Pentium2のVcc-L2電圧アップ効果

 Pentium2のL2電圧は動作周波数に関係無く3.3Vとなっています。この3.3VをVcc-core電圧同様に上げる事が出来れば、根性無しL2に渇を入れることが出来ます。同様にDIMMメモリも同じ3.3Vで動作していますので、同様に渇を入れる事が出来ます。つまり、OverClockに挑戦しており、L2やDIMMメモリの根性が無くて悩んでいる場合は有効な方法です。(L2の根性有り、無しを簡単に確認するには、BIOSでL2を無効にする事で確認できます。)
DIMM電圧に関しては、マザーの種類により制御系が異なります。P2BではCPU-L2とDIMM供給電源はマザー上で作っています。




Pentium2のVcc-L2電圧を可変する方法

 実は、一般的に3.3VはATX電源の3.3V出力をそのまま利用しているマザーボードが多いです。従って、ATX電源に出力電圧調整用ボリウムがついていれば、一切の改造は必要ありません。また、ボリウムが無くてもExcraftさん(リンク集参照)にて、アダプターなる便利な物を販売されています。つまり、ほとんどの場合はマザーを改造する事無く実現できます。しかしASUSのP2B等、マザー上で3.3V電源を搭載している機種があります。電源の安定性向上や、3.3Vをあらかじめアップしておく事で、全体的な安定性向上が目的のようです。この場合、マザー上の電源回路を改造する必要があります。




Vcc-L2電圧を作っている電源IC

 ASUS社製マザーP2Bには、HARRIS社製、HIP6019CBが搭載されています。
  


 このICはデーターシートによると、下記回路例の場合、3個の抵抗によりVout2が決定されます。Vout2=V.REF*((1+(R3+R5))/R6)  (V.REF=1.265V)  回路例の場合Vout2=3.32Vとなります。つまり、固定抵抗を可変抵抗にする事によって、任意の電圧が得られます。
  




Vcc-L2電圧 電圧可変化改造

1. P2Bの場合、R27を可変抵抗にする事で実現することが出来ます。
 R27(4.7kオームの抵抗)を取り外し、5Kオームの多回転型可変抵抗を接続します。左側の2本(チューブの付いていない線)が可変抵抗の線です。ICのピン上げよりは容易ですが、慎重に配線します。
  


2. 可変抵抗は基盤に取付、プリンタコネクタに固定しました。
 写真では見えませんが、マザーと基盤の間にテフロンスペーサーを入れて固定しています。
  


3. 左側の部品が可変抵抗です。(左側面につまみが有ります)
 可変抵抗手前のチェックピンはL2電圧確認用です。デジタルスイッチ、及び右側のチェックピンはVcc-CORE電圧調整、電圧確認用です。