オーディオ教室(1)

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スーパートゥイーターのセッティング 00/06/25
制振金属 M2052の利用方法 00/06/25
電磁波を防げ 00/09/18
BOSEの真実 00/11/14
いい音を求めて 00/11/16
生を聴くこととオーディオを聴くこと 00/11/04
CDの再生方法 01/11/02
     
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 『駄聴日記』に書き散らしていた、オーディオに関する記事?をまとめてみました。いつかやらなくちゃと思いながら、なかなかこういう作業は面倒で、つい億劫になります。
 
 さて、「こーすれば音がよくなる、あーすれば音がよくなる」、と言っていますが、本当でしょうか?
 「オメーの言うとおりにしても、ちっとも変わんねーじゃないか、このイカサマ野郎!」と憤懣やるかたない方も見えるでしょう。
 
 しかし、ここに書いたことは、私が実行したことのうち、成功したほんの僅かな事例であることをご承知おきください。この成功の裏には膨大な失敗と失望があることを。そしてこういう方策は、全ての装置にあてはまる普遍的なことではないということです。
 ある事柄に対しては、特に高価な装置では、すでに対策済みであるかもしれません。逆にあまりにも他の弊害が多すぎて、もっと重要な問題を先に片付けなければならないのかもしれません。
 そういう場合、逆効果に思えるケースもあります。かえって音が悪くなったと。
 
 ですから「やってみたけど、効果なかった。」「自分の耳では、あるいは装置では効果がわからない。」と感じても何も悲観することはありません。「変わらなかった」という結果が得られればそれは大成功です。では、何故変わらないのか、今度はどこをどうすれば良いのか、そこからが本当の改善の出発点です。
 
 もっとも大切なことは、「やってみる」ことです。
 「そんなこと(頭では)わかっているよ。」と思っていても音はよくなりません。

 こうした小さな改善を、バカにする人も少なからずいます。そして、音をよくするためには装置の買い替えしかない、と思い込んでいます。
 しかし、私はこう考えます。
 例えば、ノイズ対策のされていない100万円のアンプは80万円の性能しか発揮できない。しかし、これに(自分の改善で)1万円でノイズ対策を施せば、96万円の音が出る。
 それではと、元の100万円のアンプに、もう20万円おごって電源を強化しても、やはりノイズ対策がされていなければ、それはやはり96万円(120×0.8)の音しか出ない。
 ・・・のではないだろうか?

 オーディオの達人?である安○顯氏は喝破しています。
 『オーディオとは、価格が倍になっても、せいぜい「音」は3%も良くなれば御の字だ。

 もちろん、今の10倍の価格の装置がポンと買える方には、「どーぞ、お好きなようになさってください。」と申し上げます。(2万円のラジカセの10倍では、説得力がないが・・・。)
 
 でも、その装置にも、まだ同じだけ改善の余地があることも忘れてはなりません。

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第1講:スーパートゥイーターのセッティング

 私は、スピーカーシステムにスーパートゥイーターを追加していますが、現在、以下のセッティングでほぼ満足し、しばらく落ち着いていますので、概要を報告します。

使用システム(スピーカー部分のみ)

メインスピーカー  :  タンノイ スターリング TWW
スーパートゥイーター  : パイオニア PT-R9
ハイパスフィルター : パイオニア DN-5P

スピーカーケーブル
 パワーアンプ〜メインスピーカー : ベルデン STUDIO 727  バイワイアリング接続
 メインスピーカー〜スーパートゥイーター : オーディオテクニカ  ARTLINK TITAN

セッティング状況

A:スピーカー本体

B:スーパートゥイーター
 当初は、後ろを少し高くして主軸を下向きにしてありましたが、今は水平にしています。
 試行錯誤の結果、この方が位相ずれが少ないことがわかりました。

C:架台(石材:高さ40ミリ)
 下にJ1インシュレーターを敷く(青色の部分)

D:反射干渉防止用セーム皮

E:音像定位位置(後述)

