得られます。
ですから、フォークの形の両側にリード線を接着し、リモコン装置の外に2本のリード線を引き出し、これをフットスイッチにより短絡すれば、操作性はとてもよくなります。
早速はんだ付けしてみたのですが、はんだが全くのらないのですね。
どうも成功しているじゅびさんとは、プリント基板の構造が違うようです。
私としては他に接着する方法を思いつかなかったので、この方法はあきらめました。
次に、②の大きなボタンを押すと、機械的にその力をリモコンスイッチの小さなボタンに伝える方法を試みました。
ホームセンターで玄関のドアチャイム用スイッチを買ってきて、リモコンスイッチを挟み込みました。位置決めには2液性のパテを使っております。
説明するより、写真を見ていただいたほうが早いですね。↓
01年の秋以降、この格好いい???スイッチを使っております。トラブルは?というと、1回ボタンを押したつもりが2回押していて、違う曲が出たことがあります。