銅 (Cu)
古くから用いられた金属で電気抵抗が少ないので電線にも用いられています。
10円玉は銅 95%にスズ 1〜2%と亜鉛 4〜3%が添加された金属です。
熱伝導性もよく、耐食性もよく、やわらかく、展延性がよく塑性加工(曲げたり絞ったり伸ばしたり)しやすい金属です。
よって神社仏閣の屋根に用いられます。
熱田神宮や犬山成田山など、あちこちで見られます。
やわらかいので機械部品には向かず、粘りがあり切削加工にもむきません。
熱伸縮が大きいので屋根などに使用の際は熱伸縮に対応した納めが必要です。
鉄は1mで10℃温度が上がると0.117o/m延びます。
夏場、20mで50℃上がると11.7o延びます。
銅は1mで10℃温度が上がると0.165o/m延びます。
夏場、20mで50℃上がると16.5o/m延びます。鉄の約1.4倍です。
銅板の屋根はやタニタハウジングや山内金属で販売されています。
銅は酸化して表面に緑色の酸化皮膜の緑青を発生する事があります。
古い寺社仏閣の屋根や雨樋に見られます。
私は情緒があると感じますが人によっては嫌う人もみえます。
また銅は硫黄( S )と化合して黒い硫化銅を発症します。
これも神社仏閣で見られますが、過去には人工的に緑青や硫化銅を発症させた銅板もありました。
銅は多種の合金があります。
青銅は銅( 60〜65% )と錫(Sn 5〜10%)の合金で別名ブロンズと呼ばれています。
最古の合金といわれています。
古代文明では武器・道具・宗教的な像・装飾品など多岐にわたる品物が作られました。
黄銅は銅Cuと亜鉛Zn35〜40%の合金で別名しんちゅう(真鋳)と呼ばれています。
身近では5円玉に使用されています。
他にも錠前や時計部品、精密機器の部品や弾薬の薬莢にも用いられています。
丹銅は亜鉛Znが3〜20%の黄銅です。
身近では仏具や金管楽器に使用されています。色は赤っぽい黄色です。
白銅は銅CuとニッケルNi20%の合金で身近では100円玉や50円玉に用いられています。
旧500円玉も白銅です。
新500円玉は、銅Cu72%、亜鉛20%、ニッケル8%のニッケル黄銅製となりました。
電気伝導率などが変わり、偽造硬貨の検出が容易になりました。
洋銀は銅CuとニッケルNi10〜20%、亜鉛Zn15〜25%の合金で洋食器や装飾品に用いられています。