TV時代劇
壱の巻


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TVD 小天狗小太郎


放映:CX 1960/03/06〜1961/02/23(〜1960/10/03、〜1960/05/28などと諸データあり。)
監督:嶋田親一
音楽:渡辺岳夫
原作:角田喜久雄「小天狗小太郎」

内容:藤間城太郎、千葉信雄、岩下志麻ほか。月影流の使い手小太郎とその家来で太刀無双の三平が活躍する少年向け時代劇。


小天狗小太郎

作詞:加藤省吾
作曲:渡辺浦人
歌:三橋三智也、上高田少年合唱団
KICS-287

 ヒャラリと悲しい笛の音に、オケの合いの手。これは器楽的雰囲気充実のイントロ&間奏です。おそらく浦人氏自らの編曲でしょう。歌のほうは「強いぞ小天狗われらの小太郎♪」という少年向け健全路線。五人囃子が持っている手鼓のような音が終止「ぽこぽこ」と鳴っております。


 渡辺岳夫最初のTV作品は、文献的な確認では「風の武士」が最古です。しかし「小天狗小太郎」は、さらに早い時期の放送です。主題歌作曲がお父さんの浦人氏なので、岳夫さんは助手として劇伴を手伝ったのかもしれません。詳細情報を募集します。


CD KICS-287「懐かしのテレビ・ラジオ主題歌全曲集 II」




TVD 風の武士


放映:KTV 1960/06/06〜1961/02/27(全39回)
監督:加藤哲夫
音楽:渡辺岳夫
原作:司馬遼太郎

内容:夏目俊二主演、寺田かほる、三木善夫、紙京子、川口京子。渡辺岳夫最初のTV作品は、文献的な確認では「風の武士」が最古です。同名の映画があったのでデータを記します。


公開:東映 1964/01/15
監督:加藤泰
音楽:木下忠司
原作:司馬遼太郎
製作:東映京都
内容:大川橋蔵出演でラブロマンスをからめた伝奇風時代劇です。


TVD「風の武士」に関しては、以前に「正義の味方、謎の人物、ブラックマスクの3人が戦う科学探偵もの」という報告がありましたが、どうやら別の番組との混同があった模様です。さらに詳細情報を募集しますね。




TVD 血汐笛


放映:KTV 1961/08/07〜1961/12/25(全21回)
監督:加藤哲夫
音楽:渡辺岳夫
原作:柴田錬三郎

内容:安住譲、小堀明男




TVD 徳川家康


放映:NET 1964/07/04〜1965/10/30(全70話)
監督:河野宏
音楽:渡辺岳夫
原作:山岡荘八
製作:テレビ朝日

内容:北大路欣也と市川右太衛門(徳川家康)、津川雅彦(織田信長)、長門裕之(木下藤吉郎)ほか。NHK大河ドラマの開始に続くように民放で開始された大河ドラマ。後のNHK大河ドラマ徳川家康と同一の原作である。幼くして人質生活を余儀なくされたが、やがて松平家の城を取り戻し、のちには天下人となる徳川家康の一生を描く。
じゅんじゅんさん 1997/11/15


徳川家康

作曲:渡辺岳夫
SKK-87


LP SKK-87「テレビをディスクで〜ブルーリボン・ポップス/テレビのオリジナル・テープより」(廃盤)
渡辺浦人の「判決」を収録。




TVD 大岡政談 池田大介捕物帖


放映:NHK 1966/04/08〜1967/03/31
監督:小林安次
音楽:渡辺岳夫
原作:野村胡堂「池田大介捕物帳」
製作:NHK

内容:尾上松緑(大岡越前)、尾上辰之助(池田大助)、坂本九、光本幸子、安井昌二。内与力である池田大助が、名奉行大岡越前守と共に難事件を解決していく捕物時代劇。当時親子共演で話題になったそうです。NHKで放送されました。




TVD 富士に立つ影


放映:MBS 1967/04/04〜1967/09/26(全26話)
監督:山田達雄
音楽:渡辺岳夫
原作:白井喬二
製作:松竹

内容:中山仁、川津祐介、内田良平、葉山葉子、国景子、天草四郎、勝部演之、真咲美岐、芥川隆行(ナレーター)。音楽は、全体的に「燃えよ剣」を聞いているような気分にさせる曲です。
ゲイランさん(データも) 1999/10/12


