スタニスラフ・スクロヴァチェフスキー

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ブラームス:交響曲全集
ブルックナー:交響曲第9番
ブルックナー:交響曲第9番 FMライヴ
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ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」ライヴ

ブルックナー:交響曲第8番
ベートーヴェン:交響曲第5番


ブラームス:交響曲全集

スクロヴァチェフスキ/ハレ管弦楽団
(KOS/IMP/CARLTON)


 これは演奏を語る前に、背景について少し触れておかなければなりません。
 私はこれがリリースされると知ったとき、少なからず驚きました。つい最近(’01年11月ですが)、
別のところでこの3番を優秀録音として紹介し、いつか誰かが復刻してくれたらな、とお願いしておいたからです。
 私は2、3番は入手していましたが、1、4番が時既に遅く、入手不可能になっていました。
 しかしそれがこんなに早く実現するとは。私がここでそう言ったから実現したなんて、とても思えませんが、それでも言ってみるもんだとは思います。
 
 次は是非ペーター・マークのボックスでお願いしたいものです。ベルン響との「スコットランド」、サン・サーンスの「オルガン」、他にもあれば是非まとめてお願いします。
 KOS RECORDS WARSAW というところです。(KOS レコード、ワルシャワでしょうか?)

 さて、肝腎の鑑賞の感想ですが、これはイイ!です、終わり。

 私は本来語彙に乏しく、美辞麗句を書き連ねたり、美文を弄したり、あるいは微分してみたり、言葉のパズルや順列組み合わせの勉強するのは苦手なんですが(数学じゃねえんだから)。
 究極的には、いいものはいい、ダメなものはダメ(嫌い)。それしか言い様がありません。
 「よし、わかった。聴いてみる。」それだけで騙されてみようと、納得していただければ誠に結構なんですが、なかなかそうもいかないでしょうから、止むを得ず「ひねもす一句のたりかな」とひねってみるわけです。

 ながら聴きしていても、思わず手を止めて耳を立てさせる、これが私の選ぶ名盤の一つの条件ですが、これはそういう演奏です。
 寝転がって本でも読みながら聴き始めたのに、「おいおい、ちょと待てよ。」思わずガバッと起きあがって真剣に聴き始めてしまいます。これは本物です。

 どどどーとブルドーザーが驀進してくるような推進力。昔のコンボイのよう、あるいは雪崩か津波のよう・・・というと噴飯ものかもしれませんが。スリリングとも言えなくはない。
 全然情緒的じゃないのに、決して冷たくはなく、機械的でもない。泣かせる演奏ではないのに感動させられる。(もちろんこれが極まれば泣かせられる。)

 結構おおげさな表現、あるいは表情付けをするのに、それが全くあざとさにつながらない。おばかさんになってしまわない。聴いていて恥ずかしくなることもない。
 スクロヴァがブラームスになってしまうことがない。誰かのように、「まるで指揮者が作曲者になりきったような・・・」「指揮者自身が作曲したような・・・」というどろどろの世界は、ここにはない。
 ある意味ではザッハリッヒなんですが、時々ある「ただ音が並んでいるだけ」なのとは違う。
 音楽を「感情的」にではなく、「音響的」に突き詰めたからであるようだ。音の表現に徹している。「何だか知らねえけど、すげえ。」そう感じる演奏かもしれない。
 だから、1→4→3→2番の順にお勧め。構えの大きな(あるいは構成の入り組んだややこしい)曲ほど良い。なるほど、ブルックナーが良いのもむべなるかな。一気に得心がいってしまった。
 スクロヴァのやろうとしていることが、初めてわかったような気がする。
 しかし、実はカップリングの小品の方がよかったりするから、これまたたちが悪い。

 オケは巷言われるようにヘタクソなようです。弦楽などピッチの不揃いが耳につきます。
 しかし音の美しさはかなりのものです。録音の優秀さ(これも特筆しておかなければならない)も手伝っていると思いますが、艶やかさは素晴らしいです。
 聞いた話でしか知らないのですが、音色やバランスを厳しい練習で整えているんだろうな、ということがわかるような気がします。