F:メインスピーカー主軸位置

図はセッティングを側面から見たところ
右側が「前」
図の寸法値は、おおよその位置を表わす

ハイパスフィルターは、本体能率が93dB、スーパートィータ能率が97.5dBであったため、−3dB減圧の接続にしている


 さて、スーパートゥイーターの位置決めですが、以下の文献を参考にしました。

  A&V village(エーアンドヴィ ヴィレッジ) 2000年1月号
  「もっと上質な音が聴きたい」 この超高域が気に入らない!!
  山本紘○

 実は、この方法が素晴らしかったためにここで紹介するわけですが、以下に調整方法の概要を説明します。

1.テストソースとして、普段聴きなれた編成の少ないヴォーカル、できればア・カペラを用意する。

2.スピーカー天板に、スーパートゥイータの前後位置をマーキングメモできるように、ビニールテープ等を縦長(前後)方向に貼る。
スーパートィーターの側面に沿わせて両側に貼るのがベター。

3.どちらか一方のチャンネルの音を切って、片チャンネル1台毎に調整する。

4.目を閉じて、人の声をイメージする。ここがポイント。
もし傍に人がいれば、目を閉じて相手の声に耳を傾ける。サ行の炸裂感、特に口の中のどの位置から聴こえてくるか、パ行の破裂音、ア行の母音、一つ一つ耳を傾ける。

5.調整のための試聴はニアフィールドで。

6.スーパートゥイーターの位置を、奥の方から手前にゆっくり引き寄せる途中で、段々リアルな声の表情になり、手前まで寄せると、明らかに行き過ぎと分かる声の変化がある。

7.同じことを繰り返す途中で、今度は「ここぞ」と思うところで手を止めて、先程貼ったテープにサインペンでマーキングする。

8.これを5回以上繰り返すと、誤差が減少すると同時に、誤差の一番前の声の表情と、一番後ろの声の表情の違いが分かり出す。ベストと思うところの1oほど後ろが最適とのこと。

9.左右で、微妙に位置が違っても問題ない。自分の耳を信じること。

 この前後以外にも、左右、仰角、水平角(指向性)などの調整がありますが、今回は基本的な前後のみの説明にとどめます。

 私の経験では、最初のうちはスーパートゥイーター移動による違いが、なかなかわかりませんが、日を改めるなどして辛抱強く繰り返しているうちに、音像の定位が変わってくる事に気づきます。両スピーカーからの位相(音圧)が一致すると、音像が各スピーカーユニットから離れて、見事に「図のE」のあたりの空中に浮き出して定位するのです。
 片チャンネルずつ、モノラルで聴ききながら調整しているのに、その瞬間はまるでステレオで聴いているかのように音が立体的になり、奥行きが見事に表現されてきます。
 また、そのあたりは音の透明度も一番増すところであり、説明にあるサ行やパ行が一番シャープに聞えるところでもあります。

 最初のうちは、このあたりの細かいニュアンスが、いちばんはっきりするところを目安に調整すると分かりやすいでしょう。但し、妙にシャリシャリするときは音響的に逆位相である可能性が強いので、前後どちらかに移動して、再調整することが必要です。
 ハイパスフィルターのマニュアルによると、
 「20kHzの音波の波長は1.7cmで、スーパートゥータを0.85cm移動すると音響的位相が逆転する。」
とあったので、それに従って調整すると良い結果が得られました。

 調整後、ステレオ(両チャンネル)で聴いてみて、高域の一部の定位が悪く、余韻がどちらかに流れるようなら、左右のバランスがよくない証拠です。どちらかを前後にずらしてみると、1oの移動でも定位がよくることがあります。

 とりあえず、スピーカーのセッティングが一段落しても、当然ながら我々(?)のような人間は、アンプやCDプレーヤーのセッティング、その他の飽くなき対策を繰り返すものです。
 そうすると音の出方がまた変化するため、その都度、微妙にこの調整をやり直す必要があります。
 時にはかなり移動させる必要が出てくることもあります。こういう時は、いいにしろ悪いにしろ、音の出方がかなり変化したということです。


 このよう調整したところ、結果は何と、図の通りとんでもない後ろの方に追いやられてしまったのです。
 こりゃ一体何だ?と私は驚きました。しかし、これ以上スーパートゥイータを前に出すと、明らかに高域が勝ちすぎてしまいます。
 私は調整しながら、よもや後ろに落ちてしまうのではと心配したほどです。
 たいていの場合、スーパートィーター殿は、かなり前の方に鎮座ましますか、あるいは、本体トゥイータと鼻の差で競うぐらいの位置に合わせることが多いはずだと考えるからです。(私も最初はそうしていました)

