金の玉子は60歳から年金が満額もらえる?


2003/04/03
光森司


昭和16年4月2日以降生まれの男性、昭和21年4月2日以降生まれの女性は60歳から満額の年金を受け取れなくなりました。60歳から、一定年齢までは報酬比例部分(自分の払った保険料に比例する部分)のみの受け取りとなります。「年金額が減るから、個人年金等自己防衛を。」よく銀行や保険会社などから聞きますよね。

しかし、44年(528月)以上厚生年金保険に加入している方は報酬比例部分を受け取ることができ、かつ被保険者でなければ一定年齢になっていなくても満額の年金が受け取れることになっています。

これはどういうことかといいますと、例えば昭和23年10月10日生まれの方であれば64歳からしか満額を受け取ることができなくなっています。しかし、この方が60歳時点で44年以上厚生年金保険に加入していたとすれば、この方が60歳で、定年退職すれば翌月から、満額の年金を受け取ることができるようになります。

ですから、中学卒業後サラーリーマンの方は60歳。高卒後サラリーマンの方は63歳まで、年金に加入すれば退職時よりすぐに満額がもらえることになります。団塊の世代で「金の玉子」といわれた方々は去年の4月以降も60歳から、年金を満額受け取ることができる方法はあるのです。

上記例の方のように違いが4年や5年となると数百万円の違いが出てくることになります。この年齢の方の中には早期退職で退職金が上乗せなど特典がある場合等あると思いますが、どちらがとくかはよく考えてくださいね。

男性28年、女性33年の4月2日以降生まれの方は少し違いますので、ご注意ください。