 値段のことを言うと、とかくお買い得だなどとCPの話になってしまいますが、ブラームスの全集として、絶対的に傑出した作品であると推薦致します。
 私の中では軽くベスト5に入ります。あるいはベスト3にも食い込もうかという勢い?です。
 ちなみにそれは、ザンデルリンクの新旧両盤、ジュリーニ、ボールト、(括弧付きでC・デイヴィス・・・全曲を手にしていないので)、そしてこのスクロヴァチェフスキー。このあたりです。 

 さて、ブラームス・ボックスといえば、忘れてはならないものがもう一つあります。
 イッセルシュテット/NDRの’67〜73年ライヴです。さんざん待たされましたが、忘れた頃になってようやくリリースされたようです。
 レコ芸’01年8月号によりますと、フランスの音楽雑誌からの情報で、「同全集のCD化は、現在、TAHRAで準備中。音源的には以前フィリップスから出ていたLPと同一で、不法に仏ダンテ社(アルレッキーノ・レーベル)でコピーし、市場に出ていたものより音質はよさそうです。」ということでした。
 しかし実際に復刻されたのは SCLIBENDUM という、馴染みのないレーベル?です。
 この全集は曰く因縁付きで、あちこちで怪情報が飛び交っているようです。どうにも胡散臭いものを感じます。蓋を開けてみたら、海属盤まっつぁお(真っ青)の粗悪品でなければいいんだがな、と他人事ながら心配してしまいます。

 それにしてもこの全集、大騒ぎしていた割りには、いざ復刻されてみたら、誰〜れも何〜んとも言わないのはどうしてなんでしょう。
 「苦難を乗り越えてよく復刻した。感動した!」とか何とかね・・・。
2002年1月28日(月)


鬼門たるブル9を聴く

ブルックナー:交響曲第9番

S・スクロヴァチェフスキ/ミネソタO
(RR)

  スクロヴァチェフスキのブル9は2枚あります。しかも最近のものばかりです。このRR盤は以前からありましたが、アルテ・ノヴァのシリーズが進むにつれ、どうなるかと見守っていたのですが、やはりというか、当然というか、全集にしなきゃ意味がないということで、9番も出てしまいました。
 私は「それはちょっとルール違反じゃ・・・」と思いました。このRR盤は96年の録音です。そしてアルテ・ノヴァ盤は2001年です。ちょっと短か過ぎやしませんかい?
 アーティストとレーベルがどういう契約をしているのかは知る由もありませんが、5年(月まで考慮すると4年と2〜3ヶ月)で再録音とは。
 他の例でみると、だいたい10年くらいは待つ?ものです。10年たてば人間も変わります。物理的にも、です。
 
 先日、ブラームスの全集が出ました。私はあれでスクロヴァのやろうとしていることが、かなりよくわかりました。
 スクロヴァというのは徹底的に音を物理的に構築しようとしているのではないか。音楽の背景や内面にはあまり関心がない。しかし、そういう方法論でも最終的には同じところに行きつく。作曲家が表現したかったことは、ちゃんと示される。
 スクロヴァはブルックナーなんて、別に神秘的でも何でもないと思っているのではないか。そういう目(耳)でブルックナーを聴くと、興味津々です。

 ところが、そういう聴き方をしてみると、とたんにオケに不満が出てきます。それっぽく言うと、タテの線がそろってない。
 あぁ、もうちょっといいオケだったらなぁ。これはミネソタ(RR)でも、ザールブリュッケン(アルテ・ノヴァ)でも言えることです。

 実を言うと、このところ大植でミネソタを聴き込んでいます。そこで聴かれるこのオケはかなりイイ線いっているんです。しかしこのスクロヴァの時代では少し物足りない。
 おそらく、スクロヴァが種を蒔いたものが、大植の時代になって花開いたということなんでしょう。
 今、スクロヴァがこのオケを振れば、よりはっきりスクロヴァのやりたいことが具現されることでしょう。

 さて、極東の放送オケではどうなんでしょう。4月4日です。お楽しみに。
2002年3月26日(火)


ブルックナー:交響曲第9番

スクロヴァチェフスキー指揮/NHK交響楽団
02年4月4日(FM放送:ライヴ)

