新巨人の星

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TVA 新巨人の星


放映:YTV 1977/10/01〜1978/09/30(全52話)
監督:今沢哲男
音楽:渡辺岳夫
原作:梶原一騎、川崎のぼる
製作:東京ムービー新社

内容:紹介文募集中


行け行け飛雄馬(ささきいさお版) OP

作詞:東京ムービー企画部
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお、こおろぎ'73
SCS-377,CS-7048,CC-4431~2,COCC-12840~1,56CC-1878~9,COCC-13591~600,COCC-9061~2,COCC-15199~203,COCC-70063

 元祖主題歌とは編曲と演奏が大幅に異なる。イントロからして「不死鳥ド派手金管→ぶっぽ、ぶっぽ」と、装いを新たにしている。


よみがえれ飛雄馬 ED

作詞:梶原一騎
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお
SCS-377,CS-7048,CC-4431~2,COCC-12840~1,COCC-10251~2,COCC-13591~600,COCC-9061~2,COCC-15199~203,COCC-70063

 「よみがえれ」というタイトルの通りに、悲劇のヒーローの悲哀を感じさせる。「よみがえれ、よみがえれ飛雄馬♪」という、ささきいさおの歌いっプリが似合う歌だ。


飛雄馬ひとり往く

作詞:梶原一騎
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:こおろぎ'73
CS-7048

 こおろぎのバックはアコースティックギターのみ。静かにしっとり聴かせる歌だ。間奏は夜空に歌うようなトランペットのソロ。そして加わるベースとドラム・・。後奏もトランペットで、静かに曲を終わる。
 この構成は「ペリーヌ物語/太陽みたいな女の子」(歌:こおろぎ'73)でもみられ、こちらは陽が昇るような感動を呼ぶ。


姉さんありがとう

作詞:杉山政美
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお
CS-7048,COCX-30275~279

 イントロのアコースティックピアノが、四分で「たん、たん」と奏でる和音Cmadd9(?とにかく暗いやつ)で、ささきバラードの世界に突入。エレキのソロが雰囲気です。やがて山下毅雄風に展開し、パーカッションやスキャットが参加。
 歌の内容はストーリーを反映しており「俺は俺の道をゆく♪」「姉さん幸せに♪」と結ぶ。姉・明子はちゃっかり花形と結婚しているので、心配はありません。


友情

作詞:東京ムービー
作曲:ささきいさお
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお、こおろぎ'73
CS-7048,COCX-30275~279

 1番の伴奏は、ほぼ和太鼓だけという「友情賛歌」。2番ではエレキなどのリズム楽器が小さく加わるが、やはり和太鼓中心。その後、太鼓群のみによる間奏に突入という恐るべき展開。3番でようやくブラスを投入する。それ以前の構成が極めて地味なだけに、3番では「太鼓+男声合唱+金管」という応援団編成で異様なまでに盛り上がる。

 作曲:ささきいさお、編曲:松山祐士である。松山先生は和太鼓がお好きだったのかもしれません。


多摩川の四季

作詞:東京ムービー、杉山政美
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:こおろぎ'73
CS-7048

 「歌:こおろぎ'73」とありますが、大部分のボーカルはソロです。ソロのときくらい名前を表示してほしいものです。
 伴奏の中心になるのはアコースティックギター。そしてマリンバのロールは多摩川べりの風景に似つかわしいのでしょう。「あらいぐまラスカル」の音楽(やはり川がポイント)でも、これらのサウンドは活躍しています。間奏のマンドリンや短音で鳴るシンセストリングスも、のどかで爽やか。


想い出よ今は・・・

作詞:杉山政美
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお
SCS-404,CS-7048,COCC-15199~203

 静かなバラード曲で、ささきいさおがしっとり聴かせます。間奏のストリングスが岳夫節の予告編。2番もバラードなんですが・・しかし!。エンディングにかけてリズムを強調、再びストリングスが加わって「白い巨塔」「ガンダム」並みに盛り上がります。これは豪快な「渡辺岳夫&ささきワールド」であります。
 やや大人向けで、気合いの入った作り込み。シングルカットのB面曲です。