 では、なぜこんなことになったのか?
 つらつら考えますに、このタンノイのスピーカーの場合、ウーファーとトゥイーターとが同軸配置という構造で、内部構造の図面を見ると、確かにトィータ発振部はかなり後ろに引っ込んでいて、このあたりで発振源はほぼ一致するからのようです。

 スーパートゥイータの置き台(敷物)にのみこだっわていた頃、偶然こういう音を聴いたことがありました。その当時は「敷物」を替えたから振動モードが変わって・・・と理解していたのですが、今回この調整をやってみて前後位置による要因のほうが大きかったことに気付きました。
いろいろと下に敷くものを、とっ替えひっ替えかえしているうちに、偶然ツボにはまる位置に置いていたのだ、ということです。
 もちろん当時も前後位置にも一応気を配っていて、だいたいこのへんでメインのツイーターと合っているはずだと、寸法を測って位置決めしてはいましたが。
 それがコンスタントに再現できるようになって、いずれにしても冒頭に述べた通り、これでしばらくやってみようと決心している、今日この頃であります。

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第2講:制振金属M2052の利用方法

1.スピーカーターミナルの座金に使う

 スピーカーケーブルをスピーカー本体に接続するためのターミナル部分のネジに、座金を付け加える形で取り付ける。
 Yラグ等による接続が前提になる。(ケーブル直接でも悪くはないでしょうが)

上:KA−1570原材料
下:外形15o×15oに切断
  8φの穴を開けた
  要するに8φの座金(ワッシャー)を作った

製作編
 ここでは厚み1oのKA−1570を利用した。
 この素材への穴あけはむしろ楽である。かえって切断のほうが厄介だ。金鋸で切るのがとりあえずベターであるが、少し手間がかかる。

結果編
 本システムでは、パワーアンプ−スピーカー間をバイワイヤリングで接続しているが、最初に低域側に使用したときに変化が大きかった。
 音が「ガンガン」出てくるようになったのである。しかし決してうるさくなるわけではない。
 今までホール2階中段で聴いていたのが、急に1階5〜10列あたりに移動したかのようであった。距離感が違うのである。目の前で演奏されているような。
 その後ふと気付いた。ああ、これはまさしくマイクの位置に来たんだな、と。録音時の音の「距離感」が再現されているんだと納得した。
 次に、高域側に使用したときはあまり大きな変化は感じられなかったが、よくなったことは確かである。

 調子に乗ってパワーアンプ側のターミナルにも試してみる。
こちらの方は、フルートのつやが出てきた。今までほこりっぽかった(すかすかの感じ)が密度感が増えた感じでいわゆる空気感も向上している。

 最初はこの金属そのもで、Yラグを作ってしまってはどうかと考えた。しかし予備実験で、どうもこれを導体とすることは音をよくしないようであったのでこれは断念した。
 またYラグ形状にしようと思うとかなり面積が要り、材料のロスも多いため、もったいない気もする。


2.スピーカーユニットの取り付けネジの座金

 ここでは新製品のツーバーリボンを使用する。
厚み0.1o 巾約12oの帯状の素材である。
 本システムではスピーカーユニットをボックスに取り付けている止めネジが5oのもので、この径のものはネジ、座金とも市販されていないので、自作するしかない。(この当時は)

製作編

 この素材に直接穴を開けるには少しコツ(ノウハウ)が要る。とくに今回の場合、取り付けネジが5oであったため、やや困難を伴う。

結果編
 どんな変化でもそうかもしれないが、普段聴いている分には不満はなくても、あるいは気付かなくても、変わってみて初めて気付くものがある。
 ここでの変化は、もこもこ感がなくなってすっきりした。箱鳴りがおさえられたということだろう。最初はちょっとおとなしくなったように感じるが、少しエージングすると本来あるべき好ましい方向に落ち着いてくる。
 また中弦部に艶というかねばり(やにっぽさ?)がでてきた。


3.スピーカーターミナル(ネットワーク)の取り付けネジの座金

 ついでにスピーカーターミナルを箱体に取り付けているネジに座金を入れてみる。
 この部分は3oワッシャー。

結果編
 高域になにか乗った感じになる。極端にいうと時間差がついて超高域が後からついてくる、いわゆる空気感が増してくる。
 フルートを例にとると、息が管の中に入って本来出る音の他に、吹き口から外に漏れた息で出る空気音が付帯して聴こえるようになる。その他かなり細かい間接音も聴こえてくるようになる。