 あるいは意味深な空白が出来てしまいました。「まさか、またライヴを聴きに・・・。」
 いえ、残念ながら今回はそうではありません。
 今回そうしなかった理由は、何の手違いか、今回のN響名古屋公演がスクロヴァだったからです。プログラムは残念ながら4番「ロマンティック」ですが、来てくれるんなら、こちらで我慢しましょうか、そう判断したからです。
 そして今回は東京まで行かなくて、本当によかったと思っています。
 ひどい演奏でした。弦ダメ、木管ダメ、金管ダメ、打楽器ダメ、以下同文。
 3月26日にこう書いていました。

 先日、ブラームスの全集が出ました。私はあれでスクロヴァのやろうとしていることが、かなりよくわかりました。
 スクロヴァというのは徹底的に音を物理的に構築しようとしているのではないか。音楽の背景や内面にはあまり関心がない。しかし、そういう方法論でも最終的には同じところに行きつく。作曲家が表現したかったことは、ちゃんと示される。
 スクロヴァはブルックナーなんて、別に神秘的でも何でもないと思っているのではないか。そういう目(耳)でブルックナーを聴くと、興味津々です。

 ところが、そういう聴き方をしてみると、とたんにオケに不満が出てきます。それっぽく言うと、タテの線がそろってない。
 あぁ、もうちょっといいオケだったらなぁ。これはミネソタ(RR)でも、ザールブリュッケン(アルテ・ノヴァ)でも言えることです。


 さて、極東の放送オケではどうなんでしょう。4月4日です。お楽しみに。

 要するに、基本的にまともな演奏ができなければスクロヴァの意図など全く具現できない、ということです。ミネソタやザールブリュッケン(の録音)で不満なら、N響(のライヴ)なんて推してしるべし、です。
2002年4月7日(日)


ブルックナー:交響曲第4番

スクロヴァチェフスキー指揮/NHK交響楽団
02年4月10日(FM放送:ライヴ)

 やはり旬の話題をタイムリーにお届けするのが妥当なのではないかと。
 
 裏の掲示板ではいつも通りの賑わいのようですが、不思議なことに表では誰も何とも言わないようです。何故なんでしょう。
 賛成、反対どっちで口火を切っても裏はまりそうで、警戒しているのでしょうか。痛快です。「自慢」の好きな人が多いらしいんですけど。
 
 オケは多少こなれてきたようですが、やっぱりあの程度です。繰り返しますが、あれではスクロヴァの意図はとても表現できません。40点ぐらいでしょう。
 それと今回痛感したのは、FMじゃ何ともしょうがないということです。特にこの程度の演奏では、何も聴こえてこないのです。退屈でしかたがありません。「スクロヴァのブル4て、こんなはずじゃないんだけどな・・・。」 実はこれもハレ管(カールトン)、ザールブリュッケン(アルテ・ノヴァ)両方ありますが、どちらもなかなかのものです。同曲の私的ベスト・スリーの一つです。
 おかしいなぁ、と思いつつこれらの「CD」で聴き直すと、音質・演奏両面のクオリティの違いに愕然とします。

 正直言って、FM放送はまともに聴いていなかったのですが、何でも「ハース版」とやらで、かつ改変がたくさんあったようです。
 「スクロヴァが『ハース版』なんかでやるわけねぇだろ。CD聴いてりゃわかるだろうに・・・。」 ご案内?のように、私は「版」なんてどうでもいいし、改変にも寛容です。その改変が妥当なものならどうぞご自由に、という姿勢です。「妥当」かどうかの判断は、「不自然」でないかどうか、「違和感」を感じないかどうか、です。
 そういう観点で、スクロヴァのブルックナーに限って言えば、鳴り物を入れようが、対旋律や内声を強調しようが、「妥当でない」と思ったことはありません。
 「版」については、聞き飽きたかもしれませんが、ハースだろうとノヴァクであろうと、マーラー編曲であろうと、ラヴェル編曲であろうと、何なら阿久悠編曲であろうと、ちっとも構いません。ブル4を聴いてブラ4と勘違いしない程度であれば十分です。でも、オルガン編曲や室内楽用編曲で、いいと思ったことはありませんが。
 
 先日のブル9の時には「おそ松」が出ていましたが、ブル9の(曲の)ことなんか語っていてもしょうがないと思うんですけど。スクロヴァが「どういう演奏」をするか、したか、に興味があるんじゃないでしょうか。
 朝比奈やヴァントと比べてどうのこうのという意見もあるようです。
 おもしろいですねぇ。ある種の巨匠性やカリスマ性をスクロヴァにも求めようとする向きもあるようですし、あるいはヴァントとスクロヴァは方向性が逆だとか。
 要するに評価が混乱している、というのが現在の状況のようです。
 
