え、年4%の金融商品??


求めているものによっては年4%以上の金利の商品に加入する事と同じになることもある保険の不思議な部分を紹介します。

Aさん20歳高校を出て就職2年目、成人を期に今まで親がかけていた保険を自分で払うようになり、外務員さんより保険加入を勧められている。しかし、本などで勉強したところ、どうやら自分に合っていない保険のような気がして相談にこられた。Aさんは高校時代野球部に所属、体には自信がある。現在結婚の予定もなく、病気やけがの保障と葬式代ぐらいでよい。Aさんは、本で保険は掛け捨てでよいと書いてあり、浮いたお金は投資信託などで運用すればよい。それには共済が安くてよいと読んだのでそれにしようと思う。それについてどうだろうかと尋ねてきた。


そこで県民共済とI社の終身医療保険、20歳−60歳の掛け捨て医療保険との比較を挙げ説明した。

県民共済・・・入院2型     月々2000円コース。 20歳男性
事故での死亡 500万円
病気での死亡 280万円
事故での入院 5000円
病気での入院 4000円
事故での通院 1000円
後遺障害 有

場合以上と同じ条件で付けた場合






終身医療保険 60歳満了の
定期保険 
傷害保険

事故での死亡 40万円 +240万円 +220万円 =500万円
病気での死亡  40万円 +240万円
=280万円
事故での入院 4000円
+1000円 =5000円
病気での入院  4000円

=4000円
事故での通院 

1000円 =1000円
後遺障害 有



掛け金は月々3155円となります。

この場合、2つの差額は1635円それと去年の共済の割戻率21.53%月に直すと430円を足して差額2065円と考えます。2065円を毎月年利1%で貯めた場合、40年後121万8126円となります。(税金は考えていませんし、割戻金も最初から付けています。)一方、終身医療の方は60歳時点の解約返戻金の額は94万6704円となります。
もし、60歳までで考えると共済の方が27万1422円の得になります。
しかし、入院の保障が、60歳でいらなくなるでしょうか?年齢的にもさらに必要になると思います。そうすると県民共済の場合、熟年共済というものになりますが、

県民共済・・・熟年2.5型     月々2500円コース。 60歳男性
事故での死亡 100万円
病気での死亡 100万円
事故での入院   なし
病気での入院 2000円
事故での通院   なし
後遺障害 有

となります。

これを制限年齢の70歳までかけた場合、割り戻しが去年と同じと考えた場合月々1960円となり10年間で23万5200円で先ほどの121万8126円から引くと98万2926円となり終身医療の70歳時点解約返戻金106万7820円と逆転してしまいます。しかも、その間の入院保障は終身医療は4000円です。そして県民共済は70歳以上の入院 保障はありません。
確かに老人医療にかかるといえばそうですが、果たして老人医療もこのままの形で残っているか疑問ですし、入院にかかる諸雑費もあります。

以上は県民共済と同じ条件にした場合ですが、入院だけに限定した場合、終身医療は月々2356円になっていますので差額は786円になり1%で貯めて40年間で46万3654円になります。
そうすると終身医療の60歳解約返戻金94万6704円にしようと思えば年4%で92万9021円となりますので、入院保障を求めている人が県民共済に加入することは掛け捨てでよいと考えても
年4%の利率を捨てていることになりませんか?
同じ考えで20歳から60歳までの掛け捨ての医療保険に加入した場合、月々の掛け金は1236円となり差額1120円を年利2.5%で貯めた場合は92万2229円となります。なおかつそれ以降の掛け金は高額です。

以上より、自分の求めている保障は何なのか、それにもっとも合った保険は何か、ということをよく考えるとこんな見方もでてきます。



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