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SCSI-1とSCSI-3機器混在環境における不具合と対策
| ハード構成（2000年2月27日現在） ・AOPEN AX6BC-TypeR + Intel PentiumIII/500MHz ・SCSI機器構成
1. 不具合発生 長い間愛用していた230MのMOが不調となり、新規に640MのMOを導入しました。早速接続し､電源ON。 あれ?起動しない。何と､OS起動前のSCSI-BIOSによる、SCSI接続SCANの途中で停止するではないですか。新品不良?、相性問題? 頭の中を駆け巡る不安と焦り。230M並みの破格値で購入した嬉しさはあっという間に消えてなくなり、長くて険しく、そして楽しい^^; 問題解決の道を歩む事になりました。 2. とにかく、色々やってみる 新品不良は決して珍しい事では無いと思っていますが､国内メーカBOX品での新品不良は殆ど有り得ないと考え､マシン側の問題である事を積極的に疑うことにしました。この手の不具合は、悩むより可能な範囲で色々な組み合わせでテストを行い､原因特定への道を見つける事が重要です。 1. MO以外の機器を外してみる 基本ですね。早速、AHA-2940U2WのUltraSCSIポートにMOのみ接続して起動。何も無かった様に、一発起動。ドライブも正常に認識されています。この時点で新品不良は消え、SCSI機器同士、又はホストアダプタとの問題である事が明確になりました。 2. 接続機器を徐々に増やす MO単体では正常でしたので､同じSCSIライン上の接続機器を徐々に増やす事にします。まずは、SCSIｰ2機器である外付けHDDとの組み合わせ。この組み合わせでは問題なし。次にSCSI-1機器であるFilmScannerQScanとの組み合わせ。この組み合わせでも問題なし。ん?何故? 念の為、3台とも接続してマシンを起動するとやはり駄目。単体や2台接続では問題無いが､3台では駄目な様です。うーん。困った。^^; 3. 接続順を変えてみる こうなったら、接続順も変えましょう。接続順なんて関係無い！と思われる方も多いと思いますが､私は経験上、機器の順番を入替える事によって問題を解決した事あります。（技術的な理由は分からず、結果OKで割り切っていましたが^^;）しかし､SCSI-1機器であるQCANはコネクタがアンフェノール50pin（当時はこれが一般的でした）とD-Sub24pin（Mac用）ですので､変換コネクタの都合上、QScanを最後に接続する必要があり、HDDとMOの順番を入替える事しか出来ません。早速、ホスト−MO−HDD−QSCANの順に接続してマシンを起動。何と､今度は正常に起動するではありませんか。やった！と、喜び､エクスプローラーを開くとMOのドライブがありません。どうやらMOを認識していない様です。慌ててマシンを再起動し､SCSI-BIOSのメニューを起動。SCSI機器をSCANすると、何とMOが認識されていない。どうやら、この接続順ではMOがホストに正常に認識されない様です。不思議だ！ 4. IDを変えてみる 最後の抵抗ですね。SCSI-IDを他の空いている番号や、機器同士のIDを入替えてみましたが、症状は全く改善されず。 3. ん? 何だこの現象は? とりあえず接続順やIDを元に戻し、OSレベルで確認をしようとMOとQSCANのみ接続した状態でマシンを起動する。一発で起動し､MOも認識されています。本当に認識されているのか？との疑問が湧き、ディスクを挿入して読出し、書込みを行ってみました。ん?何か変です。時々､息をつくかの様にMOの転送が中断するのです。数秒後に転送が再開されますが､あきらかに異常です。この状態を何度か繰り返している時､ふとQSCANの動作表示灯の点滅が目に入りました。そうです。時々QCANが勝手に初期動作を始め、完了するまでの間、MOの転送が止まっているのです。MOとの転送を行っているのに、何故かQSCANが異常な動作をする。これは大きな手掛かりとなりました。 4. 解決 さて、これでQSCANが問題なのは明確となりました。正常に認識されているのに、転送で不具合が出る。この時、転送速度の違いが頭をよぎりました。UltraSCSI対応のMOは20MByte/Secの転送が可能です。当然、ホストは自動認識して20MByte/Secて転送します。しかし、QSCANはSCSI-1規格の為､転送速度は10MByte/Secです。まさか、SCSI-BUS上に20MByte/Secの信号が流れると、QSCANのSCSIコントローラーが誤動作するのでは？ 予想は見事的中です。ホストアダプタの設定（Sync Transfer Rate MB/Sec）を変更し、MOの転送速度を10MByte/Secに設定する事で解決しました。 5. 最後に この様な事は､滅多に無いでしょう。最新機器では有り得ないでしょう。しかし、旧世代の機器と最新機種を組み合わせると発生する可能性が高いかもしれません。皆様の頭の片隅にでも入れて頂けると、いざという時に役に立つかもしれませんね。^^; |