 現段階での私の考えは、ロスバウト、ギーレン、ツェンダー、ヴァント、ブーレーズあたりと近いところにいるのではないかという気がしています。
 そして、スクロヴァのブルックナーは、まだ変化し(続けて)ているのではないか。
 例えばブル9でも異様に早い再録音でしたが、このブル4でもやはり5年程度で再録音しています。これらのCDではあまり大きな変化があるようには思えません。
 しかし、かろうじて聴こえてきた今回のライヴでは、もしかしたら何かが変わっているのかもしれないという気はしました。「現場」では何かが起こっているのかもしれないと。
 
 今回は久しぶりに、本当に久しぶりに名古屋に聴きに行けそう(多分)ですので、しかと確認してきましょう。(でも結局、「ったくそ」なオケにうんざりしてくるのが関の山かも・・・。)
2002年4月11日(木)


ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」

スクロヴァチェフスキー指揮/NHK交響楽団
02年4月13日(愛知県芸術劇場コンサートホール)

 無事(と言っていいでしょう。)行って、いや逝ってきました。
 
 私の場合、さまざま理由でライヴに出かけられないことが続いていました。このホールへ出かけられたのは、何とほぼ2年ぶりです。思い出したくもない、2000年6月25日でしたか、ウェラー指揮/ドレスデン・フィル。その直前はゲルギエフ指揮ロッテルダム・フィル。どちらもトホホな思い出しか残っていません。
 それ以降、チケットは買ったものの止む無くキャンセルということも何回かありましたが、それ以前にチケットを買おうと思わせる演奏会がそもそも無い。
 そういうわけで、久しぶりだったんですが、それほどの感慨はありませんでした。(2年のブランクといえば、大したもんなんですけどね。)
 
 さて、肝腎の演奏は?
 結論から言えば、終演後「あれっ、何かあったの?」それほど何の印象も残らないコンサートでした。可もなく不可もなし。定期公演(根性)丸出しの「お仕事」でした。
 客の引きも早い事。クモの子を散らすというのか、潮が引くというのか。オケメンと客とどちらが退場するのが早いかという競争。外に出た客が話す内容も、昼間の仕事のことやら、明日の予定やら、ついさっきまでコンサート聴いてたことなんて全く忘れているようでした。
 噂では、東京から出張された方も少なからずおられるやに聞くが、誠にご愁傷様であった。虚しい、けだるい、あるいは拷問のような2時間の旅(帰りの新幹線)であろう。心中お察し申し上げる。

 まず最初に持った印象は、「なんとまぁ、鳴りの悪いオケだこと。」
 ミスは少なかったというか、「へたくそ」だという印象はそれほどありませんでした。(しかし、ミスがない、あるいは極めて少ない、なんていうのはほんの出発点に過ぎない。)
 それでも、曲が進んでもちっともおもしろくなってこない。「何故なんだろう」一生懸命考えながら聴いていました。(こんな状態にさせたらもう失格。飽きている証拠。自然に引き込まれるようでなくては。)
 モノトーンというわけでもないですが、濁りがあるというのか、音がきれいじゃない。あるいは一本調子。
 
 それよりも、この程度の演奏ならスクロヴァチェフスキーがやらなくたって、というレヴェル。あるいはスクロヴァがやってようやくこの程度なのか。
 放送でも感じたように、スクロヴァの意図なんてまるで見えてきません。繰り返しますが、「誰がやったって、こんな程度ならできるでしょ・・・。」 そこにスクロヴァが立って(指揮して)いる意味が全くない。
 噂ではスクロヴァって、絞り上げるんだろ。でも、そんな気配すら感じられない。ごくフツーの演奏でした。

 このホールは本当に久しぶりだったんですが、「ここって、こんなにつまらない音のホールだったのかな・・・。」 それがオケのせいなのか、ホールのせいなのかはつまびらかではありませんが、ホールに対する期待感さえ薄れてしまう演奏会でした。
 そして、このホールで耳直しする次の機会は・・・?
 
