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電源品質改善
更新日 | 更新内容 |
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1999年04月19日 | 連載 1号 ・ATX電源フィルタVol2の構想 ・製作の前に ・構想を考える 第一弾 |
1999年04月27日 | 連載 2号 ・改善用の部品を考える ・ASUS製P2BとAOPEN製AX6BC/Type-Rの電源回路用Cの調査 |
その1 1999/04/19
1. 電源品質改善の構想
前回、ATX電源フィルタを製作、実装しましたが、はっきり言って効果はまったく不明です。検証を行う前にATX電源トラブルが発生し、市販スイッチング電源に交換を行った事も有りますが、何より技術的根拠に欠けています。今回は技術的裏付けは当然の事、使用する部品類にも注目して構想を立てる予定です。また、電源フィルタに限定せず、コアレギュレータにも踏み込んで、全体的な電源品質の改善をテーマに進めます。
2. 製作の前に
電源に関心を持つようになってから、約半年の間に、かなり電源関連の改造に力を入れてきました。しかし、いまだ電源に関する知識に乏しく無知な私が取り組む為には情報と協力が必要不可欠です。幸いにも、「廃人の庵」のWebMasterであるヒロ坊さんをはじめ、多数の方々のアドバイスをいただいております。みなさんも、インターネットと言う無限の情報網を活用し、新しい事にチャレンジしては如何でしょう。
3. 構想を考える 第一弾
構想を考えるに当たり、ATX電源とコアレギュレータ、個別に考えることとします。
1. ATX電源の品質改善
やはり一般的には前回同様、LCフィルタを電源とマザーボード間に挿入する事でしょうか。ノイズ対策の意味でフェライトコアの挿入も良いとの情報もあります。個人的にも使用しておりますが、効果には疑問的です。やはり、数十アンペアものデジタル負荷を相手にする以上、ノイズ対策以上に電源の安定性を重視することが重要と考えます。従って、蓄積コンデンサを追加して電圧変動率の低減を図る事が良いと考えます。
2. ・コアレギュレータの品質改善
コアレギュレータはCPUのコア電圧(PentiumU350MHzの場合は2.0V)を供給する為のスイッチング電源です。同期整流方式と呼ばれる、効率の良い回路で構成されていますが、この回路を触るにはある程度の専門知識が必要です。幸いにも、「廃人の庵」のWebMasterであるヒロ坊さんから関連図書の紹介を頂いておりますので、ここで紹介します。トランジスタ技術1998年5月号に特設記事として「同期整流方式による電源回路の効率化」が記載されています。これは、Pentium2用コアレギュレータ回路に関する記事ですが、転載は当然出来ませんので、紹介に留めさせて頂きます。AX6BC/Type-R等で使用されているFAIRCHILD社製、RC5051での記事ですので、個人的には非常に参考になります。この記事で十分に勉強後、取り組み方法を検討します。
その2 1999/04/27
1. 改善用の部品を考える
やはり、電源回路の改善の第一段階は電解コンデンサの追加、交換でしょう。写真はオーディオ用コンデンサとして有名なエルナー且ミ製電解コンデンサです。秋葉原、且瘴シ通商殿にて購入。ARE
50V1000MF 2個、ARE 25V3300MF 6個購入しました。コアレギュレータ改善用、新設電源フィルター用に使用予定です。今後、必要に応じて追加購入や部品選定変更を行います。特性に関しては、データーシートが未だ入手出来ない為、未確認です。しかし、オーディオ用コンデンサは本当に高価です。
2. ASUS製P2Bの電源回路用コンデンサの調査
箱記載LotNo. | CPU:W/O / C:0K,AWARD / P.No.:M6P260-T0J |
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PCB記載LotNo. | REV.1.02 |
Vcc-coreレギュレータ | HARRIS社製、HIP6019CB |
3.3Vレギュレータ |
目的 | シルク記号 | 容量 | 備考 |
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コアレギュレータ入力フィルタ用(5V回路) | CE2,CE8,CE10,CE12 | 1000MF6.3V | SANYO 105℃ S.E.7D |
目的 | シルク記号 | 容量 | 備考 |
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コアレギュレータ出力蓄積コンデンサ | CE4,CE5,CE6,CE7,CE9,CE11,CE13,CE14 不明1,不明2 |
1000MF6.3V | I.Q + 105℃ |
オンボード3.3V電源回路 | CE22,CE25,CE26,CE28,不明3 | ||
5V電源回路 | CE17,CE22,不明4,不明5 |
目的 | シルク記号 | 容量 | 備考 |
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CPUコアVTT電源回路 | 不明6 | 100MF16V | JEC 105℃ |
不明 | CE24 |
3. AOPEN製AX6BC/Type-Rの電源回路用コンデンサの調査
箱記載LotNo. | ExtNo.:0101 / PartNo.:91.87810.452 / EngVer:M |
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PCB記載LotNo. | 97813 / 48.87863.013 |
Vcc-coreレギュレータ | FAIRCHILD社製、RC5051 |
3.3Vレギュレータ | ATX電源に依存 |
目的 | シルク記号 | 容量 | 備考 |
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コアレギュレータ入力フィルタ用(5V回路) | TC5,TC6 | 1500MF6.3V | SANYO 105℃S.E.80 |
コアレギュレータ出力蓄積コンデンサ | TC3,TC7,TC8,TC12,TC13,TC14,TC15 | ||
TC10 | 1000MF6.3V | ||
3.3V電源回路 | TC14,TC18 | 1500MF6.3V | |
5V電源回路 | TC21 | 1200MF6.3V | LowESR GL |
TC29 | 1000MF6.3V | SANYO 105℃S.E.80 | |
不明 | TC17,TC24 |
目的 | シルク記号 | 容量 | 備考 |
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3.3V電源回路 | TC11,TC22 | 100MF16V | YEC 85℃ |
5V電源回路 | TC1,TC2 | ||
12V電源回路 | TC27 | ||
不明 | TC23,TC25,TC30,TC31 |
私は電源関係やコンデンサの専門家ではありません。しかしながら、今回調査した2社のマザーボード調査結果より,電源周りで重要な役割はSANYO製コンデンサが担っていると判断できます。コンデンサの使用温度範囲からも、メーカーが部品選定に重点を置いていることが伺えます。2社共にANYO製のコンデンサを採用している事から,信頼性の高さを感じます。今後,SANYO製コンデンサに関する技術資料を入手後、より高性能なコンデンサに交換する事が一つの手段として挙げられます。