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電磁波を防げ

SUPER DIODE(スーパーダイオード) 100o×120o×5枚入り。3300円
(株)日本エミール 03-5996-0378 を、試す。

 オーディオ装置などの液晶ディスプレイ部分からは、音質に有害な電磁波と音波が漏れているそうである。
 それで、ディスプレイの表示を消すと、音質が向上するというのだ。気を使うメーカーではそのためにディスプレイの消灯機能を付けているそうだ。残念ながら私の手持ちの装置は、どれもそうなっていない。
 私は、最初は半信半疑であった。しかし雑誌の広告を見ていて、この製品が値段も手頃であるし、ダメモトの軽い気持ちで試してみた。

 製品は一見、透明シールと変わりない。ハサミで適当な大きさに切って貼りつけるだけである。普通のシールに比べると多少ごわごわしている。
 
 先ず、CDプレーヤーの液晶部に貼りつけてみた。直ぐに、その効果に驚いた。
 本当にこれだけで音が変わるのである。いわゆるノイズっぽさが消えて、透明感の高い音になる。そして、効果はどうも二重にあるようだ。電磁波が防げることにより、人体の聴取能力も上がるというのだ。

 調子にのって、VTRデッキの液晶部にも貼る。ここも常時点灯したままだからだ。
 うん、これもいい。
 他にもコンポーネントの函体のコーナーとか、トランス回りなど電磁波の影響のありそうなところに効果があるそうだ。順次試してみたい。

 また、これは携帯電話から輻射される電磁波にも有効であるそうだ。液晶面に貼って画面保護にも兼用できるし、電池ケースの内部に貼ると効果的とのこと。
 残念ながら、こちらは効果の確認が難しい。気分だけでも、効いた気になっておこう。

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BOSEの真実

 オーディオ関係の雑誌には、よくBOSE社の広告が載っています。ここでは驚くべきことを言っています。

 このメーカーは音がいい、と言われていますが、なかなか私にとっては縁のないメーカーなんです。それは私も、案外古臭い考えにこだわる方で、斬新な考え方で先端を走るこのメーカーをどうしても敬遠してしまうところがあるからです。
 しかし、今回は普遍的な「真実」をズバリと語っていたため、思わずうなってしまいました。

 友人が見捨てたステレオをもらって、スピーカーをAM−5Vに変えたら、新しく買った彼のシステムよりいい音になってしまった。
 
 わずか数ヶ月で、買ったばかりのコンポが旧いモデルになってしまうこの時代。まだ十分に使えるのに見捨てられてしまったオーディオシステムがあなたの周りにもありませんか?
 そのコンポは、実は本当の実力を一度も発揮することなく眠っているのです。
 どんな安いコンポでも、
アンプやCDプレーヤーの基本性能は高級システムと遜色ありません
 しかし、スピーカーが原因で秘めたる能力を発揮できないでいます。

 これは、今のシステムに「このスピーカー」をつないでみて下さい、という宣伝広告です。しかもそれは決して高価なものではありません。
 2Ch+スーパーウーファーのようなスタイルで、トータル59,800円です。
 私が環境の制限を受ける立場になれば、スピーカー選択の最有力候補になるかもしれません。幸い私は、かなり自由な音量で聴くことが許されていますので、そこそこの大きさのスピーカーを入れています。
 条件が許せばスピーカーは大きいほうが有利です。
 
 システムの最終的な音はスピーカーで決まると言われています。
 それ以前(CDプレーヤー、アンプ)がどんなに「いい」システムでも、スピーカーのクオリティが低ければ、その能力を超える音は出せない、と。
 

 多分これは真実だろうと思います。
 「だろうと思う」というのは、私の乏しい経験では、まだそれを実感したことはないからです。今の私は100%の自信をもって、そう言いきることはできません。
 
 しかし「
見ずに信じる者は幸いである」との教えがあるように、今はそれが真実であると信じておきます。

 とりあえず、いまのシステムに不満があって、買い換えを考えている方が見えましたら、まずスピーカーを変えてみることをお勧めします。
 そして、ある年代より上の方で、その意味がわかる方には「一生もの」を選ぶように「強く」お勧めします。今、多少無理をしても、結局それが安い買い物になります。これは釈迦に説法かもしれませんが。


