人形佐七
捕物帳


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TVD 人形佐七捕物帳


放映:NET 1977/04/09〜1977/12/24
監督:原田隆司、荒井岱志
音楽:渡辺岳夫
原作:横溝正史
製作:東映

内容:松方弘樹主演。十手持ち人形の旦那こと佐七が毎度推理を働かせ事件を解決する。ほかの捕物帖ものよりも初めから犯人が分からない分謎解きは楽しめます。松方弘樹は'65年にNHKの同名ドラマに出ているようですが、こちらはどんな感じだったのでしょうねぇ??
 オープニングに主題歌が歌入りでかかりエンディングは歌なしです。オープニングは何故か現代映像とのフラッシュバック映像を多用したものなんですが、松方弘樹の現代映像はやくざそのものでちょっと怖い。この頃はこういうのが流行っていたのかな?。
みんたさん 1998/05/13


傷ついても OP

作詞:川野知介
作曲:渡辺岳夫
編曲:森岡賢一郎
歌:松方弘樹
GK-109,KICS-278,KICS-159, KICS-1038,TFC-1621~6

 松方弘樹が歌う、いわゆる歌謡曲の雰囲気です。時代劇ではド演歌的な主題歌も多いのですが、ここは渡辺的にクネクネと色っぽいメロディーになっています。歌そのものはさほどクネりませんが、歌の切れ目でストリングスの伴奏がクネりを受け継ぐという構成です。
 しかしラストは「生きるのさ♪」のリフレインで、素直な「I|V|I」です。「生きるのさ♪」は2回ともIで、ツナギがVです。メロ本体がクネッているので、最後でスッキリ感がありますね。


どろんこ子守唄

作詞:川野知介
作曲:渡辺岳夫
編曲:小六禮次郎
歌:松方弘樹
GK-109




ED GK-109「傷ついても/どろんこ子守唄」(廃盤)

CD KICS-159「歌うスター大集合」
CD KICS-278「決定盤! 懐かしのテレビ主題歌 全曲集」
CD KICS-1038「テレビ時代劇主題歌コレクション」
CD TFC-1621~6「チャンバラ万歳」




TVD 時代劇スペシャル 人形佐七捕物帳 死をよぶ猫は金の爪


放映:1984/01/12
監督:土井茂
音楽:渡辺岳夫
原作:横溝正史
製作:俳優座映画放送、京都映像

内容:片岡孝夫、松原千明、下条アトム。2時間枠のスペシャルドラマである。連続殺人の謎を追う佐七親分は、人形のようなイイ男なのだ。でも決してカッコだけではなく、江戸の庶民や下級武士の人情ドラマを丁寧に描いております。映像も音楽もていないな作り込み。これが噂の時代劇スペシャルなのだ。


タイトル〜オープニング

 佐七のテーマでファンファーレ。クレジットでは特にテーマ音楽風ではなくて、静かなサスペンス系の音楽で流している。


テーマ曲 ED

 正直言うと、この曲だけ聴いてもあんまり感動しません。しかし!本編後半のドラマ展開でこのテーマをジワジワ聴いた人には、感動をともなった落ち着き(カタルシスみたいな〜)を与えるのです。マイナーで始まってもメジャーコードがたくさんでてくる、ご存じナベタケ人情節。「Am|G|F、G|C|Dm|Am|B|E」テーマは透明感あるピアノ音色で演奏され、バックのリズムには間隙を多めにとった余裕のアレンジだ。


テーマアレンジ系劇伴音楽

佐七のテーマ
 EDテーマと似た展開だが、特別に重厚な音楽なのであえて「佐七のテーマ」と呼びたい。冒頭をファンファーレにアレンジして、ブリッジとしても演奏される。「Am、G」マイナーで始まる重厚ブラスで、「つづく」感じのメジャーでうけるのである。

捕り物劇伴
 アクション場面ではチョッパーぎんぎん。トランペットのテーマにはエコーがたっぷりかかって、闇夜をバックに響いている。

おくめのテーマ
 「おくめのテーマ」と呼べるほどに特徴のある軽妙アレンジが、ともすれば殺伐となりがちな殺人ドラマに花を添える。捕り物アクションが一段落した後でも、タップリ聴けるのだ。


アイキャッチ

 十手の写真で「ざんばら〜Am一発」。ざんばらはおなじみのダルシマーではなくて代用のシンセみたいです。Amの「じゃん!」はブラスとベースですが、こちらも両方シンセっぽい。


推理テーマ

 佐七親分のカンが冴える。ゆっくりしたリズムで「ずん、ずん、ざん、ざん」と半音的にずんずん進みゆく弦のアンサンブル。


与力のテーマ

 いわゆるストリングスではなく、各楽器を一人ずつ演奏するアンサンブルだ。人数が少ないだけにかえって重厚に響くから不思議。町人としての人生、下級役人として人生の悲哀と重みを感じさせるのだ。佐七親分は町人で、与力はその上司である。与力は不浄役人と呼ばれ、出世の機会もなく、与力の家に生まれて与力として生き、そして与力として死んでいく。


猫のテーマ?

 静けさ破るベースのチョッパーはおそらくシンセ、それもFM系だろう。やたらに響いている。キックにはロングディレイでフィードバックがかかっている。ガンダムでおなじみのサスペンス音楽。


 これら印象的な音楽が、2〜3回ずつ演奏されるので、2度目や3度目では特に盛り上がるのだ。十分に計算された構成である。バイブとフルート+少々ですませてしまうことが多いサスペンス系劇伴だが、今回はブラスもからんで豪華である。さすがの時代劇スペシャルだ。この単発作品のためだけの音楽とは思えないほどです。あたかも片岡主演のTVシリーズがあって、それから流用したのではないか、というほどにていねいな作り込みなのだ。




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