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●新着情報
欠陥住宅を正す会の窓

昭和53年以来30年に亘って欠陥住宅被害者救済活動を続けている

         欠陥住宅を正す会では、

このホームページで欠陥住宅問題のホットなニュース、新判例など被害救済に役立つ学習記事をお届けします。

 

―正す会の窓・・・その94―

新年明けましておめでとうございます。

当会は、昭和53年に生まれた「旧称:住宅のクレームに悩む消費者の会」を母体に、54年8月の結成以来今年で33周年を迎えます。
小さな組織ですが独立不羈を貫き、絶えない地道な運動が大きな実を結んでいます。
今年も欠陥住宅の被害者のための運動を続けてまいります。

 吉野川その源をたずぬれば

   葎(むぐら)のしづく萩の下露   (古歌)
        当会の運動を貫く本意です。

平成23年 元旦


★正す会の窓・・・その65(平21・3・17更新)よりご紹介しています。

≪住まいの相談 Q&A その30≫

【朝日新聞『みんなの暮らし』欄〔大阪本社版〕に
昭和55年7月より40回にわたり連載】

新築の工務店は大手?地元?
 住宅の新築を計画中です。地元に古くから営業している工務店があり、評判も悪くないのですが、大手の住宅会社の美しい広告を見ていると、そちらの方に引かれてしまいます。地元も工務店ではデザインが泥臭くないか、上手に仕上がるのか、など不安になるのです。両親は地元工務店の方があとあとの補修なども頼みやすいし、主人の人柄もよいのだから、と言うのですが。
店選び直接施工に
 私達を取り巻く現在の社会には、大手メーカーの優れた電気製品や車などの工業商品で溢れています。そこで必然的に商品とブランドイメージを結びつけ、「大きいことは良いことだ」との発想になりがちです。
 しかし、住宅は工場で作られる工業製品ではなく、たとえプレハブ住宅であっても部材が工場で画一的に作られるだけで、あらためて現場で組み立てられ施工されなければなりません。つまり一つ一つが現場での施工なしには出来上がらない商品なのです。現場で施工する者の技術レベルと誠意いかんで、たとえプレハブ住宅であっても仕上がりの精度には差が出てくるわけです。
 それに大メーカーといえども、全国各地に自社雇用の各種職人を持つことは不可能で、施工は現場近くの工務店に下請けさせているのが実情です。時として下請け代金の無理とメーカー側の施工監理の甘さによって、欠陥住宅が生み出されることもあります。このような住宅の生産システムの特質から言えば、必ずしも大メーカーが消費者の要望どおりに、欠陥のない快適な住宅を作るという保証はないわけです。
 むしろ地元に信用と技術力を持つ工務店があり、下請けに出さず、直接施工するのならば、良い結果となる場合も多いのです。直接受注であれば代金面の無理がない上、契約の当事者としての責任感が施工の精度に反映しやすいからです。それにご両親が言われる施工後の手直しや補修に来てもらいやすいことも事実です。メーカーは直接補修や手直しをする場合は少なく、下請けさせた工務店に間接的に補修させることとなるようです。
 地元工務店のデザインなどの設計能力や施工技術をご心配のようですが、建設業法所定の技術者を持つ登録業者であれば、住宅の場合はその心配は不要と見てよいでしょう。かえって長年の施工体験によって、実際的な技術では優れている面もあるのです。登録業者かどうかは、府県などの建設部局で確かめられます。しかし地元で信用などを聞き込むことも必要です。
 要は企業規模の大小にとらわれることなく、住宅の生産システムをよく理解して、住宅建設に則した技術力と信用の有無をよく確かめた上で、直接施工することを条件に契約することが得策だと言うことです。

(昭和59年2月2日)