私はこの8月、株式会社デンソーより就職の内定をいただきました。この就職超氷河期の時勢に 無事内定をもらえてホッとしています。今回は私の就職活動体験をお話しようと思います。 昨年末、大学の就職指導室の先生に就職活動のやり方について相談に行きました。そこで「毎年 7月に障害を持つ学生のための就職説明会があるのでそれに出席してみなさい。」と言われました。 また、「7月まで何もせずじっとしているのも不安だろうから、自分で興味のある企業へ資料請求を して、様々な業界を知っておくとよい」とも言われました。 そこで、2月頃から家に山のように届けられる就職情報誌についてくる葉書を利用して、資料請 求を始めました。そして資料を受け取り、さらに興味を持った企業へは、電話やE−mailを利用 して自分は車椅子であるが、受験することができるかを問い合わせました。これにはほとんどの企業 から「特に問題ない」という回答をいただきました。そして3月下旬から本格的に就職試験が始まり ました。実際受験したのは3社でしたが、2社は1次試験で落ちてしまいました。残りの1社は3次 試験まで進みましたが、結局内定をもらうことはできませんでした。 7月8日、名古屋市内で障害を持つ学生のための就職説明会が開かれました。この説明会は自分が 話を聞きたい企業2社をを前もって挙げておき、企業側も話をしたい学生(この場合障害の等級と大 学名しか企業へは知らされていなかったようです)をリストアップし、時間割が決められているとい うものでした。そこでは6社と話をしました。しかし企業側が私が車椅子であることを知らずにリス トアップをしたこともあって、顔を合わせた途端、「車椅子では無理だ」と言われてしまったことも ありました。まだまだ大学名で判断されることが多いんだなぁと感じました。 説明会後、デンソーから電話をいただき、会社見学に来て欲しいといわれ、出かけました。建物自 体はバリアフリーでしたが、車椅子の学生の受け入れは初めてということなので、問題点もいくつか ありました。しかし、会社側ではトイレの改造・机の高さの調整・駐車場の確保等に配慮してくださ るとのことでした。見学後、一般学生と同じ内容の試験(一般常識・事務処理能力テスト・作文)を 受けて、内定をもらいました。 残り少ない学生生活を充実したものにして、4月から社会人として新たに頑張っていきたいと思っ ています。