赤かぶ検事
奮戦記


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TVD 赤かぶ検事奮戦記


放映:ANB 1980/10/03〜1980/10/31,1981/11/27〜1982/02/26,1983/01/07〜1983/04/08,1985/11/15〜1986/01/31
監督:田中徳三
音楽:渡辺岳夫
原作:和久峻三「赤かぶ検事奮戦記」
製作:松竹

内容:「赤かぶ」の異名をとる柊検事(フランキー堺)の法廷ミステリードラマ。舞台は岐阜地検高山支部だ。山口県萩、静岡県浜松にも転勤する。ビデオではなくフィルムで撮影したのだろう、深みある映像。二時間ドラマを一時間に濃縮したような、ていねいな制作演出による秀作ドラマである。他に榊田警部補→笛吹次官(森田健作)、法眼弁護士(沖雅也→勝野洋)。


テーマ曲 ED

作曲:渡辺岳夫

 フランキーの笑顔が懐かしくなるようなテーマ曲。のんびりして明るくて、ミステリー・ムービー・テーマには思えません。Bメロのベースはやけに凝った動きを見せるが、それだけにAメロのベースは単調に聞こえる。もっとジャジィなラインもあり得たように思うが、ジャズベースに詳しい方の御意見を伺いたい。タイトルバックは、高山の風景や飛騨の古風な家々だろう。転勤後は萩の映像や浜松の海岸と城の映像。短くアレンジしたヴァージョンがOPにも登場。
 最後はCM9かCadd9に思われますが、管理人には7thと3rdがはっきりわかりません。

 「CCFF」を繰り返すAメロのベースは、落ち着いた風情のある町並みにマッチしているように思われた。高山に行ったときに感じたが、渡辺岳夫は実際に高山の街を歩いて作曲したのではないだろうか?。高山のオミヤゲは赤かぶの漬け物にしました。


サブタイトル

テーマ曲の最初の部分〜ミステリアスなエレピとシンセ・ホイッスル(口笛)。後半はエレピの五度(に聞こえるけど自信ない)が効いているが、口笛音色もあいまって角川映画の大野雄二?を思わせる。大野サウンドに詳しい方、御意見願います。エレピの五度は劇伴にも登場して妖しい雰囲気をかもしだす。
後半のエレピを省いたヴァージョンもあり。


劇伴

 フルートを含む笛系の音色には濃密な響きがある。容疑者や犯人が女性のときには、さらに印象的。
 ベースとエレピ、ベースとシンセのユニゾンを聴くと、なぜか推理をしたくなるので不思議です。シンセ音色は口笛以外にもたくさん使用されます。口笛orフルート+軽いノリのチョッパーベースも大野的ですが・・。
 推理ばかりでなく、コミカルな曲も数多く登場します。


テーマ・アレンジ

フルートやクラリネットの主題演奏。

テーマ曲の最初の部分〜変奏〜白玉シンセ・ストリングスで盛り上げる。得意のパターン。バックのエレピとベースが心地よい。


ブリッジ

 文字通りに場面転換に多用される。数秒〜十数秒のパターンが用意してあり、絵の後で録ったかのようにどんな転換にもハマっている。ストーリーの都合で、短い回想場面が多いのです。


ミステリー劇伴

 ほのぼの・のんびりとした赤かぶフランキーの個性をかもしだしつつ、ミステリー演出も盛り上げるのは巨匠の実力。短いフレーズを繰り返すミステリー劇伴は毎回のように使用され、耳に残っている。パターンを例示しよう。

CF#G

EF↑BC、→FBCE

EE↑BCBC、→EF↑BCBD

A↑EE♭DE♭DE♭E

 これらは途中で音程を変えて演奏され、緊張感を呼ぶのだ。音色的にはダルシマか。




TVD 赤かぶ検事の逆転法廷


放映:ANB 1992/01/06〜1992/03/16
音楽:渡辺岳夫
原作:和久峻三「赤かぶ検事奮戦記」
製作:松竹

内容:今度の舞台は金沢だ。日本各地で発生する複雑トリック犯罪を、赤かぶ検事が解決です。娘の葉子役は、星野知子から美保純に交代してキャラクターの変遷も幾星霜。過去のドラマをいっさい無視して、地元金沢の有力弁護士としての法眼を御木本伸介が演じる。霊界判事たんば哲郎も登場。
 名古屋地区では'97年12月まで「奮戦記」を再放送し、継いで「逆転法廷」を再放送した。「逆転法廷」は映像が明るく、音声は良好である。この理由はマスターの差か、名古屋TVの都合か。とにかく「奮戦記」でおなじみの音楽を良い音で聴けて嬉しい。