 当分ない!(泣)。おそらく年内はこれで聴き納めであろう。もう正月を迎える準備ができた。
2002年4月13日(土)


ブルックナー:交響曲第8番

スクロヴァチェフスキ指揮/ザールブリュッケンRSO
(ARTE NOVA)
 
 
これは同曲のマイベスト3のひとつである。
 
 スクロヴァは、締めるところは締める割りに、緩徐楽章ではゆったりした流れをつくるのがうまい。だからこのアダージョも素晴らしい。
 しかしそれが決して情緒的になってしまうことはない。あくまで造形を崩すことなく、一般の楽章と同じ方法論で構築する。音の構造物としての音楽である。感傷的に揺さぶりをかけて涙を誘うということはない。
 そして、その行き着くところは「作曲者の精神構造」であるという離れ技をやってのける。これがスクロヴァの極意である。
 (・・・って言いきって、本当に大丈夫なんだろうか。次号あたり・・・では無理だろうから、その後の月の音楽関係の雑誌が、こぞってスクロヴァ特集をやり、全然違うこと言ってたら、私の立場はどうなるのだろう。)
2002年4月18日(木)


ベートーヴェン:交響曲第5番

S・スクロヴァチェフスキー指揮/NHKso
(ALTUS ALT31/2) '99
お勧め度:★


 私は、この演奏に対しては「どちらでもいい」と思っている。良く言おうと、悪く言おうとどちらでも、という意味である。

 こういう演奏に対して、
 『○○版に基づきながら、作曲家でもあるスクロヴァチェフスキー一流の視点から独自の再構築を試み、極東の一放送オケをしてここまで引き締まったアンサンブルと構造を明確にした演奏を引き出した手腕は云々カンヌン・・・。』
 こんな程度の美辞麗句を書き連ねておけば「おっ、アンタなかなかわかってるジャン。」そんな共感も得られようというわけだ。そうすれば、あえてここで全国5万8千3百人のスクロヴァチェフスキーファンを敵に回さずとも済もう、というもんだ。みんなと仲良くお手手つないでやっていけるに違いない。

 しかしながら不幸にして、私は極めて正直である。

 ここでのスクロヴァチェフスキーは、肥大した編成に対して無理なシャープさを求めるため、響きはダブ付き、弦楽はもたついて付いて来られない。フィンガリングは遅れ、ボウイングは追い付かず、たとえば運命動機でさえ「ダ・ダ・ダ・ダーン」が「ダーダダ〜ン」になってしまう。
 レスポンスの悪い金管楽器群は、出だしのタイミングが遅れ、さらに遅れを取り戻そうとあわてて、これまた息が間に合わない。
 見ちゃいられませんて、ホント。これはではおそらくスクロヴァの意図の半分も実現していないに違いない。

 私はそもそもエヌ響などに何の期待もしていない。最近のスクロヴァとの演奏会でのブルックナーでも何の発見もできなかった。名古屋にも来たのでライヴにも行ったし、FMやTVで何度も放送されたの見ても聴いても、である。

 では何故このレコード(CD)を買ったのか。
 それは「不思議の国のクラシック(青弓社)」の中で執筆者が推薦していたからである。ほかの楽曲ならともかく、ベートーヴェンの5番(運命)とくれば放ってはおけまい。並居る名盤を退けて、彼(執筆者)のベスト5に入った演奏とはいかなるものなのか。
 一回につき聴いておく価値はあろう。

 この演奏はおそらく興奮や感動を呼ぶものとは種類が違うものなのだと思います。最後まで冷静に聴いていられる類の演奏のように思えるのです。

 これは正真正銘、一発テイクの無修正ライヴのようです。拍手も盛大に入っています。私は常々ライヴ録音はこうあるべきだと思っています。
 しかしながら、この録音ほど、その拍手(と歓声)のウザイことといったらありません。私がもし会場にいれば、おそらくあたりを見まわし、熱狂している人たちの顔を冷静に、かつ不思議そうに観察することでしょう。
2003年3月4日(火)

