自作Cooler2号 1999/09/11

1. 今回使用した部品類です

ヒートシンク 潟Aルファ製SB13070-45W 通販にて入手 
ペルチェ素子 12V、最大吸熱量57W、40o角×2個 1年程前、居H月電子にて入手
温度調節器 オムロン叶サE5CS-Q1JK
バッファ板 KENDONさんオリジナルバッファ板を通販にて入手
 ・ピラミッドバッファ
 ・マルチペルチェプレート
 ・L2冷却アダプター
ファン 山洋電気叶サ 60o角DC12Vファン×2個 名古屋タケイ無線にて入手
 ・MODEL 109P0612H708
断熱材 商品名 スタイロフォーム 20o厚 ホームセンターにて入手
 JIS押出法ポリスチレンフォーム保温板1種b 省エネルギー協力製品 
その他 サンハヤト製防湿材ハヤコート
アルミ板、ビス類、シリコングリス、電気絶縁用シリコンゴム(信越シリコン製KE45)
配線材料、補償導線など

 一部の部品は入手先をリンク集で紹介させて頂いております。是非ご覧下さい。
  


2. 温度センサーです
 左側が5インチベイに取付けて使用中の温度計用、CMOS温度センサS-8100Bです。右側は今回ペルチェ制御用に用いる熱電対です。本来、熱電対は氷点下測定には不向きですが、当面氷点下は目指さない事と、簡単に製作出来る事で採用しました。市販の熱電対は大型の上、高価ですので補償導線を単純に結合させる方法で自作しました。精度は期待できませんが、ペルチェ制御用には十分でしょう。
  

----参考知識----

 熱電対は測温体の一種であり、測定範囲の点から広く用いられております。熱電対にも種類がありますが、一般的なK(CA)型熱電対を例に説明します。K(CA)型熱電対は、クロメルとアルメルの2種類の金属の接合点(両端)に温度差を与えると電流が流れる現象を利用して温度を測定しています。当然のことですが、2種類の金属以外の物質を途中に入れると正常に測定できないので、熱電対と測定器の間のケーブルにも同じ種類の金属を用いて配線します。このケーブルを補償導線と呼びます。今回は、補償導線の片端を結合させる事により、K型熱電対を自作しております。一般的な市販品との違いは、非絶縁、無保証(当然ですが)、結合部の耐久信頼性です。熱電対用の測定器の多くは、熱電対異常の際には制御出力をOFFにするので、加熱用途には安全ですが、今回のような冷却用途にはCPUが加熱する危険があります。不安な方は市販品の利用をお勧めします。私は、アラーム出力機能付き測定器を使用する事で危険回避する予定です。

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3. ヒートシンクを組立てます
 はっきり言って、ギガコンプ製やアルファ製の市販品を真似しました。
やはり、DIMMとの干渉を避ける点と、アルファ製ヒートシンクの指向性を満足させる為にはこの構造しかありませんね。1o厚アルミ板を加工してフードとファンの取付け台を製作しました。オリジナルな点としては、ファンの騒音を押さえる為に、ファンの間に断熱材を挟み込んで振動を抑える事と、アルミ板とファンの接触面には3o厚ゴムシートを取付け、気密性と騒音防止を行っております。
  
  


4. 結露対策を実施します
 結露対策に関しては、ピラミッドバッファの入手先であるKENDONさんのホームページ上にて詳しく紹介されています。当方は、KENDONさんの結露対策をそのまま採用させていただきました。KENDONさんのホームページはこちらからどうぞ、KENDON'S WebSite
また、断熱材加工にはトモトモさんの多大なる協力をいただきました。ありがとうございます。何せ私は指先が不器用なので。(^_^;) 素材は加工し易いのですが、不器用な上、センスの無い私にはとても加工が難しかったです。トモトモさんのホームページはこちらからどうぞ、トモトモのホームページ
  


5. 制御回路です
 ペルチェを温度調節期にてON/OFF制御する為のリレーと、ファンの回転数制御回路です。リレーではなくてパワーMOS-FETでも使いたいところですが、1号機である事と、手持ち部品の都合上、リレーで代用する事にしました。2号機には無接点化したいですね。ファンの回転数制御は5V出力の三端子レギュレータを利用し、GNDに可変抵抗を入れる方法で電圧を可変しています。写真にはありませんが、現在では制御回路の使用/不使用スイッチを追加しています。三端子レギュレータのドロップが大きく、ファンの効率を上げる為にバイパス出来る様、改造しました。
  


6. 完成です
 かなり重いので、ステーを取りつけて固定します。また、マザーに付属のリテンションユニットは干渉して邪魔なので取り外しました。CPUのメンテナンスが容易に行える様、コネクタで中継しています。
  
 60o角ファンを2個使用していますが、風量不足の様です。ヒートシンクがかなり熱くなります。ファンを高速回転タイプに交換、又は大型ファンに交換する必要があるようです。また、排気熱がケース内温度上昇の原因となり、安定性に不安があります。ケース外へ排気する方法を検討する必要がありそうですね。2号機への課題としましょう。