 さて、問題は、「アンプやCDプレーヤーの基本性能」のほうなんです。
 ここで注意しなくてはならないのは、決して安価なシステムと高価なシステムが同じ音を出すと言っているのではないことです。「基本性能」といっているのがミソです。
 高価なシステムは、当然その「基本性能」をより発揮できるようにしてあるが故に高価なのです(と、信じたいのですが)。

 もちろんいろんな機能を持たせているが故に高価であるとも言えるわけですが、例えば、トーンコントロールやバランスなんて何で必要なんでしょうか。
 こんなものは、「真実の音」を歪める以外のなにものでもありません。
 「真実の音」とは「CDに記録された音」です。これはかならずしも「生の音」とイコールではありません。

 トーンコントロールを通さなければ「真実の音」に近づけないなら、それはどこかで歪んで再生・増幅されているからです。バランスが悪くなるのはどちらかのチャンネルに欠陥かあるからです。もしバランスの悪いソースならそのまま聴けば良いのです。それで何の問題もないはずです。すべてのソースがバランスが悪いわけではないのですから。
 余分な回路を通して音を劣化させているのなら、そんなものは無いほうがよっぽどましです。

 私は自分で回路を設計して、アンプを組み立てるというようなことはできませんが、工作は好きで、キットを買ってきて組み立てて楽しんでいます。
 そこでいつも驚かされるのは、「たったこれだけでいいの?」ということです。
 好奇心は強いですから、既製品のアンプなども一度は蓋を明けて中を覗いて見ますが、数万円クラスのアンプでも5倍以上、数十万円クラスになれば軽く10倍以上のパーツは並んでいます(高価なシステムは雑誌などで見るだけですが)。
 しかし自分で組み立てたキットが、それらに勝るとも劣らない音を出すのを見ると(聴くと)あれはいったい何だろうと、当然疑問に思えてきます。

 よく聴くとそれらは「うまく色づけされた」音に聴こえます。
 余分な回路を(長々と)通って音が歪むから、それを補正するためにさらに余分な回路を通って、結局耳あたりのいい音に色づけされて・・・いるような気がします。
 それならいっそのこと、必要最小限に徹して、最初から歪みも最小限におさえてある安価なシステムのほうが、「原音に忠実」なような気がします。

 さてここで問題なのは、安価なシステムでも何らかの対策をしてやれば、高価なシステムに遜色のない音が出せる、という「事実」です。

 これは私も自信を持って言う事ができます。「現実に身をもって体験しているから」です。
 そしてそれは「全ての工業製品は妥協の産物である」との前提に立っています。
 コスト上の制約から、それ以上資源投入できなかった部分を、自分の手で補ってやろうということです。

 実際に音をよくするためには、具体的なポイントがいくつかあり、方策はそれこそ無限にあります。実際には関係の雑誌などに、公に発表されているものばかりで、なにも目新しいことはありません。問題はそれをやるための手間暇です。

 あるシステムに手を加えてやれば、音のグレードアップが出来ます。その手間暇の分をお金で解決し、はじめからその分高価なシステムを買っておけば同じことかもしれません。
 しかし、「その高価なシステム」にも、まだ手を加える余地が同じだけあるということです。

 とりあえずここでは、BOSE社の語る真実と、私の乏しい体験から得たノウハウから、「安価なシステムでも、高価なシステム並の音が追求できる」という事実だけを確認?しておきたいと思います。

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いい音を求めて

 私には、少なくとも音楽を聴こうとしている人たちで、「(少しでも)いい音で聴きたい」と思っていない人がいるとは信じられません。

 「そこそこの(今の)音で聴ければ、私は満足ですよ。」なんていうのは絶対にウソです。もし本当にそう思っているとしたら、それはいい音を知らないだけのことです。

 例えば私が、今の装置のままで、「ここをちょっとこうしたら、こういういい音になりますよ」、ということを目の前でやってみせて、確かにいい音になるのを確認し、「じゃ私は帰りますから、元に戻して『良くない音』で聴いて下さいね」といったら、本当に元の音で聴き続けますか?