テーマ曲 ED

作曲:渡辺岳夫


サブタイトル

 「奮戦記」の後半で使用された短縮ヴァージョンだが、それにテーマアレンジを少々加え(つなぎは不自然)、その間に脚本と監督の名前がスーパーされる土曜ワイド方式。ラストではフルートが思い入れをこめております。


テーマ・アレンジ

 第一回の冒頭場面。オリジナルテーマよりテンポがはっきり遅いが、アレンジはほぼそのまんまである。Bメロの複雑なベースは、オリジナルテーマとまったく異なる。アレンジ劇伴用にベースを変更したか、あるいはベースのソロは演奏家にまかされていたのかもしれない。


ミステリー劇伴

パターンもの
 「奮戦記」でしつこくパターンをくりかえした曲たちだが、前後に別メロを加えた様々の展開(奮戦記にもあり)を良い音で味わえます。

非パターンもの
 ビブラフォンの活躍が目立つほか、オルガンの音も良くとおる。「奮戦記」で聴かれた渋いエフェクトのエレピもキレイだが、このエレピによる新曲は今のところ聴かれない。
 ジャズ〜現代音楽調のウッドベースの活躍が目立つ。「機動戦士ガンダム/ジオンの脅威」で聴かれるフルート系の「びろびろ」した音色テーマも聴かれる。


非ミステリー劇伴

ドラム・ベース・ビブラフォンをバックにアコースティックギターつま弾く明るい曲など、一聴して「これが新劇伴」と感じるものがある。ギター音にかかるリバーブがムーディなのも、音質が良いおかげです。

息づかいが聞こえるようなパンフルートや、フルート音色のシンセ、その他にも澄んだ音色・ポップな音色のシンセが活躍します。

フランキーと丹波の酒飲み大喧嘩場面では、シンセとベースのコミカルな伴奏。大物俳優のカラミに似合うのは、「思わずニヤリ」の音楽です。赤かぶ夫婦喧嘩にも使用。






火曜ミステリー劇場 赤かぶ検事奮戦記


放映:1990/04/17 タイトル不詳
放映:1991/02/12 タイトル不詳


火曜ミステリー劇場 赤かぶ検事奮戦記 笑う楊貴妃観音 殺人事件


放映:1990/10/16
監督:水川淳三
音楽:渡辺岳夫
原作:和久峻三「楊貴妃幻想殺人事件」
製作:松竹

内容:フランキー堺主演。今回は郡上八幡へ赴任した時のエピソード。笑う楊貴妃観音を奉る怪しい宗教団体で殺人事件発生。ジョーユー氏みたいな美男執務長(寺泉憲)と教祖(水野久美)とが暗躍する。容疑者を弁護するのは、例によって検事の娘・葉子(美保純)。法廷で対決する赤かぶ親子の人情ドラマ。そして犯人親子の愛憎劇を鮮やかに対比する演出。郡上の名所映像も随所にちりばめている。赤かぶ検事がパソコンで奮戦したり、葉子がオヤジギャルになって世相を反映。

 音楽の傾向は、編曲と音質からいって「逆転法廷」に近い。しかし「奮戦記」でおなじみのミステリーテーマ・ほのぼのテーマもしっかり聴けます。放送時期とドラマの尺にピタリとはまる音楽から判断して、この放送のためのオリジナル作曲が多いように思われる。美しくも人情溢れるナベタケ節は、クライマックス法廷場面で集中的に聴けます。