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  ブラームス:交響曲第2番
モーツァルト:交響曲第34番
フランクフルトRSO '7* COUPLET
CCD3005
K2300
  リスト:ピアノ協奏曲第2番
ベートーヴェン:交響曲第7番
クリスティアン・ツィマーマン
BPO('79/2/7)
'79 COUP D'ETAT
CO-505-CD
K2300
  バーバー:ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク:交響曲第9番
「新世界から」
ジェームズ・イーネス
ザールブリュッケンRSO('01/3/19)
'01 ELS 01-120
K2300
  ベルリオーズ:幻想交響曲 ザールブリュッケンRSO   ELS 03-376
K2300
  ブルックナー:交響曲第3番
「ワーグナー」
ミュンヘンPO '80 TH032
K2300
  ブルックナー:交響曲第6番 BBCso('96/9/5) '96 TH086
K2300
         
* ベートーヴェン:交響曲第5番
「大フーガ」(オケ版)
ルトスワフスキ:管弦楽のための
協奏曲
NHKso   ALTUS
ALT S001
2100
  チャイコフスキー:交響曲第5番
ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲
第2番
NHKso   ALT S002
2100
* シューマン:交響曲第4番
モーツァルト:交響曲第29番
NHKso   ALT S002
2100
  ブルックナー:交響曲第7番 NHKso   ALT S002
2100
  バーバー:メディアの復讐と踊り
プロコフィエフ:「ロミオとジュリ
エット」組曲第2番抜粋
ストラヴィンスキー:「春の祭典」
NHKso '96 KICC 3022
2380
         
* ブラームス:交響曲全集 ハレO   KOS/IMP 110
(4CD)
* ブラームス:交響曲第2番 ハレO   IMP/CARLTON
30367 00982
* ブラームス:交響曲第3番
ハイドン・バリエーション
ハレO   IMP/CARLTON
PCD 2039
FUN HOUSE
28ED-7050
* ブルックナー:交響曲第4番 ハレO   IMP/CARLTON
30367 00282
* ショスタコヴィッチ:交響曲第5番 ハレO   IMP/CARLTON
PCD 2018
* ショスタコヴィッチ:交響曲第10番 ハレO   IMP/CARLTON
PCD 2043
  ウェーバー:序曲集
「オイリアンテ」「魔弾の射手」
「オベロン」「幽霊の支配者」
「アブ・ハッサン」「プレチオーダ」
「ペーター=シュモールと隣人
たち」「祝典序曲」
ハレO   IMP PCD- 1105
         
* シューベルト:交響曲第9番
「グレイト」
ミネアポリスSO(ミネソタO) '61 MERCURY
434 354-2
* ショスタコヴィッチ:交響曲第5番 ミネアポリスSO(ミネソタO) '61 MERCURY
PHCP 20394
         
* ブルックナー:交響曲第9番 ミネソタO   RR-81CD
         
  ブルックナー:交響曲第00番
序曲ト長調
ザールブリュッケンRSO   BVCO-38004
OC 208
  ブルックナー:交響曲第0番
弦楽五重奏曲
ザールブリュッケンRSO   BVCO-38005
OC 209
  ブルックナー:交響曲第1番 ザールブリュッケンRSO   BVCO-38006
OC 210
  ブルックナー:交響曲第2番 ザールブリュッケンRSO   BVCO-38007
OC 211
  ブルックナー:交響曲第3番 ザールブリュッケンRSO   BVCO-38008
OC 212
* ブルックナー:交響曲第4番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 72101 2
BVCO-38009
OC 213
* ブルックナー:交響曲第5番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 43305 2
BVCC-6052
BVCO-38010
OC 214
* ブルックナー:交響曲第6番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 54456 2
BVCC-9710
BVCO-38011
OC 215
* ブルックナー:交響曲第7番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 27771 2
BVCC-6053
BVCO-38012
OC 216
* ブルックナー:交響曲第8番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 34016 2
BVCO-38013/4
OC 217
* ブルックナー:交響曲第9番 ザールブリュッケンRSO   ARTE NOVA
74321 80781 2
BVCO-38015
OC 218
  バルトーク:管弦楽のための
協奏曲
管弦楽のためのディベルティメント
ザールブリュッケンRSO '02 OEHMS
OC 306
BVCO-38001
         
* ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ルービンシュタイン
ロンドン新SO
   
* ショパン:ピアノ協奏曲第1番
ショパン:ピアノ協奏曲第2番
ワイセンベルク
Orch. de la Societe des Concerts
du Conservatoire
   
         

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