NOVEL

Dr.”ピー”ニスの悩み相談室

 

ぶっちゃか、ぶっちゃか、ぶっちゃかちゃんちゃん、ぱらっぱらっぱらっ、ちゃらららちゃらりら、どぅ〜んどぅ〜んどぅっどぅ〜、ちゃ〜〜〜〜っ、ちゃらっ!!

「軽快なテーマに乗って、本日から始まりました新番組、『Dr.”ピー”ニスの悩み相談室』。私は御馴染み、司会の吉賀ピー太郎です。」
「…そして、アシスタントの濡田”ピー”子です。」
「ええっ!そんな馬鹿な…。三日前、確かに私は貴方の首を…」
「訳の判らない事を言わないで下さい。…吉賀さんこそ、時代劇撮影中に…」

〜暫くお待ち下さい〜

「…失礼しました。では、”ピー”ニス先生をお呼びしましょう。”ピー”ニス先生、どうぞ。」
「ハァ〜イ,”ピー”ニスで〜す。」
「あれ。先生は一昨日、逮捕されたのでは…」

〜暫くお待ち下さい〜

「…失礼しました。早速、最初のFAXを濡田さんに読んで戴きましょう。」
「え〜、新宿区にお住まいのP.N.快傑フリチンマンさんからです。…前略、私は”ピー”を露出して街を歩く事を趣味としている者ですが、最近私の”ピー”が、今一つ元気が無いのです。様々な薬を試みましたが、どうも以前の”ピー”には届かない様です。このままでは、恥ずかしくて銀座の人々にお見せできません。…何か良い方法は無いでしょうか?濡田さんの様な美人に”ピー”してもらえば、以前のタクマシサを取り戻せると思うのですが」
「と、いう事ですが”ピー”ニス先生、これは?」
「これはあ〜た,濡田さんが”ピー”して差し上げればいいんじゃないですか?」
「あの〜、私、”ピー”って知らないんですけど…」
「あ,それならアタシが今夜にでもお教えしますよ。」
「…では、宜しくお願いします。」
「次のFAXです。…”ピー””ピー”雄君、12歳の方から戴きました。…僕の”ピー”は、”ピー”みたいな事を考えると、”ピー”みたいに”ピー”ってしまい、”ピー”っちゃうんです。」
「…それって、悩みなんですか?」
「自慢話にしか聞こえませんねぇ。」
「そうなんですか?」

「次のFAXです。株式会社マッドヘッド開発部の匿名希望の方から戴きました。」
「Oh,それはアタシの会社ですね?」
「…前略、私は『クルーゾー』で御馴染みのマッドヘッドで開発の仕事をしている者です。私共は『クルーゾー』に続く新商品として、『シヌーゾー』という物を完成させました。…ところが、社員の誰もが、怖がって試飲しようとしないのです。…もちろん、材料は間違いのない品を使ってますし、製造に関しても細心の注意を払っています。そこでお願いなのですが、吉賀さん、濡田さん、社長の三人で試飲してもらえないでしょうか」
「別便で、『シヌーゾー』の試作品を戴きました。」
「なになに…原材料名、河豚肝、青酸カリ、トリカブト…」
「何はともあれ,飲んでみましょう。」

〜暫くお待ち下さい〜

「番組の途中ですが、ここで臨時ニュースをお送りします。先程、新番組『Dr.”ピー”ニスの悩み相談室』の中で、吉賀ピー太郎さん(25)、濡田”ピー”子さん(22)、Dr.”ピー”ニスさん(?)の三人が、相次いで服毒死するという事件が起こりました。…死因は『シヌーゾー』に含まれていた毒物による中毒死と見られていますが、『シヌーゾー』には25種類もの毒物が含有されており、警察では、直接の死因となった毒物の特定を急いでいるという事です。」

 

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