はばたけ飛雄馬このときに

作詞:杉山政美
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:ささきいさお、こおろぎ'73
SCS-404,CS-7048,COCC-15199~203

 暗い雰囲気の歌が多い「新巨人の星」にあって、これは元気なポップスです。右スピーカからトランペットがバリバリ、左スピーカからトロンボーンがブリブリと派手に鳴っております。
 しかしながら、バカ陽気では渡辺岳夫らしくありません。メジャー調なのにどこかに翳りを感じます。それはタンゴの要素があるからでしょう。おなじみタンゴのリズム。それに加えてストリングスのカウンター、IIIのメジャーコードを一拍強く→次のフレーズアタマのVImへの決然とした展開は、これぞタンゴ!の雰囲気です。
 この曲はIIIから「血の汗流し♪」のVIm(新調のIm)で転調して、マイナーになっています。全体の構成は「キャンディ・キャンディ」に酷似していて、こちらは男の子向けなのでしょう。シングルカットのA面曲です。




劇場公開


公開:東映 1977/12/01
監督:今沢哲男、岡崎稔、出崎哲
音楽:渡辺岳夫
製作:東京ムービー新社




EP SCS-377「新巨人の星:ゆけゆけ飛雄馬/よみがえれ飛雄馬」(廃盤)
EP SCS-404「新巨人の星:はばたけ飛雄馬このときに/想い出よ今は・・・」(廃盤)

LP CS-7048「新巨人の星 歌とドラマ」(廃盤)
 ドラマ部分に劇伴はいっさい無し。


LP CZ-7108「ささきいさお アニメヒットをうたう ISAO SASAKI SINGING HIS BELOVED ANIMATION HITS」
 「よみがえれ飛雄馬」の英語版を収録。楽譜(メロのみ)がついているようです。


CD CC-4431~2「渡辺岳夫 テレビ映画・アニメ主題歌作品集」(廃盤)
CD COCC-12840~1「渡辺岳夫 テレビ映画・テレビアニメ主題歌作品集」
CD 56CC-1878~9「続々・テレビまんが主題歌のあゆみ」
CD COCC-10251~2「続々・テレビまんが 懐かしのB面コレクション」
CD COCC-13591~600「アニメ主題歌メモリアル 2」
CD COCC-70063「テレビアニメスーパーヒストリー 15 くまの子ジャッキーからルパン三世」
CD COCC-9061~2「19XXシリーズ 3 1977」
CD COCC-15199~203「Isao Sasaki Single Collection」
CD COCX-30275~279「佐々木功 Deluxe Collection 〜男の詩スペシャル〜」




TVA 新巨人の星 II


放映:YTV 1979/04/14〜1979/09/29(全23話)
監督:今沢哲男、永丘昭典
音楽:渡辺岳夫
原作:梶原一騎、川崎のぼる
製作:東京ムービー新社

内容:紹介文募集中


心に汗を OP

作詞:山川啓介
作曲:渡辺岳夫
編曲:クニ河内
歌:水木一郎
SCS-471,CC-4429~30,COCC-13591~600,COCC-9065~6,COCC-7915~6,COCC-70067,COZX-311~6

 「新・名作・II」という番組タイトルは、死ぬほど恥ずかしいぞ。しかし、「心に汗を」は渡辺岳夫生涯ベスト10にはいるほどの快曲だ。特に「かわいた喉に・・・・生きるてごたえ♪」のフレーズは、いかにも渡辺的に音程が上下動し、水木一郎の歌唱でジーンとくるのだ。
 「かわいた・・・・水が♪」は、毎度泣かせの「IVM7、IIIm7|IVM7、IIIm7」です。OP映像では、このパートで飛雄馬が躍動し「音楽:渡辺岳夫」とクレジットされる。


お前がいれば

作詞:山川啓介
作曲:渡辺岳夫
編曲:クニ河内
歌:水木一郎、こおろぎ'73
SCS-471,CC-10253~4,COCC-9065~6,COCC-7915~6,COCC-70067

 さわやかな青春イメージ。アレンジもラグタイムのように軽やか。でもコーラスの後半に向かって盛り上げます。「痛みも涙も♪」はOP同様の音程跳躍で、水木節をひきだします。この曲がEDだったのでしょうか、それともEDは「ゆけゆけ飛雄馬」?。




