お遍路4  2003.5/21〜5/26

お遍路で知り合った人々から結願報告が届きます。
とてもうれしいのですが、 自分の進んでいるところが結願にはほど遠い所なものですから、
自分だけがおいて行かれたような感じがして、焦る気持ちが起きます。
しかし仕事と折り合いをつけながらしているお遍路ではどうしようもありません。

今回はもうエエイーッと出かけてしまいました。
無理にでも時間を作り歩きたいと思います。


寺巡りで巡礼のお遍路なのですが、私にとっては人との出会いのお遍路ですね。
お遍路では色々な人に出会います。 そして色々な思いが生まれます。

いままで出会った、歩きの遍路の人達のみんながみんな、歩きでなかったら遍路はしないといいます。
皆さん自分を見つめ、何かに挑戦しようとする人達でした。
そんな人達が面白くないわけないですよね!

5/20 

11:10PM 名古屋発 JR高速バス オリーブ高知にて高知に向かいます。


5/21 

8:10AM 高知駅前に到着
前回区切った竹林寺までは、はりまや橋からバスでいきます。
以前は竹林寺行きがあったそうですが今は無く、前浜行き五台山前で降り、竹林寺まで山を歩きます。
前回見忘れた、夢窓国師作の庭園を見に行きます。
運がいいのか、誰も興味が無いのか、庭園には誰もいません。(寺には多くの人がいた)
一人のんびりと庭園で気持ちのいい時間を過ごしました。

竹林寺の庭園

昼に出発、竹林寺からは高知市の郊外、32番禅師峰寺に向かいます。
禅師峰寺は高台にあって、土佐湾が一望できます。


禅師峰寺

禅師峰寺から33番雪蹊寺 には渡し船と浦戸大橋で行く二通りの行き方があります。
当然古くからあった、渡しで行きたかったのですが、船が故障していて渡れないというので、橋を使いました


どうしてここまで高い橋を作る必要があったのだろうか?という橋です。
橋からの眺めはいいのですが、車は凄いスピードで脇を通り抜けていくし、下をみると足がすくむほどの高さだし、船が故障したことを恨みました。


浦戸にあった雑貨店
長浜の商店街を歩き、今日の終点、雪蹊寺に3:00PM着
今日は雪蹊寺前の親切女将さんで評判の高知屋泊。

16キロを歩く



5/22 
朝食は6:00から、そして6:30には出発です。
お遍路は観光ではなく巡礼なのです!
33番雪蹊寺から34番種間寺間は6.5キロ
田園の中を歩いていきます。

途中のお地蔵さん
種間寺
仁淀川
大きな川ですが水はきれいです。鮎つりをしてみたいですね。
次は清瀧寺を目指します。
田園を歩いて行くのですが、やっぱり清瀧寺も山の上にあります。
清瀧寺への最後の登り坂は結構きついものでした。
清瀧寺
清瀧寺の次は36番青龍寺に向かいます。
塚地峠を越えるか、塚地トンネルを抜けるかで悩みますが、
トンネルを通ると50分早いとう甘い言葉に誘われ、トンネルを使いましたが、 塚地峠からの眺めはすごくいいとあとから聞き、後悔しました。
そして宇佐大橋を渡り青龍寺。

青龍寺
千葉さん
2日間つかずはなれず一緒に歩いた69才 千葉さん(東京)
六本木まで4時間歩いてお酒を飲みに行くという、不思議なおじさま。
大手コンピューター会社の現役相当エライ方!
遍路にはホント!色々な人がいます。
何回かいっしょになった藤田くん(大阪)と水口くん(横浜)、ものすごい早さで歩きます。

宇佐大橋近くの汐浜荘に泊まる

33.8キロ歩く



5/23 
 
6:30食事、7:00出発
浦ノ内湾に沿って歩きます。
同じような景色がひたすら続きます。

浦ノ内の釣り、キスが釣れるそうです。


大善寺ちかくの町並み
びわ 
びわがいっぱいなっています。民宿もびわ農家でだんなさんは収穫に忙しそうでした。
民宿あわに泊まる

28キロ歩く

5/24 
民宿あわ、6:00朝食。 6:30には出発です。

今日は焼坂峠越えとそえみみず遍路道といった二つの峠を越えます


ウツギ
焼坂峠越えの遍路道にウツギがいっぱい花をつけていました。
遍路道にはうつぎのいい香りが充満しています。
そえみみず遍路道の登り口
登り口の勾配にちょっとびびりましたが、あとはきつい登りもなく歩きやすいものでした。
有名なそえみみず遍路道ですが遠望がきかないのが、ちょっと残念。
しかし多くの草刈り奉仕の人が遍路道を整備してくれているらしく、本当に感謝です。合掌
ちょっとした広場があったので、ここで休憩、お接待でいただいたみかんをいただきます。
大正14年生まれ78才の竹田さん(愛知県)
一日30キロを楽々歩きます。普段時速6キロで歩く練習をしているだけあって強烈な早さです。
78才のおじいさんに「お先に」と抜かれ、なおかつ追いつかないとなると、心がざわざわ、しくしくします。 四月には京都から長野の妻籠まで歩破、今回の四国お遍路を終えたら、次は東京から妻籠まで歩き中山道を制覇するそうです。
もうあんぐりです。

今回の区切りの寺となった岩本寺

2枚目演歌歌手のような雰囲気の男性が金色の札(お遍路50回以上)をえらそうに色々な人に見せびらかしていました。意味無い金の札が寂しいものでした。

民宿 村の家泊

今日は26.5キロ


5/25 
6:30食事、7:00出発
次の38番金剛福寺までは遍路中最長の90キロあり、私の足では3日かかります。
そうとう健脚の人でも2日かかります。
今回の日程では行けません。まあ行けるところまで行ってみよう。ほとんど国道56号を歩きます。
車が多く、楽しくありません。
きつい登りがあっても、山のなかの道のほうがいいですね。
しかし、たまに山の遍路道もあります。
峰の上の遍路道
天気予報のとおりに雨が降り始めました。
少しふってはあがるのくり返しで、カッパを着たり、脱いだりで、調子がでません。
土佐西南大規模公園
絶景の土佐西南大規模公園
佐賀町の海岸
佐賀町あたりでは風も雨も相当強くなってきました。
波がぐだけ、海岸は真っ白です。

ホテル海坊主の部屋から
今日はホテル海坊主に泊まりです。
値段は民宿と同じなのに、綺麗な部屋にバスタブはついているし、食事はおいしいし今回一番お勧めの宿。宿は良いのですが、風、雨ともにどんどんひどくなってきます。明日はどうなるのでしょう。

30キロ歩く



5/26

朝になっても風、雨ともにやみません。
天気予報を見ても、今日は150〜300ミリの雨とかいっています。
今日歩けば10キロ先のあこがれの四万十川に着きます。
結構悩みましたが、今回の遍路は今日やめることにしました。
帰りのキップは明日の日付ですが、変更出来ることを期待して、電車で高知に向かいます。
さっそくキップの変更をお願いです。
今日の夜帰ることが出来そうです。
あこがれの四万十川は次回に見ることになりました。
ちょっと残念ですが新たな楽しみが出来たと思えばいいですね。

高知の町で食事をしたり映画(X−MEN2)を見たりして、のんびりすごします。

20:10高知発名古屋行きJR高速バスオリーブ高知にて名古屋に向かいます。
バスは満席で、早めに変更しなかったらもう一泊高知市でするところでした。

今回は31番竹林寺から37番岩本寺まで134キロ歩きました。