AMD Athlon64のCool'n'Quietテクノロジを試す

1.Cool'n'Quietテクノロジ
 AMDが革新的なソリューションとしてうたっている機能で、手っ取り早く言えば必要とされるパワーを供給する事で発熱を減らし、消費電力削減を行う。同時に発熱量が低下した分だけ冷却ファンの回転数も下げる事が出来、静かなマシンを構成できるって物です。
具体的には実行中タスクの状態に従って動作周波数と電圧を、何と30回/秒最大まで自動的に調整してくれる機能です。

 OverClckしたCPUの発熱対策として、アイドル時のCPU温度を下げるソフトが流行った時期が懐かしいです^^;
 AMDの日本語資料は → http://www.amd.com/jp-ja/assets/content_type/DownloadableAssets/Cool_N_Quiet_J.pdf

2.Cool'n'Quietテクノロジを利用する為に必要な物
 1.当然ですが、Athlon64とCool'n'Quietテクノロジ対応マザー ^^;
   やす坊使用中のGigaByte製GA-K8NS ULTRA-939は'04/11/27現在、AMD推奨マザーに記載されていませんが、問題なく動作します。
   このマザーはSmartFAN対応ですので、Cool'n'Quietテクノロジで騒音レベルの低下を得る事が出来ます。
     ※SmartFANは、コア温度に応じてCPUクーラーのFAN回転数を制御する機能です。
 2.AMDサイトで公開されているAthlon64プロセッサドライバ
   '04/11/27現在、WindowsXP用はVersion1.1.0.14が公開されています。

3.Cool'n'Quietテクノロジをセットアップする
 1.Athlon64プロセッサドライバ
   デバイスマネージャより、プロセッサドライバをAMDよりダウンロードしたドライバに更新します。
 2.電源オプションのプロパティより「電源設定」を[最小の電源管理]に設定します。
   

   以上でセットアップ完了です。簡単ですね。

4.Cool'n'Quietテクノロジの動作を確認する
 実際には負荷の状態で電圧と動作周波数が色々と変化しましたが、無負荷時と高負荷時の状況だけ記載しますね。

<無負荷時>

 本来の動作周波数2.2GHzに対し、半分以下の1GHzで動作しています。電圧も1.5Vに対し1.0Vと大幅にダウンしています。

 動作周波数、電圧をここまで下げれば、消費電力(発熱量)の大幅な削減が期待できます。
OverClockを行った場合にも、低負荷時の温度上昇を抑える事により、より安定度を得る期待ができます。

<高負荷時>

 動作周波数、電圧共に定格値です。CPUの本来の性能が発揮できる状態ですね。

   測定には下記ツールを使用しております。
     WCPULK  H.odaさん作の有名なWCPUIDに含まれているリアルタイム表示ツールです。
     NVIDIA System Utility  その名の通り、NVIDIAさん作のシステムユーティリティです。

5.まとめ
 最初はCool'n'Quietテクノロジなんて別に必要ないし。。って思っていたけど、結構よさそうですね。
 1.消費電力を抑える事が出来るので、夜遅くまでPCやっても電気代が気にならない。(^_^;)
 2.発熱を抑える事ができるので、熱暴走によるトラブルを防ぐ事が出来る。
 3.発熱を抑える事が出来る→OverClockの余裕度(安定度)アップに期待大!
   ※高負荷目的(例えば、高負荷状態が連続するゲーム等)では当然ですが効果は期待できませんよ。

 まあ、簡単に導入できて効果も大きい事から、やす坊としてはお勧めです。(^O^)