 「いい音」の定義は、あるいは千差万別かもしれません。
 人によっては「好きな音・嫌いな音」があったり、「低音がたっぷり欲しい」と思う方もみえるかもしれませんし、聴く人の数だけ「いい音」の種類はあるでしょう。

 私もいろいろやってきましたが、最近ようやく「いい音」で聴けるようになりました。
 こうなると感動もひとしおです。それまであまり大したことがないと思っていたレコードでも、改めていい音で聴き直すと、いままで発見できなかった魅力がわかるようになります。そして、世の中には「良くないレコード」なんてないんだなあ、と思います。
 (えっ、言う事とやることが違う? そうなんです、私はそういう人間なのです。そういいながら、「こんなレコードなんて」と、けなすのです。)

 言い訳がましいですが、私は本当のハイエンドオーディオの音は聴いたことがありません。ある意味で恐いからです。それに比べたら私の音など、ほんのオモチャかもしれないのです。
 しかし生の音は、人並みには聴いているつもりです。
 そして本当の感動とはどういうものか(涙は止まらず、体中が痺れ、震え、宙に浮き、気が遠くなり・・・まさにエクスタシー)、また逆に、全く感動できない音楽とは何かという失望も(数多く)味わっております。

 装置の改善にあたっては、特に目的や理想があったわけではなく、全くのノンポリ状態です。特に「こういう音」を再生(再現)してやろう、など意気込んでいたわけでもありません。
 とにかく、今ある装置で最大限いい音を出そうと悪戦苦闘した結果、今の音が得られたというだけです。そして今のところ(自己)満足できる音が出ている、というだけのことなんです。


  それでは、いい音とはどういう音でしょうか

1.音がスピーカーからは聴こえない
 音離れが良い、ということでしょうか。スピーカーから音がしているうちはまだまだです。

2.気配を感じるまで超高域が出ている
 そこに演奏者がいる、という幻想が見える。特に小編成やソロで、この「演奏者」が見えてくると感動のレベルがまるで違います。
 間接音や余分な音が、いやというほど聴こえる。ある時には邪魔になるくらいに。
 たとえばフルートの音で、吹き口から中に入って出ている(本来の)音と、外に漏れた空気音が明確に区別できる。

3.音場がスピーカーより後ろに奥行を持って広がる。
 前に出てくる音は本物ではありません。迫力がありそうに感じても、それは「うるさい音」です。
 いい音は、透明感や定位感・分離がよく、静かです。また、よほど調子がいい時、あるいは良いソースでは反射音の聴こえ方でホールの壁までの距離がわかります。

 また、「無音」が聴こえるようになります。今、確かに何も音が出ていないという「静寂」の音が聴こえます。演奏者のタメとでも言いましょうか。


【悪い音のCDはない】

 レーベル毎の音質の特徴です。

 当初、私のシステムでは、
  BMGがやたら薄く貧弱に聴こえる。
  EMIのHS‐2088リマスターの高域がきつく聴こえる。
 などの不満がありました。
 
 これはよくあるようです。中途半端に改善されて高域が少し出てきたときに、この現象が起きます。私もこれには悩みました。方向性は絶対間違っていないのにこういう弊害が出る。
 結果的には、これはまだ他に改善すべき点があるということです。これは改善の途中でよくあることです。気をつけなければなりません。

 しかし、それを乗り越えるとHS‐2088リマスターは素晴らしい音質で鳴るようになります。音の粒立ちがはっきりし、目の覚めるような音です。人工甘味料のようなクセも感じ、賛否両論はありましょうが、究極の音のカタチだと思います。
 このリマスターを批判する人のオーディオはまだまだだなと思っています。
 考えてもみてください。メジャーなレーベルがそんなおかしなものを出すはずがないじゃありませんか。

 どのレーベルにも特徴があって、それぞれ素晴らしい音質です。
 これらを画一的に「自分好み」の音に鳴らそうとするのはバカバカしいことです。あくまで原音(というよりも「原録音」)に忠実に鳴らすことです。


 念のため、繰り返し申し上げますが、私はいわゆるオーディオマニアではありません。装置もトータルで100万円にも満たないものです。
 ハイエンドオーディオにも全く興味がありません(「全く」というのは語弊があり、ウソになるかもしれませんが)。
(当然)装置よりもソフトのほうに、より投資?しています。

 こういう私の装置でも、改善を加え、チューンアップして行けば、「感動を再現できる音」が出るようになります。(もちろん、みなさんも存分に感動を味わっておられるでしょうが。)

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生を聴くこととオーディオを聴くこと

 これは、雑誌A&V village 2000年9月号で、飯○明氏が意見を求めておられたのに応えて投稿したものです。
 それが、同誌11月号に掲載されました。
 投稿がそのまま掲載されると思っていなかったので、少し恥ずかしい部分もあり、実はとまどっているのですが、最近この問題について再考する機会があり、改めて同誌よりここに引用させていただきます。
 一部加筆修正しています。