情熱

作詞:松井五郎
作曲:玉置浩二
編曲:安全地帯
歌:安全地帯




土曜ワイド劇場 赤かぶ検事奮戦記 南紀勝浦温泉殺人迷路 美人看護婦レイプ裁判の謎


放映年月日不詳
監督:山根成之
音楽:渡辺岳夫
製作:松竹

内容:フランキー堺主演。勝浦を舞台に起きた殺人事件、そして不可解なレイプ事件の謎を追う赤かぶ検事の大胆な推理。ドラマはアッと驚く展開を見せ、誰にも予測不可能なラストへ・・


情熱

作詞:松井五郎
作曲:玉置浩二
編曲:安全地帯
歌:安全地帯




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 飛騨小糸坂の白骨 秘湯から消えた女と高山カラクリ人形の謎


放映年月日不詳
監督:杉村六郎
音楽:渡辺岳夫、三協新社
原作:和久峻三「被告人、名無しの権兵衛」
製作:松竹

内容:主演はフランキーから橋爪功に。赤かぶ入浴中の露天風呂に、2人の若い女性が何も隠さないまま混浴を挑んでくる。肝心の事件のほうだが、タイトルからわかるように白骨死体が発見される。裁判では殺人の行われた時期が焦点になり、赤かぶ検事は極めて科学的な捜査を展開する。


 劇伴音楽は「奮戦記」や「逆転法廷」のTVシリーズで演奏されたものが中心になっていると思われる。オリジナル新劇伴があるかどうかまではわからない。エンディングは主題歌系ではなくて、TVシリーズと同じものだ。オープニングとドラマ終盤で「こきりこ節」が演奏される。




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 2 呪いの紙草履


放映:不明
監督:不明
音楽:クレジット不明
原作:和久峻三
製作:松竹

内容:橋爪功、藤田弓子、増田恵子、高田万由子。詳細不明。




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 3 夢追い地蔵殺人事件 龍神温泉の美女と古銭の秘密 父娘が法廷初対決!


放映:1996/09/21
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
原作:和久峻三「古銭はもの言わぬ証人」
製作:松竹

内容:詐欺事件に絡んだ警察官・榊田(渡辺哲)の恋物語、そして悲劇の殺人事件、さらには赤かぶ検事の娘が弁護人になって法廷で親子対決しちゃいます。重厚なミステリーに加えて、赤かぶ人情ドラマも展開する。女の子三人組のマスカットが、ストーリーとは無関係に顔見せで登場。


あなたの愛になりたい ED

歌:辛島美登里


 オープニングはいつものテーマ曲ですが、めずらしく凝ったアレンジのピアノが伴奏している。ベースラインもオリジナルTVシリーズとは変わっている。これをもっと聴きたかったが、フェードアウトしてがっかり。いや、その後がスゴい。「夢追い地蔵」の物語を説明するバックは組曲風に展開しており、なんとも贅沢な構成になっています。その代わり本編では同じような曲が何度も使われています。TVのワイドものでは、メチャクチャ豪華にできませぬ。

 共同音楽の手塚理は、OVAガクセイバーやマスターモスキートンの音楽などもやってますね。このドラマの劇伴は「クラリネットがよく出てくるなぁ」という程度で、違和感は特にありませんでした。

 よく聴くと、オリジナルTVシリーズでもクラリネットはでてきます。しかし音声がボロくて地味な音色は目立たないのであった。




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 4 飛騨路を火魔が走る 墓の赤印は殺人予告


放映年月日不詳
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「火魔走る」
製作:松竹

内容:橋爪「赤かぶ」功の他に、高田万由子(葉子)、川上麻衣子。奥飛騨温泉郷を舞台に、お墓にペンキで落書き&殺人事件の謎に挑む。お墓に赤いペケ印を描くのは、殺人の予告なのだ。親子の情愛をからめた法廷ミステリーが重厚です。大勢の若い女性が赤かぶ検事らと堂々と温泉混浴する描写は、サービス過剰で不自然です。


あなたのその胸に ED

歌:松田聖子


 ミステリー劇伴からブリッジに至るまで、初期TVシリーズのメロディーが展開される。しかも本ドラマ用にきっちり編曲されているようで、ファンには嬉しいていねいな作りだ。テーマを大幅にアレンジした曲やその他に、手塚理オリジナル曲もあるようです。しかし「赤かぶ検事ミュージックファイル完全版」でも無い限り、「これだ」と特定するのは難しいです。
 エンディングは例によって、無関係な「主題歌」です。しかし今回は歌の終わったさらに後に、赤かぶ夫婦の短いやりとりがあります。そして最後にはTVシリーズのサブタイトル音楽が演奏されるのです。TVドラマっていいですね。




