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インフルエンザ

インフルエンザについて


凄い倦怠感、咳、鼻水、くしゃみで疑う

◎インフルエンザウイルスは、のど、鼻、そして気管支の細胞に感染する。

(鼻、喉、気管支…空気の通り道、主に気管支に感染)

のどが痛くなって、鼻水が滝のように出て、咳が頻発する。通常全部症状が出るが、鼻水だけが出て、咳が出るまでタイムラグがあることもある。

◎主な感染場所は気管支である。1個のウイルスが気管支細胞に感染すると→8時間後に100個→16時間後に1万個→24時間後に100万個 急激にウイルス量が増える

 血管にウイルスが入ると、倦怠感、悪寒がきて発熱する。

 例えば、朝の通勤に感染すれば翌朝には、すごい倦怠感を伴って、咳、鼻水、くしゃみが出て周りにウイルスをばら撒く。

熱は測定する時期によっては平熱のこともある。咳をすることでウイルスを身体から出して解熱するのかも知れない。

100万個を48時間位維持し、全ての気管支に感染すると、感染する場所がなくなり、ウイルス量は減ってくる

◎インフルエンザの検査は鼻水にウイルスが居るかどうかを判定するので、発熱してすぐには検査が陰性のことも多い。陰性でも翌日検査すれば陽性のこともある。

当院では、倦怠感を伴い、咳、鼻水、くしゃみがあればインフルエンザを疑い検査している。検査が陰性でも症状からインフルエンザと診断し治療することもある。

(尚、吐き下しのノロウイルスも熱が出るので注意が必要)


◎ 市販の風邪薬や葛根湯などは解熱作用があり、定期的に服用すると熱を下げてしまう。

  倦怠感がなく熱も出ないのでインフルエンザを疑わずに出社し、咳くしゃみで回りの人に感染させる。飲んでも良いが一日一回程度にして、熱が上がらないか定期的に体温測定すること。

パブロン、ルル、カイゲン、PL顆粒、ロキソニン、ボルタレンなどが解熱作用あり。

(因みにインフルエンザの時はPL顆粒は禁忌である。)


◎ 抗ウイルス薬(ゾフルーザ、タミフル、リレンザ、イナビル等)の効果があるのは、ウイルス量が100万個を維持している、発熱して48時間以内。それを過ぎると効果は少ない。

 抗生剤は細菌性肺炎の併発を防ぐために併用すべきである。


◎肺炎を起こすことがある。4日以上38度台の発熱があれば要注意。

7日以上あればレントゲン撮影が必要。この場合も解熱剤や風邪薬を定期的に服用しないこと。

1日3回解熱剤を飲むと平熱になる。重症化しても分からない。

◎学校は発症して5日経過してから、かつ平熱が2日以上続くと出席可能。

 会社もそれに準じて出勤すれば良い。

◎気管支全てに感染すると(48時間未治療だと)、気管支が全て修復するのに一か月かかる。

 その間、咳、痰がひつこく出る。

◎A、Bはほぼ症状は同じ。冬の間Aが、春先からBが流行ることが多い。夏でも有りうる。