 問題の焦点が、かならずしも合っていないかもしれませんが、「生を聴くこととオーディオを聴くこと」について一言述べさせていただきます。

 初めに、私は「オーディオを聴く」事を「レコードを聴く」と置き換えます。この場合のレコードとは「CD」のことです。アナログは今のところ聴きません。もちろん昔はアナログでした。
 ジャンルはクラシック音楽、しかもほとんど交響曲のみを聴いています。音楽学には疎く「聴くだけ・言うだけ」の人です。所有CD約900枚。年間鑑賞時間は1500時間ほどでしょうか。
 コンサートは、以前は月4〜5回のペースでしたが、今は月1回・・・ぐらいです。それだけコンサートにも失望するものが多くなったからです。原因は演奏(家)の質だけではありませんが。

 私は「幸運にも」愛知県○○市に出生し、住んでいます。この場合の幸運とは、名古屋にコンサートに出掛けても「日帰り」できるということです。それでも片道一時間半はかかります。往きは、会社を定時直後に飛び出し、帰宅は11時。都合6時間。出張旅費(電車、駐車場代)が約4000円。
 もしこれが、もう少し遠隔地であったなら、生のコンサートは端からあきらめるか、もっとぐんと頻度は下がるでしょう。おそらく年に数回レベル。

 たとえば明日、いや今日でも、町のホールでジュリーニあるいはザンデルリンク指揮ベルリンフィルの第九(たまたま例にとりますが)が聴けるとなれば、すっ飛んでいくことはまちがいありません。そんなときに、それこそレコードなんか聴いている場合ではありません。
 たとえ、それが東京や大阪でもそうするでしょう。しかし最近目に付いた第九といえばシノポリ指揮ドレスデン・シュターツカペレぐらいでしょうか?(私は、日本のオケは全く聴きませんから。)でも、私はこれには食指が動きません。名古屋でやってくれれば行ったでしょうが、とても一泊どまりで東京や横浜まで行く価値はありません。しかしC・デイヴィスの指揮であったなら、また話は別です。

 ベルリンフィルでもウィーンフィルでも他の外来オケでも、よほどでなければ「気に入ったプログラム」は聴けません。もしくは指揮者が気に入らないかどちらかです。聴いておきたい演奏家だからこそ、多少意にそぐわないプログラムでも出掛けるわけです。
 たいして興味のない演奏家に、高い!チケット代と交通費と時間をかけてまで聴きに行きたいとは、とうてい考えられません。

 ここで何が言いたいかと申しますと、ことほど左様に好きな演奏家の気に入ったプログラムなど、生では「絶対に」聴けないということです。
 また、私はヨーロッパまで遠征が許される立場・環境にもありません。でも本当は、「今」聴いておかなければならない演奏家の「追っかけ」をやっていたいのですが!
 
 これらの渇きを癒してくれるのが、「レコード鑑賞(オーディオ)」であると解釈しています。

 もう一つの問題として、コンサートホールには特等席がない、ということです。この場合の特等席とは、音響的プラス視覚的に最上の席のことです。
 私が考える特等席は前列10〜15列で通常2階席といわれる高さにあります。通常そこは空間です。
 1階席(平土間)では第一ヴァイオリンしか聴こえません。通常の二階席はおおよそ20列以降で遠すぎます。30列に至っては視覚より音が遅れてきます。衛星中継?のあれです。
 現状の座席配置で、最も音が良いと感じるのは、2階のサイド(L、Rと呼ばれるところ)です。
しかしそこは視覚的に最上とはいえないし、肩や首も凝ります。
 
 それに、コンサートは演奏家やホールよりももっと重大な問題があります。「聴衆」です。これがなんとかならないかぎり、いいコンサートにはなりません。こういう誠に不確定な要素もあります。これはまた別の問題なのでここまでにしますが。

 自宅のオーディオでも、音を磨いていけば(チューンアップすれば)かなりの部分まで「音楽」を再生できます。
 誤解のないよう申しますが、私の装置などトータルで100万円もかかっていない、たいしたものではありません。しかもプリおよびパワーアンプはキットです。(このキットの組み立てがまたオーディオの別の楽しみにもなりますが。)
 それでも現状の感覚では、実演の五〜十分の一ぐらいは感動を再現できると感じております。
 はからずもこれは、生とレコードの価格差と一致するではありませんか。オーディオにかかるイニシャルコストはあるとしてもです。(それも償却できます。)