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 5 飛騨古川からくり殺人! ヒスイ海岸と遺言状の謎 高山露天風呂〜越中天然洞窟場


放映年月日不詳
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「からくり人形殺人事件」
製作:松竹

内容:ヒスイの原石を握りしめたまま殺された元大工。その殺人を予告した女も死亡した。息つく間もなくまた殺人。それはさておき、今回も露天風呂場面で何の脈絡も無くハダカが登場。まったくもって不自然な展開です。なお、音楽は「新4」と同傾向です。


あなたのその胸に ED

歌:松田聖子




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 6 北アルプス安房峠美女殺人事件 白骨温泉「泡の湯」に残された花と高山蝶の謎


放映:1998/04/11
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「鬼ごろし」
製作:松竹

内容:音楽は引き続き同傾向。演出も同傾向で、今回も冒頭シーンにハダカが登場。なんと赤かぶ検事がヌードデッサンしています。その時、飛騨・安房峠で変死体が発見される。続いて平湯大滝で白骨死体が発見される。十数年前の暴行事件もからんで、橋爪赤かぶの推理が冴える。そしてラストシーンにもハダカが登場。


あなたのその胸に ED

歌:松田聖子




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 7 氷見線(ひみせん) 雨晴(あまはらし)海岸から消えた女 カタツムリが見た「飛騨の旧家」9億円遺産相続殺人


放映:1998/10/10
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「蝸牛庵の遺産」
製作:松竹

内容:多額の遺産を残して三条円太郎(玉生司朗)が脳卒中で死亡。彼には内縁の妻以外に身寄りはいないと思われたが、三条の息子を名乗る男が二人現れた。やや複雑なストーリーだが、赤かぶ検事(橋爪功)の活躍と人柄をていねいな演出で描いている。
 温泉宿や料亭が多数登場。ホテルの支配人らは役者っぽくないので、本人かもしんない。料亭場面では料理の解説付きなので、タイアップ的だ。とはいえ一応ストーリーに絡んでいるので、この程度は許す。構図その他の映像が細かい部分で凝っていて、見応えあり。無意味なお色気シーンが無くなってしまった。


タイトルバックの推理テーマは凝った編曲になっており、中間部のクラリネットテーマにつないで本編導入する。本編ではオリジナルTVシリーズに近い(またはそのまま)ベースとエレピ(五度)でも演奏される。

テーマ曲のいろんなアレンジがあり、それらがいちいち美しくエエ音で鳴っている。このあたりは渡辺岳夫と手塚理の見事な共演という雰囲気。

いくつかのテーマが組曲的に連なり、それが映像展開とシンクロしている。新曲に思える部分にも、なべたけ得意の楽器をフィーチャーしている。ひゃららっとしたフルートや、ビンザサラ(ばしゃらっ)みたいな打楽器音がそれだ。


JOY ED

歌:TRF




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 8 飛騨白川郷映画ロケ殺人事件 スター夫婦の醜い争いが惨劇を招く!


放映:不明
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「メルヘン街道殺人事件」
製作:松竹

内容:タイトルから想像しておいてください。




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 9 郡上八幡盆踊り完全犯罪殺人秘湯!濁河(にごりご)温泉で密会したカップルの謎


放映:不明
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「」
製作:松竹

内容:タイトルから想像しておいてください。


JOY ED

歌:TRF




土曜ワイド劇場 新・赤かぶ検事奮戦記 10 黒ゆりは殺しのメッセージ・飛騨路美女連続殺人・ヒスイ海岸−糸魚川


放映:2000/01/15
監督:岡屋龍一
音楽:渡辺岳夫、手塚理
音楽協力:テレビ朝日ミュージック
原作:和久峻三「黒ゆりは殺しのメッセージ」
製作:松竹

内容:タイトルから想像しておいてください。


JOY ED

歌:TRF




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