ミシェル・プラッソン

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 良い演奏をするには、十分な時間と、共通の目的意識をもった楽員との共同作業が必要です。

1933年 フランス パリ生まれ
          父はヴァイオリン奏者、母はソプラノ歌手
          パリ音楽院でピアノと指揮を学ぶ
1962年(29) ブザンソンコンクール優勝 ミュンシュに認められる
          米でストコフスキー、モントゥー、ラインスドルフ、バーンスタインに学ぶ
1965年(33) 東フランスのメス歌劇場主任指揮者
1968年(35) トゥールーズ・カピトール劇場、管弦楽団の音楽監督
1973年(40) 同 芸術監督
1974年(41) ニューヨークシティオペラ
1977年(44) メトロポリタン歌劇場
1992年(59) ドレスデン・フィルに初客演
1994年(61) ドレスデン・フィル主席指揮者、音楽監督
1995年(62) ドレスデン・フィルと来日@
1997年(64) ドレスデン・フィルと来日A
1999年(66) トゥールーズ・カピトールOと来日@
2001年(68) トゥールーズ・カピトールOと来日A
          夫人メルセデスはトゥールーズ音楽院ヴァイオリン教授
          子息エマニュエルも指揮者

CDリスト
 
  リスト:交響詩集1 ドレスデンPO '94 BC1093-2
  リスト:交響詩集2 ドレスデンPO '94 BC11262
  サン・サーンス:交響曲第3番 トゥールーズ・キャピトルO '95 EMI TOCE9500
  フォーレ:レクイエム トゥールーズ・キャピトルO '84 EMI TOCE11119
  フランク:交響曲ニ短調 トゥールーズ・キャピトルO '85 EMI TOCE11114
  ベルリオーズ:幻想交響曲 トゥールーズ・キャピトルO '89 EMI TOCE11111
  ヴェルディ:レクイエム トゥールーズ・キャピトルO '96 EMI TOCE9547/8
  デュリフレ:レクイエム トゥールーズ・キャピトルO '99 EMI 56878
  スメタナ:モルダウ 他 PO [HS2088] '88 EMI TOCE 3333
         
  オネゲル:交響曲全集 トゥールーズ・キャピトルO (2CD) '77 CDM7 64274/5
  オッフェンバック:ジェロルステイン     CS
  オッフェンバック:美しきエレーヌ     CDS 7471578
  オッフェンバック:パリの生活 クレスパン   CDS 7471548
  オッフェンバック:ペリコール ベルガンサ   CDS 7473628
  オッフェンバック:天国と地獄 メスプレ   CDS 7496472
  オルフ:カルミナブラーナ トゥールーズ・キャピトルO   EMI CDC557197
(5553922)
  グノー:交響曲第1、2番 トゥールーズ・キャピトルO '79 EMI TOCE11113
CDM7 63949-2
  グノー:ファウスト ハンプソン、リーチ、ヴァンダム、
スチューダー
トゥールーズ・キャピトルO
'91 EMI 5562242
(3CD)
  グノー:死と生     CDS 7544592
  グノー:ロミオとジュリエット ゲオルギュー、アラーニャ '95 EMI 5561232
(3CD)
CDS 7473658
  グノー:ミレイユ フレーニ   CDS 7496532
  サディ:管弦楽曲   '88  
  サン・サーンス:秘曲集 トゥールーズ・キャピトルO '95 EMI TOCE 9464
  シャブリエ:管弦楽曲
グヴァンドリーヌ他
トゥールーズ・キャピトルO
ヘンドリックス/メンツァー
  EMI TOCE11117
TOCE 55320/1
CZS 5743362
  ショーソン:交響曲 トゥールーズ・キャピトルO   EMI TOCE11120
  ダンディ:交響曲1、2番 チッコリーニ/トゥールーズO   CDM 7 63952-2
  デュカス:魔法使いの弟子 トゥールーズ・キャピトルO '94 EMI TOCE 9159
  デュティユー:交響曲第2番
Metaboles,Shadows of Time
トゥールーズ・キャピトルO   EMI CDC5571432
  ドリーブ:ラクメ デセイ、ダム   EMI CDS5565692
  ビゼー:カルメン(全曲) ゲオルギュー、アラーニャ
ハンプソン、
トゥールーズ・キャピトルO
  CDC 5574342
  ビゼー:カルメン、アルルの女 トゥールーズ・キャピトルO   EMI TOCE11115
  ビゼー:カルメン、アルルの女、小組曲、ローマ、祖国、葬送更新曲 トゥールーズ・キャピトルO   CZS 573305
  ビゼー:交響曲第1番 トゥールーズ・キャピトルO '93 EMI TOCE11116
TOCE8568
  ビゼー:真珠採り ヘンドリックス
トゥールーズ・キャピトルO
'89 EMI 7498372
(2CD)
  フォーレ:ペレアスとメリサンド
シャイロック、レ・ジン
トゥールーズ・キャピトルO   EMI TOCE11118
CZS-5748402
  ブラームス:アルト・ラプソディ ラルソン/ドレスデンPO '98 EMI 56807-2
  プロコフィエフ:ピーターと狼 トゥールーズ・キャピトルO '92 EMI TOCE8345
  ベルリオーズ:イタリアのハロルド トゥールーズ・キャピトルO   EMI TOCE11112
  ボロディン:交響曲 ドレスデンPO   BC 1092
  マスネ:ウェルテル クラウス/LPO  (2CD) '79 EMI CMS7695732
  マスネ:ドン・キホーテ   '92 CDS 7547672
  マスネ:マノン コトルバス、クラウス   CDS 7496102
  ミヨー:交響曲第1,2番
(1892-1974)
トゥールーズ・キャピトルO '91 DG435 437-2
  ミヨー:交響曲第6,7番 トゥールーズ・キャピトルO '92 POCG1843
  ラヴェル:歌曲集 トゥールーズ・キャピトルO   CZS 569299
  ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集 コラール/トゥールーズ・キャピトルO   CZS 767419
  ラロ:スペイン交響曲 デュメイ/トゥールーズO '88 TOCE11401
  ルーセル:パドマーヴァティ      
  ワーグナー:秘曲集 ドレスデンPO   TOCE 9514
         