 主演は中山仁ですが、スポ根特訓シーンはありません。この俳優のイメージ通りの実にサワヤカな青年を演じております。カタキ役は川津祐介です。ストーリーの軸となるのは、サワヤカ中山仁と粘着質な川津祐介の対立です。この二人のうち中山仁のほうは出世にこだわらず、どこまでもサワヤカに旅に出たりします。いっぽう川津祐介のほうは権力に執着しまくって、だいたい望みえる出世を果たした後も執拗に中山仁をうらみ続けます。
 川津祐介のキャラクターは、シリーズ当初は比較的善人なのですが、途中からメチャクチャな悪漢になって、それでいて仕事の実力も剣の腕前も女性モテ度も中山仁には遥かに及ばないという猛烈なまでのみっともなさ。しかしシリーズの最後が近くなると中山仁と木刀でトコトン勝負したら友情が復活して、その後はクライマックスに向かって一致協力するという、役者の実力が無かったらワヤになりそうなご都合主義的な変容でした。
 ことほど左様に、シリーズ全体の前半と後半ではまるっきりドラマの内容が異なっており、オープニング曲も大胆にチェンジします。前半は一貫したストーリーではあるものの、誰が悪者なのかよくわからなかったり、立身出世をめぐる葛藤のスケールが小さかったりして、もう一つ盛り上がりません。そこでテコ入れがあったのか、シリーズ後半は一話完結的な構成になって、毎回のゲストが超豪華になって、天知茂まで出演します。




TVD 鞍馬天狗


放映:MBS 1967/03/02〜1967/09/25
監督:松田定次、松野宏軌
音楽:渡辺岳夫
原作:大佛次郎
製作:松竹

内容:大瀬康一、牟田悌三、内田良平、原田良子、細川亮。
 1月6日より、スカパーで大瀬康一主演の「鞍馬天狗」が始まりましたが、内容はもとより、スタッフ・キャストもすばらしいのです。監督:松田定次、撮影:川崎新太郎など東映映画のいわゆる黄金期の人々によって製作されており、30分番組と言うことから勧善懲悪の子供向きチャンバラと思われがちですが、今でも充分鑑賞に堪える「時代劇」であります。昭和42年の放映当時、子供ながらもその映画と融合した、今まで会ったことがないような劇音楽に感動し、渡辺岳夫という音楽家に出会うことができました。それからは、「用心棒シリーズ」、「非情のライセンス」など氏のニヒルなダンディズムと、一方では心を和ます哀愁の音楽に触れてまいりました。劇音楽は、映画の「イメージ」や「色」を決めるといっても過言ではなく、氏の音楽は映画に「重厚さ」や「格調」まで与えていたように思います。制作の松竹テレビは、その後同スタッフ(渡辺岳夫)、キャストで「黒い編笠」を放映しております。
 最後になりましたが、この渡辺岳夫のホームページを拝見して、渡辺岳夫の音楽が多くの人に慕われ、愛されていることがわかって、その素敵さを再認識しております。
T.U.さん 2003/02/02


鞍馬天狗の歌

作詞:門井八郎
作曲:渡辺岳夫
編曲:渡辺岳夫
歌:三波春夫
TECD-25483,TECE-25926,TECH-25072,TECD-20548,TFC-1621~6,TECD-24619

 '65年のTV時代劇「新選組血風録」の主題歌「新選組の旗は行く」(作編曲:渡辺岳夫、歌:春日八郎)と対比すると面白い。「新選組の旗は行く」は完全な軍歌調だが、この「鞍馬天狗の歌」は軍歌と演歌の中間的な雰囲気である。三波先生はいつもの調子で朗々と歌われている。三波歌唱のためにあつらえて作曲したかのように、歌の後半ではノビノビゆったりのメロまわし。

 特に興味をひくのはイントロだ。
●「ぶわぁ〜ん」とブラスがぶちかます。
●悲しげな笛の音。(その実体はピッコロか)
●泣きのストリングス。
●軍楽マーチで8拍行進してから歌に導入する。
 「新選組の旗は行く」と同様の展開なのだ。


CD TECD-25483「TV時代劇グレイテスト・ヒッツ」
CD TECE-25926「やっぱり時代劇!スーパーベスト」
CD TECH-25072「テイチク時代劇アワー」
CD TECD-20548「テレビ探検隊シリーズ 3 TV時代劇テーマ・コレクション」
CD TFC-1621~6「チャンバラ万歳」
CD TECD-24619「懐かしのTV時代劇テーマ・ベスト集 チャンバラ・パラダイス」




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