 生、レコードにかかわらず「ああ、いい音だなー」、と思うとそれだけで感動できるものです。
 すると、「おまえは音だけを聴いているのか。音楽は音じゃねえんだ、もっと精神的なもんだ」、と言われる方もみえるでしょう。しかし、先ずいい音で聴けなくては始まらないではないかと私は考えます。
 これは古い録音にも言えます。いい録音をいい音で聴いてしまうと、もう「歴史的名演」を聴く気が起きなくなってしまいます。
 また、旧録がリマスターや装置の音質が向上したことで評価が上がる場合と、オケのアレレ度が暴露されて評価が下がる場合とがあります。逆の意味で、化粧(あるいは仮面?)でごまかされているのと同じです。いままで名演だと「思い込んで」聴いてたのに、細かいところまで聴こえるようになったらガタガタボロボロで、すっかり興覚めしてしまったなんてこともあるはずです。やたら唸り声がひどく、耳ざわりだとか。

 音質がよくなれば、演奏家の姿もはっきり見えてくるし、「オーラ」さえ再生可能であると思います。フルトヴェングラーの時代には、まだそこまで技術が進歩していなかったし、チェリビダッケはそのことに気付かなかった? あるいは認めようとしなかったのだろうと思います。(映像付きは結果的に認めたのだから。)
 ちなみにフルトヴェングラーも、晩年には録音の価値を認め、これからは積極的に録音しようと語ったらしいです。それが本当に晩年であったのが残念であり、あと5年すればステレオの時代であったのに・・・。

 繰り返しますが、私の家では感動を再現できるだけの音が出ます。
 ホールに行っても、なんだウチのほうがいい音がするじゃないか、と思うこともあります。(時々目を閉じて、音だけに集中することもあります。)
 先の「席の問題」も含めて、「生よりいい音」もあながちウソとは言えないような気がします。「他人の音なんて聴かなきゃわからないと思って、勝手なこと言ってらー」と思われるかもしれませんが。
 もちろんホールでの音の聴こえ方と、自宅でのそれは違います。私はサラウンドにも全く興味がなく、いわゆるピュアオーディオです。(最初「プア」オーディオとミスタイプしましたが、そのほうが正しいなと思いました。)
 
 オーディオは「ホールの(あるいはホールと同じ)音響」を再現するものだとは考えていません。音(楽)を通じて作曲家や演奏家の魂がどれだけ再現できるかが重要だと思います。(おっ、カッコイイ!) そのための必須・必要条件が「いい音のオーディオ」だと思うのです。

 最近も、ジュリーニ/ウィーンフィルのブルックナー8番に超感動したところです。(ジュリーニだけが好きな訳ではありません。たまたまです。念のため。)
 生で絶対に聴けないプログラムでも、こうして偉大な芸術(の片鱗)に触れることができる。オーディオの価値はそこにあると思います。

 結論 : くだらないコンサートに行くくらいなら、家でレコード聴いてたほうがよっぽどましです。

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CDの再生?方法

 ディスク面に傷がついて、再生不能(音とび)になったCDを、「再生」する方法です。

 3Mの「超精密研磨用フィルムペーパー」(サンドペーパー)の#4000で研磨すると再生可能になります。
 但し、研磨した部分及びその周囲が、かなり広く曇ったようになってしまうので、全体としては若干の音質低下を招いているかもしれません。

 私は他の目的で買っておいた#4000が手元にあったのでこれで試してみましたが、これより細かい#8000、#10000、#15000もあるようですので、より細かい番手のもので仕上げ研磨すれば、ほとんど大丈夫でしょう。
 地元のDIY店で500円弱でした。

 これだけでも十分なのですが、さらに「金みがきクロス」(研磨つや出し布/ポリマール)(株)光陽社 で磨くと、ペーパーでついた細かい傷がかなりきれいになり、音もなめらかになるような気もします。これもDIY店で数百円だったと思います。

 尚、作業は自己責任でお願いします。これは修復を保証するものではありませんし、ますます悲惨な結果になっても責任は負えません。
 私は事前にレコ芸のおまけCDでテストしてみました。どのくらい傷つけたら再生不能になるか、いろいろ試してみるのも楽しいものです。
('01/11/02/金)

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