blueball.gif (1613 バイト)  台湾旅遊記  blueball.gif (1613 バイト)


1.到着


そもそもの旅の目的

これは2000年10月5日から9日にかけて行われた台湾旅行の記録である。そもそもの旅の目的は、「中壇元帥進香団日本支部」の水歌ななこさんが主催する、「高雄・新営でna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)の誕生祭を見に行こう!オフ」(仮称)に参加することであった。その誕生祭というのが今年は10月6日、つまり旧暦の9月9日である。そこから「台北で暮らしている川魚さんとも会いたいなあ」「台湾行くなら台北故宮は絶対に抜かせないぞ」「どうせなら台南の鄭成功絡みの遺址も回りたいなあ」といった具合に、どんどんと旅の計画が膨れあがっていったわけである。以下、日にちを追って旅の経過を記していく。

10月5日 高雄

夕方4時頃に関空を発ち、夜8時に高雄国際空港に到着。日本アジア航空の便に乗った。5〜6日は高雄福華大飯店に宿泊する予定である。空港内の観光ホテル協会のカウンターで、福華大飯店がリムジンを出しているかどうかを問い合わせたが、無情にも「無い」との返答をもらう。係員のおじさんから「ロビーの正面に止まっているタクシーは運賃が高いです。安いタクシーを紹介してあげましょう。」と言われ、タクシーを手配してもらう。ホテルまでは200元でオーケーとのこと。これで安い方なのかどうかよくわからない。ともかくタクシーに乗り込む。

ホテルに到着したのが確か9時半頃であった。出発前にななこさんから得た情報によると、高雄の三鳳宮では誕生日の前夜祭がこれまた凄いとのことであったが、もう体力がヘロヘロで外に出歩く気力が無い。前夜祭はあきらめることにする。

備え付けのテレビを着けると、「懐玉公主」という時代劇をやっていた。清朝期のドラマで、若き日の康熙帝がいきなり黒覆面の集団に襲われて瀕死の重傷を負ったり、更に療養中にヒロインの懐玉の名を叫んでのたうちまわったりと、何だかもの凄い展開である。しばらく画面に見入ったが、キリの良いところで切り上げて、シャワーを浴びて早めに床に就いた。

10月6日 高雄〜新営

この日は朝9時に新営駅前にななこさん・さもんさん・SUIKOさんと待ち合わせて、太子宮のお祭りを見に行く予定である。新営の地図や太子宮の紹介などはガイドブックに全く記載がない。まさにななこさんだけが頼りなのである。

時刻表によると高雄駅から特急の自強号に乗ること約1時間にして新営に着くとのこと。待ち合わせの目印である乾隆帝Tシャツに着替え、ホテルを出て高雄駅に向かう。カウンターで行き先・乗りたい電車の号数・出発時間を書いたメモを渡し、首尾良く切符を入手。自強号の乗り心地は思ったより快適であった。おまけに次の停車駅を表示してくれる電光掲示板まである!

車内や外の風景に見とれているうちに新営駅に到着。まだ約束の時間までにはしばらく間があるので、駅構内のコンビニを覗いてみることにする。

 余談であるが、台湾では(少なくとも都市部では)日本並みにコンビニが乱立している。この日、ホテルから高雄の駅までの徒歩20分程度の距離に、「セブンイレブン」だの「全家便利商店」(ファミリーマートの漢訳)だのという看板を5〜6件は目に付いた。

本棚には台湾版のジャンプとか、あとなぜか『中華一番』の訳本が並んでいたが、その一角に『神G侠侶』のコミックを発見!下図を見て分かるとおり、バリバリのアメコミタッチである。即座に購入を決断。時間までこれを読んで暇をつぶすことにする。

黄玉郎『神G侠侶』。オールカラー、お値段わずか80元!

これを駅のベンチで読み耽っているうちに9時になった。そろそろななこさん達が来るはずであるが……10分待っても20分待っても来ない。もしや集合場所か時間を間違えたのでは!?と焦りまくる。早々と見知らぬ土地で独りぼっちである。取り敢えず次の電車が来る9時半まで待つことにする。果たして30分頃に三人連れの姐様方が私に声を掛けてきた。水歌ななこさん、さもんさん、SUIKOさんのお三方である。SUIKOさん以外は初対面。お互いに挨拶を交わし会う。事情を聞くと、やはり電車を一本乗り過ごされてしまったとのことであった。

面子も揃ったのでいよいよ出発!駅前には何台かタクシーが止まっていたが、敢えてそれを無視して道路に出、流しのタクシーを拾うことになった。ああやって駅で待ち構えているタクシーはどうしてもボッタくられることが多いからだと言う。途中個人タクシーの勧誘に遭ったりして少々手間取ったものの、150元で太子宮まで行ってくれるという運ちゃんをつかまえ、我々はタクシーに乗り込んだ。

車窓から見る新営の風景はまるで一昔前の日本の田舎のようである。私は昔海水浴に行った淡路島の風景を思い出した。風景は良いとして、どうも車内が暑い。クーラーが付いていないのである。私はななこさんに尋ねた。「台湾のタクシーって、クーラーの付いてるのと付いてないのとがあるんですか?昨日空港から乗ったタクシーには付いていたんですけど……」「そうですね、両方ありますね。クーラーが有っても無くても運賃が変わらないのが不思議ですよねえ」なんてこった!するとこのタクシーははずれなのかっ!?ちなみにこの日の最高気温は34度であった……

また昨日の高雄・三鳳宮の前夜祭の様子なんかも聞いてみたが、暴走族がパラリラパラリラと集まってきて、御輿を担いで宮内に乱入したりとトンデモない騒ぎだったと言う。うーむ、ちょっと見てみたかったかも……そう言えば高雄の街中はスクーターやバイクが所狭しと走り回っていたよなあ。

そうこうしているうちに目的地に到着したわけだが、太子宮のお祭りの模様などは次回のお楽しみ。


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