         

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「プラッソンは素晴らしい」

 よもや、私の口からこんな言葉が飛び出すとは、思いもよらなかったであろうか。しかし、これは事実である。

 私は非常に悔しい。そして腹立たしい。何が?
 今回(2001年10月)のプラッソン/トゥールズ・キャピトル管のツアーが、東京での3公演のみであることだ。マネジメントはいったい何を考えているのか。そしてその公演も19:30開演。これではとても我々地方の者が聴きに行く事はできない。(終演が遅くなるから日帰りできず、泊まらなくてはならないということ。)

 ネット上でも今回の公演の感想が、ちらほらアップされている。それを読むとやはり今回も素晴らしい演奏を聴かせてくれているようだ。
 ところが、入りが7分程度!?一体何を考えているのでしょう。こんなチャンスを見逃しているとは。
 しかし、聴けばわかるのです。入りとは不釣合い?な大喝采が贈られているというのです。
 某ィーン・フィルに1回3万円以上払うくらいなら、プラッソン/トゥールズ・キャピトル管の3日通しに28800円(!)払ったほうが、どれだけ有意義な時を過ごせることか。

 私は今回は、文字通り涙を飲んであきらめた。しかし、この(入りが悪い)ことを知った時、いてもたってもいられなくなった。かと言って、今から明日の公演に駆け付ける算段をしているわけではない。
 迷いました。ここに書くべきか、それとも、どうしようもないことだから放っておけばよいのか・・・。 しかし、重い腰をあげて、やはり書いておいてみることにしました。
 「近郊在住の方で、もし、まだ間に合うなら、是非聴きに行くべきです。」

 私がプラッソンを初めて聴いたのは、97年のドレスデン・フィルです。このときは至高の「田園」を聴かせてくれました。(最近聴いた某ィーン・フィルとは雲泥の差。)
 次の99年のトゥールズ・キャピトル管。
 この時、登場するプラッソンを迎える拍手の盛大だったこと。私はブラボーが飛ぶのではないかと「心配」したほどです。いや私自身スタンディング・オベーションでお迎えしようかと思ったくらいです。
 私はその時一緒にいた聴衆を誇らしく思いました。(と言うと、甚だ僭越ではございますが。)「やっぱり、この人たちも知っているんだ。(前回素晴らしい「田園」を聴かせてくれたことを。)」
もちろん満席状態です。どこかのように7分・・・なんてことはありません。
 この時のメインは「ボレロ」でした。フルートがチャーミングな女性で、これがまた完璧に決めて華を添えてくれました。この「ボレロ」も名演。もちろん大歓声。私も大満足。

 その後、昨年、ドレスデン・フィルが来日しました。しかし、指揮はワルター・ウェラー。私は首を傾げました。ウェラー?(プラッソンは、その後ドレスデンのポストを辞任している。)
 プログラムは因縁の「田園」。
 ところが、当日は別のホールで田部京子(Pf)のリサイタルとバッティングしていました。私は覚悟の上で両方買っていました。直前、あるいは当日になって行きたい方に行こう。
 「ドレスデンの田園」には当然未練があります。あの時あれほどの名演を聴かせてくれたのですから。
 しかし、田部も聴き逃したくない。最後まで迷いましたが、やっぱり「来日公演」をとりました。田部ならまだ聴けるチャンスは多い。
 結果は?
 見事外されました。なんとだらしのない演奏。「やっぱり、『あの田園』は幻だった・・・。」後悔しました。しかし止むを得ません。これも「勉強」です。
 「オケではない。大事なのは指揮者だ。」