EP SCS-471「心に汗を/お前がいれば」(廃盤)
CD CC-4429~30「続々々・テレビまんが主題歌のあゆみ」
CD CC-10253~4「続々々・テレビまんが懐かしのB面コレクション」
CD COCC-13591~600「アニメ主題歌メモリアル 2」
CD COCC-9065~6「19XXシリーズ 5 1979」
CD COCC-7915~6「水木一郎大全集 3」
CD COCC-70067「テレビアニメスーパーヒストリー 19」
CD COZX-311~6「水木一郎 デビュー40周年記念 CD-BOX 道〜road」




アニメ映画 巨人の星


公開:東宝 1982
監督:長浜忠夫、出崎哲
音楽:渡辺岳夫、梅垣達志
製作:三共動画

内容:紹介文募集中


マイ・チャンプ

作詞:阿久悠
作曲:渡辺岳夫
編曲:梅垣達志
歌:おぼたけし、森みどり
ORF-1015,ORF-5014,TKCA-72514

 TVシリーズ放送当時の少年が、ハイティーンとして劇場にくることを期待したのでしょうか。「心に汗を」の延長上にあって、さらに大人向けの歌になっています。映画の主題曲らしく、ワンコーラスが長めにしてあります。


行け行け飛雄馬(劇場版)

作詞:東京ムービー企画部
作曲:渡辺岳夫
編曲:梅垣達志
歌:おぼたけし、森みどり
ORF-1015,ORF-5014,TKCA-72514

 梅垣編曲はポップなシンセをとりいれており、男女デュオもオシャレな現代調にしあげている。スピードにのった長いイントロからは、「行け行け飛雄馬」の歌が始まるとは思えない。詞が浮いてしまうのは御愛敬です。


星雲高校応援歌「魂の叫び」

作詞:荒木とよひさ
作曲:渡辺岳夫
編曲:渡辺岳夫
歌:おぼたけし、森みどり
ORF-5014,TKCA-72514

 飛雄馬と伴の星雲高校の応援歌はTVシリーズでも相当モダンでした。こちらはちょっと時代をさかのぼって軍歌調です。おぼたけしと森みどりにそのまま歌わせるための編曲がなされておりますが、デュエット曲にする企画の意図はよくわかりません。


紅洋高校応援歌「若き獅子たち」

作詞:荒木とよひさ
作曲:渡辺岳夫
編曲:渡辺岳夫
歌:おぼたけし
ORF-5014,TKCA-72514

 当然のように花形の紅洋高校はさらにモダンで、企業CIのイメージソング並みです。「勲章はいらない♪」のリフレインもクールで、完全にポップスしております。どうして応援歌なんてタイトルをつけたのでしょうか。


 渡辺岳夫は歌もの全部と劇伴の大半を作曲しています。さらに劇伴の一部「父と子」「孤独なマウンド」「友情」「栄光をめざして」を自ら編曲しています。タイトルを並べただけでも、雰囲気がわかりそうですね。しかしながら、編曲は'68年〜'71年のTVシリーズとはがらりと変わっており、'80年代の巨人の星といった趣を味わえます。例えば「父と子」は「一徹と飛雄馬」でも「テムとアムロ」でも良いでしょう。

 梅垣達志は編曲と一部劇伴の作曲もしている。現代性(当時の)をもたせるための起用でしょう。リズムを強調したシンセの多用や「歓喜の歌」の引用が見られる。梅垣作・編曲「花形満のテーマ」にはチョットなべたけ風味もあるけれど、エンディングなどが教科書的な進行になっています。




EP ORF-1015「マイ・チャンプ」(廃盤)
LP ORF-5014「アニメーション映画 巨人の星 オリジナルサウンドトラック」(廃盤)


CD TKCA-72514「巨人の星 ミュージックファイル」
 TOCT-9360に収録された歌ものと、KICA-139に収録された劇伴群をコンピレーション。このCDならではウリは、おぼたけしと森みどりが歌う「マイ・チャンプ」など劇場版の歌を収録していること。バランス良く収録した良い企画であるが、他者が培った人気と信用をちゃっかり拝借するようなアルバムタイトルはいただけません。




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