自作Cooler5号 1998/10/27

1. 自作クーラー4号です
 アルファ製、FH8040-MU改(ファン位置変更、ファン交換)です。CPUとは熱伝導性両面テープ+補強材にて固定してあります。今回は、この自作4号をそのまま流用し、CPUへの固定方法変更を実施します。
  


2. サーマルプレートです
 標準状態でこの様な穴あけ加工が施されています。
  


3. サーマルプレートヒートシンクをビス止めします
 一般的にはサーマルプレートにタップ加工する方法が知られていますが、やす坊の場合はヒートシンクの構造から、ヒートシンク側にタップ加工を行いました。サーマルプレート側の純正クーラー取り付けタップをφ3.5キリ、ヒートシンク側にM3タップ加工。M3×12ビス、4本で強固に固定します。当然、接合面にはシリコングリスを塗布します。
  


4. ヒートシンク側にタップ加工を行った為、CPU側にビスの頭がきます
 写真では良く見えませんが、1o以上の隙間があります。CPU等との干渉も問題ありません。ショートが不安であれば、テフロンテープ等で絶縁すれば良いでしょう。クリップ固定用スタッドが近くにあり、基盤が多少変形しても問題無いと考えます。
  


5. 完成です
 見た目は自作4号と同じですが、効果の程は?(写真は、L2放熱対策実施済み状態です)
  




自作Cooler5号 能力確認

測定条件
外気温
電圧
動作クロック
別途デジタル温度計にてケースファン吸気温度を23±1℃程度に収まるよう、エアコン等にて調整。
コア電圧2.05V、L2/DIMM電圧3.4V (P2Bでは3.4Vがノーマルです)
103MHz×4倍 = 412MHz
測定手順 @CPUコアが常温の状態でパソコンを起動させる。
AWindowsNT4.0上で、Superπ104万桁を実行させ、計算完了時の温度を測定する。

 今回使用したハンディデジタル温度計です。横河電機叶サ MODEL2455、K形熱電対使用で、-160〜+1372℃まで測定できます。
  
 Pentium2のS.E.C.カートリッジを分解し、センサーを取り付けます。センサーは、CPUとサーマルプレートの結合部に取りつけます。実際の測定はS.E.C.カートリッジを組み立てた状態で行います。
  

【測定結果】
 Superπ計算完了時のCPUコア温度は29.3℃ (約6.3℃の温度上昇)

【考察】
 自作4号の能力確認を実施していませんので、記憶と感覚での比較となります。自作4号時は、CPU温度計が常時35℃程度、Superrπ実行時は45℃程度になっていました。周囲温度が違う為、比較は難しいです。しかし、今回の測定結果から分かるように、空冷といえども常温+αに押さえ込む事が可能である事を実証出来た点は大きいと思います。特に効果が現れた原因として、やはり熱結合の効率でしょう。ビス止めとする事で効率が大幅アップされた事が効いていると思います。元々アルファ製ヒートシンク自体の能力は非常に高いので、当然の結果とも言えますが。(^_^;)
教訓:大型ヒートシンクの採用より、まずは効率の良い固定方法の採用が重要である!
 尚、これほどの差が出た原因の中に、自作4号の固定不良が考えられます。熱伝導性両面テープの問題ではなく、接着が適切に行われていなかった(空気混入、剥がれ等)かもしれません。