謹 賀 新 年

平成21年元旦

旧年中は色々とご支援賜りありがたく存じました。
本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします 。

<正す会通信・・・その51>  懸念される                 
                     ジコチュウ被害者層の出現
 膨大な事件処理に追われる裁判所の建築専門部は、ともすれば「こんなもんですわ」と
の 調停委員らの言に押されて業者基準に走りがちである。それを今まで私達は難詰してき
たが、このような裁判のゆがみには一部消費者の言動にも原因があるとも思うようになっ
た。
 今から30年ほど前の欠陥住宅被害者はまさしく被害者と言うべき邪心のない人たちで、
業者を信頼したため一生に一度のお買い物に手抜き欠陥を背負わされ、業者即悪・被害者
即善と分かりやすい図式でとらえられ、被害者側につく我々もいわば「天に代わりて不義
を討つ。」と、業者側に対して道徳的優位性をもち立ち向かってきた。しかし、30年を経た今日、
被害者ではあっても相当な賠償額を超える不当要求をし、言を尽くしての説得にも応じず、
かえって依頼している弁護士を難詰し、自分の我儘的主張が入れられなければ弁護士解任
をも辞さないというような被害者層も目立ち始めている。これが我儘に育てられた若い世代だけ
ではなく、 年配の世代にも見られるのである。つまりこのことが裁判関係者に「業者も業者なら
消費者も消費者である。」と思わせ、結果として法律を離れた業者基準に走らせているのでは
ないだろうか。
 道徳レベルにおいて業者と変わりがなければ、もはや消費者サイドに立つという“歓び”も失せ、
専門家の情熱も失われていく。懸念される昨今である。
                                               (20・12・4 澤田和也)

欠陥住宅を正す会では、毎月の東京・大阪の例会で欠陥住宅の専門家・体験者らによる相談会を行っています。お困りの方に当会のご紹介をお願い致します。また欠陥住宅問題についての解説、ニュース、学習記事、判例などを満載したホームページを毎月更新しています。ぜひご覧いただくようお願いいたします。

欠 陥 住 宅 を 正(ただ) す 会
(旧称 住宅のクレームに悩む消費者の会)
代表幹事 澤田 和也
(体験者・弁護士)

TOPに戻る

目次に戻る