むかしむかし、あるところに仲のいい幼い双子の姉妹が住んでいました。
ところがある日、両親が不慮の事故で亡くなったために、姉は父方の親戚である魔法使いの家に、妹は母方の親戚であるブードゥー教徒の家に、それぞれ貰われていきました。
十年後にここで再会する事を誓って。
十年たって、二人は再会しました。姉は大変美しい娘に成長していましたが…妹は十年前と変わらない幼い姿でした。
でも、姉はとくに驚きませんでした。魔法使いの家で、たいていの不思議な事は体験済みだったからです。
そして二人は一緒に旅に出る事にしました。
旅の途中、泊まる所が無くて困っていると、親切な男が自分の家に泊めてやると言いました。好意に甘える事にしてついていくと、家に入った途端、男の態度は変わりました。
男は姉を何度も犯したあげく殺害し、顔を見たというので妹も殺し、家の裏に二人の死体を埋め、眠りにつきました。
それから数時間後…土の下から泥まみれの腕が出てきました。妹です。
実は妹を引き取った親戚は、すぐに妹を殺してブードゥーの秘法で復活させ、不死身のゾンビにしてしまっていたのです。
やがて妹は姉の復讐を終えると、ブードゥーの秘法で姉を生き返らせて、再び旅路についたのでした。