 繰り返します。プラッソンは「今」聴く価値のある、「聴いておくべき」音楽家です。このチャンスを逃がす手はありません。
 この指揮者は「次の巨匠」への道を着実に歩んでいます。数年経って大ブレイクしてから、「そういえば2001年頃にも来日してたんだよね。あの頃は分かってない人が多くてガラガラだったのにね・・・。」なーんて言われてからでは遅いですよ。
('01/10/31/水)

2001年11月1日(木)19:30開演/すみだトリフォニーホール
ミシェル・プラッソン指揮/トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
フランク・ブラレイ(Pf)
ラヴェル:
クープランの墓
左手のためのピアノ協奏曲
高雅にして感傷的なワルツ
ラ・ヴァルス
S:12000円、他

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サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」
ミシェル・プラッソン指揮 トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団
マティアス・エザンベール(オルガン)
EMI TOCE-9500


Recorded: 7 to 9 July 1995, Basilique Notre-Dame la Daurade, Toulouse
Producer: Alain Lanceron
Engineer: Daniel Michel

 この曲には「オルガン付き」と「オルガン無し」のバージョンがあるらしい。これは「オルガン付き」の名盤である。(軽い冗談ですが・・・、ちょっと冷え込んできましたか。)

 プラッソンは素晴らしい。再三申し上げています(いや、まだ2回目ですか・・・)。
 このレコードは「珍しく」比較的人気も高いものです。時々推薦されているのも見かけます。
 以前から、これは録音も優秀だと思っていましたが、今日、久しぶりに聴いて、呆れかえってしまいました。いえ、とんでもなく素晴らしいんです。
 データによると、ノートルダムの何とやらとありますが、教会で録音されたのでしょうか。読めないところが誠に悲しいのですが。いかにも教会らしいリッチな、ホールトーンたっぷりの音質です。音場も相当深いです。
 そしてその(音の)表情がまたそれらしいので、聴いていてとても心地よくなってきます。敬虔な気持ちになってきます。神に捧げた音楽(かもしれない)ということが、ひしひしと伝わってきます。全編を通して、祈りの気持ちが継続して感じられます。
 
 第1楽章で、さざなみのような音形が現れますが、ここでのパート間の時間差のつけ方が絶妙です。うますぎます。単にずれただけだと言われても、それはそれで納得できてしまいます。
 どの部分か忘れましたが、(おそらく)弱音器付きのトランペットが、右の奥のほうから聴こえてくるところがあります。その音像は完全にスピーカーの後ろに隠れています。思わず覗き込んでしまいます。
 難を言えば、オルガンの音がちょっと貧弱なような気もします。重低音は不足気味です。安っぽい音にも聴こえます。
 しかしそういう欠点を、十二分に補って余り有る魅力を持っています。
 
 単に優秀録音として紹介するにはあまりにも惜しく、まぎれもない名演として強力に推薦します。これは演奏と録音が相乗効果をもたらした、見事な成功例といえましょう。
('01/12/02/日)

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フォーレ:レクイエム
ミシェル・プラッソン指揮/トゥールズ・キャピトルO
(EMI)


 そもそもこの曲というのは、予定調和というか、お約束通りというか、先が読めるというか、底が浅いというか、何のひねりもないというか。
 この先、こういう風に進んでいくんだろうな、という予想が尽(ことごと)く当たってしまう音楽でして。
 良く言えばとっても自然で素直。比較的馴染みやすいメロディー、昔どこかで聴いたようななつかしさ。(というよりも、大抵の場合、部分的であれ本当に聴いたことがある。)
 
 ただ、「怒りの日」がないから、いま一つ盛り上がりや迫力には欠けるかもしれません。一本調子でいかれると、「あれっ、いつの間に終わっちゃったの?」ということにもなるわけで、まるっきり存在感もなにもあったもんじゃありません。
 その代表がマリナー。空気のような存在感。いや、空気さえ存在しない真空のような・・・。

 プラッソンは素晴らしい。・・・これで3回目ですが、3回までは繰り返してもよろしいかと。
 音色は明るいんだけど、あっけらかんとしてしまわない、爽やかになってしまわない。表情が濃い。なんとも不思議な魅力だ。
 かといってどろどろになるわけでもなし、しっとりしているのとも違う。ドラマティックな表情にもことかかない。それっぽく言うと、色彩感が豊かということでしょうか。

 私にはフランスのミスプリだとかナントカいうことは、さっぱりわからないんですが。フランスの音楽をフランス人がやれば何でも良い、などということは申しません。
 じゃあ、それをフランス人じゃないあんたが理解できんの?と聞きたくなってしまうからです。
 これは、プラッソン(たち)がフォーレをよく演奏した例だと申し上げておきましょう。
 
 このレコードで特筆すべきは、録音の良さです。これはEMIのプラッソンのシリーズに共通して言えることです。「仏EMI」と、くくっていいのでしょうか。たっぷりしたホールトーン、よく伸びた(ように聴こえる)高域。名演の価値をさらに高めています。
2002年2月25日(月)

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