Pentium2のVcc-core電圧について

 Pentium2は動作周波数によってVcc-CORE電圧が異なっています。マザーはCPUの要求するCORE電圧を認識して、必要な電圧を用意します。"CPUの要求"をマザーに認識させる為に、VIDなる5ビットの信号線がスロット1では用意されています。この信号は、単にCPU内部で0V、またはプルアップされているだけですが、信号を電源ICが認識して、必要とされる電圧を用意します。つまり、この"VID"信号をCPUからではなく、外部から与えれば任意に電圧が設定できる事になります。




Vcc-core電圧を作っているICについて

 Aopen社製マザーAX6BC Type-Rには、FAIRCHILD社製、RC5051が搭載されています。このVID0〜4を外部で設定出来れば、任意にコア電圧を設定出来ます。

VID4 VID3 VID2 VID1 VID0 出力電圧
0 0 0 0 1 2.0V
1 1 1 1 1 2.0V(CPU無し)
1 1 1 1 0 2.1V
1 1 1 0 1 2.2V
1 1 1 0 0 2.3V
1 1 0 1 1 2.4V
1 1 0 1 0 2.5V
1 1 0 0 1 2.6V
1 1 0 0 0 2.7V
1 0 1 1 1 2.8V
1 0 1 1 0 2.9V

 VIDと出力電圧の関係を2.0〜2.9V分部のみ記載します。2.0V設定をCPU無しのVIDコードで代用するならば、VID3、VID4を"1"に固定し、VID0〜VID2を変化させる事により2.0V〜2.7Vを設定する事が可能となります。




VID外部設定化 改造

@ICのピン5本を慎重にパターンから浮かして、リード線を半田付けします。
  
 隣接するピンとショートしない様、チューブで保護します。VID3、VID4は"1"固定ですので、足を浮かすだけとします。VID信号はTTLレベルですので、オープンで"1"になります。VID0、VID1、VID2はスイッチへ配線して、任意に設定出来るようにします。パターンから浮かす際、パターンを傷めたり、ピンを折らない様に慎重に作業します。


Aデジタルロータリースイッチを取付ます。
  
 OFFで"1"、ONで"0"となります。(スイッチの種類によって、動作が異なります)