blueball.gif (1613 バイト)  台湾旅遊記  blueball.gif (1613 バイト)


2.太子宮と三鳳宮


10月6日 新営

タクシーから降りてしばらく進むと、太子宮の屋根にそびえるna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)像がドンドンと近付いてくる。太子宮は台湾最大規模のna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)廟であり、台湾におけるna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)廟の総本山でもあり、開廟以来三百年以上の歴史を持つ。この日はna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)の誕生日を祝うお祭りが行われていたわけである。

巨大那咤像

太子宮の前の広場は既に人がいっぱいで、真ん中で何やら儀式が行われている。想像以上の人出で、そこら中で爆竹が鳴り響き、紙銭がパチパチと燃やされていた。何回か台湾に来ているななこさんでも、これだけ規模の大きいお祭りを見るのは初めてだという。

私は周りに見えるもの全てが新鮮であちこちバシャバシャと写真を撮りまくる。特に気になったのが、「タンキー」である。これは男性のシャーマンが上半身裸になって、棍棒や刀なんかで自分の体を傷つけて神降ろしを行うというものである。しかしここ太子宮のタンキーは、頭を金髪や茶髪に染めた19、20歳ぐらいの、いかにも夜露死苦という文字が似合いそうな兄ちゃんがやっていたのである。

ななこさんによると、こういう痛みを伴う儀式は不良グループや暴走族で幅をきかせている兄ちゃんが、仲間に自分の度胸を示すためにやることも多いのだという。

それにしても広場全体がものすごい熱気である。しかしこの熱さは尋常ではないと思ってふと横を見てみると、知らない間に隣でパチパチと紙銭を燃やされていたりしました(^^;)

祭りの風景      タンキーの兄ちゃん

ななこさん、さもんさんと一緒に宮の建物の中に入ると、(この時SUIKOさんとははぐれてしまっていた。)中には何やらびっしりと人形らしきものが敷き詰められている。これは台湾中のna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)廟の御神体で、順番にお香にあてていって、お祭りが終わればまた各地の廟に返されていくのだという。

宮の事務所では日本からの観光客が珍しかったせいか、三人共々「日本の方が東京と大阪からお参りに来てくださいました!」とアナウンスされてしまったり、太子宮の資料や記念品までもらってしまいました。

宮内の見学が終わって外に出てみると、広場はすっかり閑散となっていた。主な儀式は午前中で終わってしまったとのことである。その後は宮の敷地内のお土産屋をのぞいてみたりしたが、やはり日本人は珍しいらしく、店員さんも以前ここに来たななこさんを覚えていたようである。

さて、喉が乾いたので冷たい飲み物でも飲もうということになって、私は烏龍茶を買った。それを見てなぜかSUIKOさんが「ああっ、それ買っちゃったんですねえ」と声を挙げる。一口飲んでみると、甘い。そう、この烏龍茶には砂糖が入っていたのである!「台湾の烏龍茶には大抵砂糖入りなんですよねえ」「そ、そういうものなのかっ!?」私は軽いカルチャーショックを受けた。

その後は『封神』の一場面を彫り込んだ焼却炉をバシバシ写真に撮りまくったり、(下の写真がそれである)骨董品の叩き売りを見物したりして、昼過ぎに太子宮を引き揚げた。そして自強号に乗り込んで高雄へと向かう。

全部で十二面ありました

高雄

高雄へは午後三時頃に到着。三鳳宮で四時に宣和堂兄さんと待ち合わせをする約束だが、それまでにはまだ時間がある。それまでに高雄で一番大きな本屋に行こうという話になって、そこまで行って見るも、なぜか本屋が無い。「ひょっとして潰れちゃったの?」仕方が無いから、ななこさん達が去年入ってみて良かったというお茶屋さんに向かうも、そこも服屋さんに変わっていた。高雄はなかなか転変が激しいようである。

取り敢えず目に付いた本屋に入って時間をつぶすことにしたが、そこの本屋が案外品揃えが良く、みんなして立ち読みに励むが、気が付いたら四時を回っていた。急いでタクシーに乗り込み、三鳳宮へ。

三鳳宮は太子宮と並び、台湾最大規模のna.gif (129 バイト)ta.gif (116 バイト)廟である。もうお祭りの儀式は終わっているようであったが、それでも舞台で子供京劇をやっていたりして騒々しい。この子供京劇のやかましさがまた尋常ではない。軽快なBGMがスピーカーで流れるだけではなく、なぜか剣を振り回した時なんかの効果音も、「ビヨンビヨンビヨン」と大音量で流れてくるのである。

高雄・三鳳宮      大音量の子供京劇

一人で心細そそうにしていた宣和堂さんとも再会を果たし、一通り宮内を見物したあと、広場の端にある「友楽軒」というお茶屋さんに寄る。ここは日本語に堪能な老夫婦が経営しており、中国式のお茶の入れ方を教わったりした。ここで扱っていたのは減肥茶と烏龍茶だが、特に烏龍茶の香りが良い。御主人の楊さんは70歳にもなろうというのに、日々テニスに励む元気な爺さんである。

その後はいよいよ夕食である。ななこさんがリストアップしてきた食事処から「ここがよさげ」と点心屋に行ってみたものの、そこが食事時だというのにガラガラで一抹の不安がよぎる。夕食に向かう前に楊さんから、「人が混んでいる所はうまい飯屋、ガラガラの所はまずい飯屋」などというアドバイスを受けていたので、余計に不安が増幅される。しかし意外にもどの料理もうまく、一安心である。

夕食の後は腹ごなしにと六合夜市を散策したり、でかい本屋に寄ったりした。本屋では『射G英雄伝』『陸小鳳伝奇』のコミック版を購入。ここらへんで小型のトランクで台湾に来たことを後悔し始める。行く前はコンパクトな方が良いと思っていたが、これではあんまり本が詰められない!何冊か分厚い本はあきらめることにする。他のメンバーもどれを買うべきか頭を悩ませていたようである。

心おきなく本屋を探索したあとで、一行は解散。明日は台南で集合である。宣和堂さんは高雄で宿は取ってないというので、私の泊まっているく福華大飯店まで同行し、そこで部屋を取った。

翌7日の台南散策については、また次回。


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