テンプルちゃんの
小公女


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映画 テンプルちゃんの小公女THE LITTLE PRINCESS


公開:1939
吹き替え版公開:1979
監督:ウォルター・ラング
音楽:渡辺岳夫、松山祐士
原作:フランセス・F・バーネット
製作:米MGM

内容:大杉久美子、阪修、信沢三恵子、石丸博也ほか。アニメでも特撮でもないため、この作品の存在自体が各種資料には載っていませんが、アニメブーム真っ盛りに、シャーリー・テンプル主演のMGMミュージカル映画を声優吹き替えでリバイバル公開したという、すごい企画もの。
 なんと主演には大杉久美子、音楽は渡辺岳夫が書き下ろしたものを使っています(ということは、オリジナルとはまったく別の映画といってよいのでないの?)。ちなみに同じ大杉久美子の「風船少女テンプルちゃん」とは何の関係もありません。
 主題歌2曲は、渡辺岳夫作曲、松山祐士編曲、大杉久美子歌と、世界名作劇場の流れを汲む由緒正しい名曲。


あしたになれば OP

作詞:冬杜花代子
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子
CK-550,CQ-7035,CS-7154,COCX-36193~6

 オープニングらしく、金管のファンファーレで始まる前奏が豪華。軽快な出だしから中盤でセンチメンタルになり、サビで明るくしめくくるという、「キャンディキャンディ」と同様の展開の歌です。「キャンディ」の「ひとりぼっちでいると・・・」にあたる部分、松山編曲はタンゴ風にアレンジしています。


私の小公女 ED

作詞:冬杜花代子
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子
CK-550,CQ-7035,CS-7154,COCX-36193~6

 主題歌とは一転、端正な曲調の名曲。セーラの心の美しさと強さを歌った詩に合わせて、曲も気品あふれるものになっています。途中女声コーラスで入る、「プリンセス プリンセス 私のセーラ」のリフレインが華やかさを沿えるところも絶妙。
 松山祐士のアレンジは、出だしはピアノと弦中心で上品に、コーラスが入る中盤から金管が加わって華やかに、歌が終わったあとも、女声コーラスがスキャットで出だしのメロディを繰り返して余韻にひたれるという、凝った構成。
 こういうノーブルな歌を歌うと大杉久美子は光ります。独断で選ぶ渡辺・大杉コンビの裏ベスト3のひとつ。あとの2曲は?「さよならをいうときがきたね」と「ちいさいかわのうた」。


手紙がきた

作詞:冬杜花代子
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子
CQ-7035,CS-7154,COCX-36193~6


パパをさがして

作詞:冬杜花代子
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子
CQ-7035,CS-7154,COCX-36193~6


キス泥棒

訳詞:冬杜花代子
作曲:松山祐士
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子、阪修、北原文枝、信沢三恵子、石丸博也、玄田哲章
CQ-7035,CS-7154


小さなバレリーナ

作詞:冬杜花代子
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:大杉久美子
CQ-7035,CS-7154,COCX-36193~6


LP CQ-7035「テンプルちゃんの小公女 音楽集」
 主題歌2曲のほかに劇中歌が4曲、BGMが8曲、計14曲収録されています。主題歌2曲はシングルカットされたほか、当時出ていた大杉久美子のベスト盤にも収録されていました。番号は不明です。
腹巻猫さん 1997/11/10


音楽集に収録の劇伴タイトル
「いつも勇気と笑顔を忘れず」「セーラとラムダス」「セーラの誕生日パーティ」「マフキンからの知らせ」「セーラの悲しみ」「夢の国へ」「すばらしいお部屋」「父とセーラの再会」




EP CK-550「あしたになれば/私の小公女」(廃盤)
LP CS-7154「ドラマ編」(廃盤)主題歌挿入歌6曲収録


CD COCX-36193~6 大杉久美子40周年記念「燦のとき やさしさの歌」
 渡辺岳夫作品では「アタックNo.1 」をはじめ「ハイジ」4曲、「ミームいろいろ夢の旅/ちいさいかわのうた」、「森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット」2曲、「フランダースの犬」6曲、「ラスカル」8曲、「ペリーヌ」5曲、そして映画「テンプルちゃんの小公女」からすべて初CD化の5曲を収録。全体では106曲で初CD化が20曲という豪華版。


VTR IVCV-5006S「小公女」
 こちらの音声はオリジナル英語版。ストーリーは同じです。歌って踊る場面の音楽は、日本語版と英語版でリズムが同じです。




 「テンプルちゃんの小公女」の項は、腹巻猫さんらの情報をもとに構成しました。貴重かつ重要な情報、さらに主題歌2曲のていねいな解説をありがとうございます。




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